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評価 (3点/5点満点)
筋トレに命を燃やし著書も多いTestosterone(テストステロン)さんと、幸福学の第一人者である前野隆司さん(慶應義塾大学大学院教授)のタッグによる、科学的なアプローチで「幸福になる方法」を追求した1冊。
人生における幸福(=主観的に自分が幸せであると感じられる状態)を最大化・最長化するにはどうしたらいいか?
数々の研究によると、「幸福になるための考え方」「幸福に近づく行動」は次の6つに大別できるそうです。
1.脳のクセを攻略する
2.ポジティブな面に注目する
3.利他の心を持つ
4.人間関係に投資する
5.健康を死守する
6.自尊心を育てる
本書では科学的裏付けのある様々な「幸せになる方法」を具体的なToDoリストにまで落とし込んでいます。実際に読むと、元々「良いこと」とされてきた生き方の正しさが、科学によって証明されてきているのが現状だと感じます。
幸せになることは料理や運転と同じで「技術」に近く、誰でもマスターすることができるんですね。
【my pick-up】
◎残業をやめるー残業は幸福をお金で売り渡す行為である
仕事のせいで睡眠や趣味の時間が十分に取れていないのなら、それは会社に人生を略奪されている状態だと言っても過言ではない。自分の人生は自分で守ろう。所定の労働時間を超えて働くことは、自分の時間(≒幸福)をお金で売り渡している行為に等しい。
「人々は長時間労働による収入の増加から得られる幸福を過大評価し、追加収入のために働くことによる機会費用を過小評価している」「残業麻痺で長時間労働が常態化すると、思考能力が弱まり、正常な判断力すら失われてしまう可能性がある」
◎毎日5000歩以上歩くーじっとしている人は不幸になりやすい
運動は体をタフに保つだけでなく、脳もシャープに保つという研究結果がたくさんある。運動はストレス対策にもいい。ストレス大国日本で生き抜くには運動が必須だ。
「毎日の平均歩数が5000歩を切ると、不安や気分の落ち込みなどの症状が表れる」
1日5000歩は超えられるように意識してみよう。
◎朝型人間になるー早寝早起きしろ。話はそれからだ。
早寝早起きは脳機能が向上しパフォーマンスを発揮できるようになる。朝は誰も活動していないので自分の集中したい活動を邪魔されることもない。考えごとをしたり、クリエイティブな作業をしたりするのに、これ以上に適した時間はないと言ってもいい。朝型人間はパフォーマンスが高いだけではなく、どうやら夜型人間よりも幸せであるということが研究からわかってきている。
「自分は朝型であると自己申告した人たちは主観的幸福度が高く、統合失調症やうつ病とは負の相関がある」