電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ボッケリーニの「弦楽五重奏曲ホ長調(G275)」を聴く

2018年08月03日 06時02分32秒 | -室内楽
こう暑くなると、暑苦しい音楽よりもスッキリ・サッパリな音楽が好ましい。現在の通勤の音楽は、昨年冬に某書店のワゴンセールで入手(*1)したCDの中から、ボッケリーニの「ギター五重奏曲・弦楽五重奏曲集」(ナクソス)を聴いております。実際はCDを車内に持ち込んでいるのではなく、Linux-PCでOgg-forbis形式のファイルに取り込み、USBメモリーにて再生しているのですが。今回は、弦楽五重奏曲のほうを取り上げます。

当方の小規模のCD/LP等のライブラリにはボッケリーニの他の弦楽五重奏曲作品がなく、ボッケリーニという作曲家についても多くを知りませんが、この作品は1771年に作曲されたのだそうで、作曲者28歳の頃らしいです。1771年と言えば、ハイドンはまだ39歳で、エステルハージ侯爵家で40番台前半の交響曲、20番台の弦楽四重奏曲を書いているところですし、モーツァルトはまだ15歳、イタリア旅行の頃でしょうか。

この弦楽五重奏曲は、通常の弦楽四重奏にチェロが加わった形の Vn(2)-Vla-Vc(2) という編成で、自身が優れたチェリストだったボッケリーニらしく、古典派風のエレガントな曲調の中にも、チェロパートの充実が感じられる作品です。

第1楽章:アンダンティーノ・モッソ、動きのあるアンダンティーノ。活発な速めのアンダンテ、というような理解でよいのでしょうか。愛情に満ちて、いかにも優雅な、でも活気のある音楽です。
第2楽章:アレグロ・コン・スピリト。元気よく速く、というような意味か。実際、快活に演奏される音楽です。
第3楽章:メヌエット。いわゆる「ボッケリーニのメヌエット」(*2)です。たしか、ずっと昔にNHK-FMの何かの番組でテーマ音楽に使われていたと記憶しているのですが、残念、何の番組だったのか思い出せません。
第4楽章:ロンド。輪舞曲の名のとおり、何度も繰り返される旋律が優雅です。「まあ、ロンドですわ」などと言って、貴族のご婦人たちがそわそわしそうです(^o^)/

演奏は、ダニュビウス・カルテットとエーデル(チェロ)。ブダペストのユニタリアン教会で、1992年に収録されたデジタル録音です。冒頭の肖像画は、チェロを奏するボッケリーニだそうな。

■NAXOS:8.550731
I=3'48" II=5'20" III=3'28" IV=7'04" total=19'40"

(*1):某日、音楽CDのワゴンセールに遭遇〜「電網郊外散歩道」2017年2月
(*2):ボッケリーニのメヌエット、こういう音楽です。YouTube より。
Luigi Boccherini - Minuet - String Quintet


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