評価 (3点/5点満点)
本書のテーマは、「成功をもたらす正しい諦め方がある」ということです。
以下、まえがきからポイントを抜粋します。
一般に、どんな仕事でも期限というものが設定されている。その中で自分にできるかぎりのことをするわけだが、結局は、その〆切にしたがって、なんらかの見切りをつけるしかなくなる。つまり、諦めて「完成しました」と成果を差し出すことになる。だから、仕事には「諦め」がつきもの、あるいは必要といえる。諦めないと、ずるずるといつまでも作業に拘ることになり、「〆切が守れないやつ」というレッテルが貼られ、信頼を失うだろう。
成功するには、少しでも確率の高いもの、あるいは期待値の高いものを選択すること。ほぼ、これに尽きる。いつまでもしつこくチャンスに賭け続けるようなことは無駄だ。早めに諦めた方が良い。確率の高い方法を選び、地道に努力を積み重ねることが、最も期待値が高い成功への道といえる。
精神論を、まず捨て去って、事実を正確に観察し、自分にとって何が有益で、何が無駄か、と考えること。この客観的評価だけが、あなたを正しい「諦め」へ導き、あなたにとって最大限の成功をもたらすだろう。
自分の能力や、周囲の環境などを客観的に知ることで、無駄な労力をかけるまえに退くこと。そういう意味での諦めは、むしろ勝つための戦略と言えるものです。
【my pick-up】
◎期待しなければ腹は立たない
自分が相手を期待するかどうかは、コントロールできるので、とにかく、他者を期待しないように気をつけるようにしたい。どうしても、無意識に期待をしてしまいがちだが、それが過剰な期待になっていないか、ときどき意識して確認するべきだ。何故自分は怒ったのだろうか、と。それは、相手に期待をしているからではないか。相手にこうあってほしい、と勝手に考えているのではないか。