電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ランパルの演奏・指揮でモーツァルト「フルートとハープのための協奏曲」を聴く

2019年11月01日 06時02分00秒 | -協奏曲
サトイモの収穫を終えて、やれやれとひと安心したところでCD棚から取り出したのは、モーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」です。演奏は、ジャン・ピエール・ランパル(Fl)とマリエル・ノールマン(Harp)、ランパル自身の指揮でイギリス室内管弦楽団による1987年のエラート盤(R25E-1003)ですが、残念ながら録音に関するデータはどこにも記載がありません。

まあ、労働の後のほっとした気分で聴いているときに、演奏や録音について細かく言及する気分にはなれませんので、このギャラントな音楽に心地良く身を委ねるのがよろしいでしょう(^o^)/

添付のリーフレットには、1778年、母と共にパリに出てきたモーツァルトが、かつては神童としてちやほやされたにもかかわらず、その時は無名の若手音楽家として扱われ、生活していくためには機会をとらえて依頼を受けていくしかなかったとあります。そのため、フルートの達者なド・ギーヌ公爵とハープが得意な娘のために、娘の結婚式に父娘で仲良く演奏するために作曲されたのだそうです。うーむ、なるほど。それでこの祝典的な気分の音楽になっているわけか。

第1楽章:アレグロ、ハ長調、4/4拍子。ハープを伴いトゥッティで奏される主題の軽やかさ、優美さに参っているところへ快活にフルートが登場、ハープが色どりを添え、ともに聴かせてくれます。実にカッコイイです。お父さんの公爵はさぞや気分が良かったことでしょう(^o^)/
第2楽章:アンダンティーノ、ヘ長調、3/4拍子。ここもまた実に典雅な音楽です。娘の結婚式なのにパパがやけに目立ってしまっているみたいですが、まあ、公爵ですから(^o^)/
第3楽章:ロンド、アレグロ、ハ長調、2/2拍子。リズミカルで華麗なフィナーレです。結婚式の前に、オーケストラとの練習に際し、父と娘は上手に合わせられたのでしょうか。貴族ですから、小市民的な親子関係の感傷はごく少なかったでしょうが、ちょっとした転調の際に、多少は感情の揺れがあったのかもしれない、などと想像してしまいます(^o^)/

しかしランパルのフルートは天衣無縫、屈託なく見事なものです。ハープのノールマンは、リリー・ラスキーヌのお弟子さんみたい。

参考までに、演奏データを示します。
■ランパル(Fl)、マリエル・ノールマン(Hrp)、イギリス室内管
I=10'18" II=9'27" III=9'48" total=29'33"

ずっと前に、この曲を取り上げていました(*1)。このときも、雪下ろしをした後に雪を片付ける作業で大汗かいたはず。どうも肉体労働の後にこの曲を聴きたくなるみたい(^o^)/

(*1):モーツァルト「フルートとハープのための協奏曲」を聴く〜「電網郊外散歩道」2005年12月

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