藤沢周平『用心棒日月抄』に登場する婚約者の由亀には弟がいたのか? NHK-TVの時代劇シリーズ「腕におぼえあり」の脚本に、突如として弟が登場するものだから、一瞬、自分の記憶力が不安になり、念のために原作を読み返しました(^o^)/
たしかに、弟はいない。
しかも、父は斬られ、婚約者は脱藩。「腕におぼえあり」の脚本のように、親戚が世話をやこうとしたのは確かでしょうが、藩の上層部が事件を病死と偽ったのを不審に思い、ばばさまに呼ばれて青江の家に移り、刺客をも撃退したというのですから、強く覚悟を決めた気丈な女性なのでしょう。淑やかな、弱々しい人でないことだけは確かです。
写真は、由亀さんではなくて、過日の某市・青葉通りの雪の様子です。
「でも、もう帰る家はありませぬ。ばばさまに呼ばれたとき、捨てて参りました」
いや、と言ったまま又八郎は言葉につまった。平沼の家は、由亀の母が早く死没し、父ひとり子ひとりだった。だが五年前に、又八郎と由亀の婚約がととのったとき、喜左衛門はその事情にこだわらなかった。婿をとるも、養子を入れるも同じことだと言っていたのである。(p.500)
たしかに、弟はいない。
しかも、父は斬られ、婚約者は脱藩。「腕におぼえあり」の脚本のように、親戚が世話をやこうとしたのは確かでしょうが、藩の上層部が事件を病死と偽ったのを不審に思い、ばばさまに呼ばれて青江の家に移り、刺客をも撃退したというのですから、強く覚悟を決めた気丈な女性なのでしょう。淑やかな、弱々しい人でないことだけは確かです。
写真は、由亀さんではなくて、過日の某市・青葉通りの雪の様子です。
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