電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「ザ・ベスト・オブ・オペレッタ第1集」を聴く

2007年06月15日 05時56分31秒 | -オペラ・声楽
梅雨期、しばらく雨が降り続き、気分も晴れません。こんなときは、あれこれ考えてもしかたがありません。な~んにもせずに、オペレッタの歌声にひたすら耳を傾けることにしましょう。単身赴任時代によく聴いた、懐かしのCD(NAXOS 8.550941)です。

第1曲、シュトラウスII世の「ジプシー男爵」序曲。録音も良く、雰囲気が次第に盛り上がります。この曲だけは、A.ヴァルター指揮のチェコ国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。
第2曲、レハール「ジュディッタ」より、「友よ、人は生きる価値がある」。ヤーノシュ・ベルケシュのテノールの歌声が楽しい。
第3曲、同じくレハール「ジュディッタ」より、「私の唇にあなたは熱いキスをした」。シューシャ・チョンカのソプラノ。けっこうドラマティックないい声ですね。
第4曲、レハールの「フリーデリケ」より、「おお私のおとめ」。
第5曲、シュトラウスII世の「ジプシー男爵」より、「われわれに頼る人は」。ソプラノのイングリド・ケルテシとテノールのヤーノシュ・ベルケシュの二重唱。このコロラトゥーラ・ソプラノは、なかなか可憐な歌声です。ちなみに、プロフィールはこんな方。はじめはチェロを学んでいたのですね。「あなた、いい声ね。声楽をやりなさい」などと言われたのでしょうか。
第6曲、シュトラウスII世の「ジプシー男爵」より、「見捨てられたが陽気に世界をさまよった」。この歌などを聴くと、つい「お気楽テノール男」という言葉を連想してしまいます。
第7曲、シュトラウスII世のワルツ「春の声」。イングリド・ケルテシの軽やかなソプラノがよく似合う音楽です。小鳥と張り合うような、コロラトゥーラの聴かせどころでしょう。
第8曲、レハール「ほほえみの国」より「君はわが心の全て」。テノールの堂々たる歌唱。こんなふうに歌われたら、女性はきっと、思わずぽーっとなってしまうのではないでしょうか。
第9曲、レハール「ほほえみの国」より「私たちの心にだれかが恋を沈めたのか」。フルートのソロが見事。テノールとソプラノが、心をとろかすような旋律を歌い上げます。
第10曲、レハール「ほほえみの国」より「いつもほほえみをたたえて」と第11曲「りんごの花環を」。ヤーノシュ・ベルケシュのテノールで。裏声などもけっこう聴かせてくれます。
第12曲、レハール「メリー・ウィドウ」より「唇は黙っていても」。泣く子も黙るこのメロディ、思わず「待ってました!」とかけ声をかけたくなります。短い曲ですが、イングリド・ケルテシさんの歌声はほんとに役柄にぴったりの、コケティッシュな魅力があります。
第13曲、シュトラウスII世「ヴェネツィアの一夜」より「ゴンドラに乗りなさい」。ヤーノシュ・ベルケシュのテノールで。
最後の第14曲は、カールマン「マリーツァ夫人」より「ヴァラシュディンへ行こう」です。ソプラノのイングリド・ケルテシと、テノールのヤーノシュ・ベルケシュのリズミカルな二重唱。舞台で見たら、さぞ盛り上がり、楽しいことでしょう。

演奏は、ラースロー・コヴァーチュ指揮ハンガリー・オペレッタ管弦楽団、1995年10月に、ブダペストのアルファーライン・スタジオでデジタル録音されたもの。録音は良好です。



写真はご近所の畑で撮影したもの。いずれがアヤメかカキツバタ、しかも勝負はハナショウブ、伝統的駄洒落も梅雨期にはよく似合います(^o^)/
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