電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ディーリアス「ヴァイオリン・ソナタ、ロ長調(1892)」を聴く

2013年12月16日 06時01分41秒 | -室内楽
ここしばらく、通勤の音楽として、ディーリアスの「ヴァイオリン・ソナタ集」を聴いておりました。Susanne Stanzeleti(Vn)、Gusztav Fenyo(Pf) のデュオによるナクソス盤(8.572261)です。作曲の順序にしたがって冒頭に置かれた番号なしのロ長調の曲は、いかにも19世紀末の音楽です。セザール・フランクとかサン・サーンスといったフランス音楽のテイストも感じますし、また一方では黒人霊歌ふうの味もあります。

リーフレットの解説によれば、作曲者30歳の1892年に作曲され、翌年にピアニストの Harold Bauer の、パリのアパルトマンで初演されたけれど結局は日の目を見ず、20世紀の近年になってようやく再評価されたものだとか。

第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ
第2楽章:アンダンテ・モルト・トランクィロ
第3楽章:アレグロ・コン・モト

後のディーリアスの、番号付きのソナタと比較すると、まだストレートに情熱を発散するところがあり、それはそれで魅力的な音楽です。そういえば、私はディーリアスという作曲家のことをほとんど知りません。どんな人なのか、どんな音楽を書いているのか、こういうCDを通して、あまりなじみのない作曲家と作品を知るのは、楽しいことです。素人音楽愛好家の醍醐味というべきでしょう(^o^)/

■Stanzeleit(Vn)盤
I=8'26" II=9'35" III=8'20" total=26'21"

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