電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

同い年のサクランボの老木のことなど

2017年07月03日 06時01分45秒 | 週末農業・定年農業
サクランボの収穫作業は、ほぼ終了としました。実際は、まだもぎ残しがだいぶあるのですが、いつまでもやっているわけにもいきませんので、区切りの良いこの土日で終わりにしたところです。

ところで、老母に聞いたところでは、選果作業をしている作業小屋に一番近いところにある花粉樹ナポレオンの老木(写真)は、実は私と同い年なのだとか。なんでも、私が生まれた年に何本か植えた樹のうち、大部分は倒れたり枯れたりしたけれど、この一本だけは元気に残っているのだそうです。サクランボは、自家不和合性といって他の品種の花粉が付かないと実らない性質があるのだそうで、佐藤錦などの品種の結実のためには、ナポレオンや紅さやか等の花粉樹の存在が必須になります。


(こちらは佐藤錦)

昭和30年代〜40年代には、サクランボの品種の中心は缶詰用のナポレオンだったそうで、佐藤錦を中心とする生食の習慣は、昭和40年代の後半に、自動車輸送と宅配便の普及によるものらしい。たしかに、私の子供の頃は、貨車輸送が中心で、例えばリンゴを木箱に詰めて駅まで運んでいき、チッキにして送るものでした。送り主が駅まで持っていくのも、受け取り先で最寄り駅まで取りに行くのも、なかなか大変な時代でした。

それが、モータリゼーションとコンピュータ化を背景とした宅配事業の進歩により、がらりと変わってしまいました。老母によれば、我が家で佐藤錦を大量に植えたのは昭和44〜45年ころだそうです。現在の収穫の主力となっている佐藤錦は、樹齢が半世紀近い大木になっていますが、「クロネコヤマトの宅急便」の普及とともに収穫量も増えてきた形です。



そうそう、懸案の防除衣ですが、農協に問い合わせたらちょうど良いものがありました。東レが製造し、アゼアス(株)が販売元となり、全農が扱っているもので、「快適防水ウェア・カッパ天国」というものです。これは、ポリプロピレン不織布の間に防水透湿フィルムをサンドイッチにした三層構造の素材で、ちょっと見ると紙でできた雨合羽という感じです。たいへん軽く、作業しやすいものでした。週末農業を始めた頃に購入した防除衣を更新するようになったということは、週末農家も年季が入ってきた証拠でしょうか(^o^)/



ハードなサクランボの収穫期が終わると、少しは読書も音楽も楽しめるようになるでしょうか。ただいま、未読の本は何冊か枕元で待機しておりますし、未聴の音楽CD等も何枚か机上に積み上がっております。楽しみながら少しずつ前に進むことにいたしましょう。

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