電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

プラチナ万年筆の新製品「プロシオン」を八文字屋本店で発見

2018年08月30日 06時03分28秒 | 手帳文具書斎
少し前になりますが、たまたま立ち寄った山形市の八文字屋本店で、プラチナ万年筆の因縁の(*1)新製品「プロシオン」を発見し、試筆させてもらいました。パイロットのブルーブラック・インクを付けて渡されたシトロン・イエローの中字で、しばらく試し書き。書き味はなかなか良さそうでしたので、購入してきました。





自宅に戻り、不満の多かった中字のプレッピーからコンバータを引っこ抜き、プロシオンにセットして、プラチナ古典ブルーブラックであれこれ書いてみました。ねじ式のキャップはスリップシール機構が導入されているとのこと。ペン先はステンレスで、見た目はプレッピーのものを流用したように錯覚してしまいそうですが、よく観察すると全体に一回り大きい上に、絞り方も違っているようです。プレッピーと大きく違うのはペン芯で、インクを吸入する穴が先端部に開いているだけでなく、構造がまるで違います。単純な廉価万年筆ではなくて、けっこういろいろと新機軸がある製品のようです。





コンバータをセットするとき、あまりにもするりと入ったので、まだ入っていないのではないかと勘違いしてしまいました。ああ、ちゃんと入っているんだとわかって一安心。プレッピーの書き味とは意外なほど違いがありました。素材は同じステンレスでも、ペン先の厚みや絞り方、ペン芯の構造などに根本的な違いがあるようで、同じインクを使っていてもインクフローが全然違います。乾燥しやすい「カクノ」と書き味を比べても、握りの位置の問題を除いてはプロシオンが勝ります。

キャップのねじは、少ない回転でピチっと閉まるようで、何度もクルクルと回す必要はありません。また、当然のことですが、筆圧をあまりかけなくてもスラスラと字を書くことができます。ワタクシ的には、握る部位がばっちりネジにあたってしまうのですが、コクーンのような極端な段差(*2)ではないので、まずは許容範囲でしょう。その点では首軸がもう少し長くても良かったとは思いますが、そうすると重心の位置が変わってしまうでしょうから、なかなか難しいものです。



全体的に、古典ブルーブラックを常用でき、乾燥しにくい中字のペンをようやく確定できた感じです。

(*1):プラチナ万年筆「PROCYON」は注文不可だった〜「電網郊外散歩道」2018年8月
(*2):パイロットの万年筆「コクーン」を水洗いし待機組に編入〜「電網郊外散歩道」2014年10月

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