厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

今年188冊目『選ばれる人になる34の習慣』

2011-10-22 23:04:27 | おすすめビジネス書
選ばれる人になる34の習慣 選ばれる人になる34の習慣
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2011-09-30

評価  (3点/5点満点)

過去NECに勤務し、現在は組織変革コンサルタント、キャリアカウンセラーの門田由貴子さんが、選ばれる人になりチャンスやいい仕事を手に入れるためのコツを、34の習慣として紹介します。

「人生は、毎日がオーディション」。あらゆる年齢・性別・職種・役職の人が、オーディションの対象者です。いつ、どこで、誰が、あなたのことを採点しているかわかりません。職場では、すべての従業員が、常にそういう目で見られているのです。

たとえ、今担当している仕事が好きになれなくても、いつか大抜擢される日を信じて頑張ってみましょう。そのあなたの姿を、誰かがしっかり見ていてくれます。

まずは小さな努力と工夫を積み重ねながら、地味なことでも継続して取り組んで、一度チャンスをつかむことです。あとは自動的に次のチャンスが連鎖的にやってきますよ。

20代の若手ビジネスマンの基礎力向上に、是非役立てて欲しい1冊です。

【my pick-up】

◎会議とホウレンソウの前に、メモをつくる

選ばれる人は、会議で発言するときや、いわゆる「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」の前に、話すべき内容を整理して、メモをつくって準備をしています。そのメモの内容は、たった3項目で構いません。①結論または自分の意見、②その根拠や客観的な事実、③今後の見通しや依頼事項-これだけです。この3点を短く簡潔に伝えられるように、あらかじめメモをつくっておくのです。

仕事で成果を出すには何か月も何年もかかりますから、もっと手頃な印象アップの方法も手に入れませんか?その最たるものが話し方です。話し方といっても、大統領のような大演説ができる必要はありません。会議やホウレンソウの場面で、簡潔にポイントを伝えられれば、それだけで十分です。ポイントを簡潔に整理したメモを片手に持っているだけで、誰にでも簡潔でわかりやすく伝えることができるのですから、こんなに効果の高いツールはないと思います。ぜひ、発言する前に考えてメモをつくることを習慣にしてください。

◎人望と影響力を手に入れる

「情けは人の為ならず」という言葉があります。もともとは、こうです。「情けは人の為ならず、巡り巡って己が為」。

義理と人情、あるいは信頼関係を重視するタイプのエグゼクティブは、常に相手と自分の間での「貸し」と「借り」の残高を思い浮かべながら判断しています。多くの人に対して「貸し」をつくっておけば、いずれ自分が危機に陥ったときに、その相手から助けてもらえる可能性が高まるので、決して自分にとって損にはなりません。

つまり、人に対する「貸し」の蓄積こそ、影響力の源泉。合理的なビジネスの世界といえども、生身の人間が集まっている場では、この「貸し借り」という目に見えないバランスが、存在感の違いを生んでいるのです。

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今年187冊目『文は一行目から書かなくていい』

2011-10-21 10:48:15 | おすすめビジネス書
文は一行目から書かなくていい - 検索、コピペ時代の文章術 文は一行目から書かなくていい - 検索、コピペ時代の文章術
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2011-05-27

評価  (3点/5点満点)

芥川賞作家(第107回『運転士』で受賞)の藤原智美さんが、普段の文章力の磨き方からネット時代の文章術まで、書くことに関する幅広い考察がまとめられています。

「文章というのは、とかくうぬぼれやすいものです。端からみると、わかりにくい駄文であっても、なかなか自覚できない。書くほどにうぬぼれは強くなっていき、それを人に指摘されたとたん、猛烈に反発し「この名文が理解できないのか」などと、相手にくってかかったりします。」(まえがきより)

つまり、言葉を組み立て生みだされる文章は、まさにその人そのものだといえます。だから文章批判は自分自身を批判されたような気になるのです。

しかし、このような書くことの困難さをわきまえた謙虚な人なら、文章力も着実に向上できると思います。

逆接以外の接続詞を外すと文章がシャープになるなど、プロ作家ならではの文章テクニックも参考になります。

【my pick-up】

◎文は一行目から書かなくていい

構成を固めてから書くべきか、書いてから構成を考えるか。私の場合は後者です。

完成図を考えるより先にやるべきなのは、頭のなかの言葉のピースを目に見える形にすること、つまり思考の断片の文章化です。

思考の断片を文章にして並べると、「このままでは結論がない」「この要素とあの要素をつなぐには、もう一つ要素が必要かも」というように、いままで見えていなかった全体像や、足りないピースが浮かび上がってきます。緻密な構成は、この段階になってようやく可能になるのです。

反対に、最初に構成を固めすぎると、後からの大胆な変更は加えづらくなります。想定した域を出ないということは、構成に縛られて内容が窮屈になったり、よい意味の裏切りがない凡庸な作品になりがちです。

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今年186冊目『官僚に学ぶ仕事術』

2011-10-19 14:58:18 | おすすめビジネス書
官僚に学ぶ仕事術 ~最小のインプットで最良のアウトプットを実現する霞が関流テクニック~ (マイコミ新書) 官僚に学ぶ仕事術 ~最小のインプットで最良のアウトプットを実現する霞が関流テクニック~ (マイコミ新書)
価格:¥ 872(税込)
発売日:2011-05-24

評価  (3点/5点満点)

現役中央官僚(内閣府参事官補佐)の久保田崇さんが、霞が関の仕事をこなす中で培った仕事術や、質の高い仕事をこなすために必要な人脈術、読書術、英語術を紹介します。

官僚に対して厳しい目が向けられているのは事実ですが、連日夜遅くまで大量の仕事をこなす中で生み出されたテクニックやノウハウは、ほかのビジネスマンにも使えるものが多いです。

あとはこれらのテクニックに合わせ、仕事に対する時間的にも空間的にも幅広い考え・姿勢を持つことですね。

【my pick-up】

◎人生が変わる1500円の投資

私も、ビジネス書を中心に、業務関連も含め、年間200~300冊は読みます。それだけ読書に力を入れる理由は、読書が最も費用対効果の高い自己投資だと考えているからです。

書籍は、通常、著者が最低でも数ヶ月、場合によっては生涯かけて獲得した経験やノウハウがまとめられています。また、1冊の書籍が世に出るためには、編集者など、複数の人間のチェックを経ています。凝縮された知識や経験が、わずか1500円足らずで入手できるのは、本当にありがたいことです。

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今年185冊目『頭がよくなる思考術』

2011-10-18 22:36:06 | おすすめビジネス書
頭がよくなる思考術 頭がよくなる思考術
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2005-10-14

評価  (3点/5点満点)

著者の白取春彦さんは、「考える」という内容は次の6つの傾向に分けることができる(特徴づけられる)とします。

①利己的選択の思考、②経験の反省にもとづいた思考、③感情的混乱の妄想、④知識の連絡による思考、⑤本質把握のための思考、⑥論理的思考

この本は、古今東西の多くの古典、啓蒙書、哲学書から示唆された知恵を基礎に、考えるときに実際に役立つ助言を行ったものです。

考えるという身近ながら奥の深い行為に改めて思いを馳せ、楽しくかつクリエイティブな頭をつくりましょう。

【my pick-up】

◎やさしさを持て

レイモンド・チャンドラーはハードボイルド小説の中で「やさしくなければ生きていく資格がない」と書いたが、本当に知性のある人は性格的にやさしいものである。

というのも、知性の土台をつくる読書と人の話を聞くという行為は、やさしさと反する性質があってはできないからだ。

娯楽用に書かれた本ではなく、まとまった主張や思想を書いた本は性格のきつい人間のようなものだ。読むとは、そういう人間とつきあうということと同じだ。しかも、とりあえずはすべてを受け入れなければ相手を理解できない。それは、自分にやさしさ、寛容さがなければ、できないことなのだ。

だから、わたしは本を読まないでいる人間に恐ろしさを感じる。彼らが他人を理解しているということをいぶかしんでしまう。彼らが理解できるのは損得や利害、数字だけなのではないかとさえ疑っている。

しかし、そういう彼らにしても、自分の価値観をそっくり棚上げして異質の本を読むならば、やさしさのかけらを獲得できるだろう。それがいくつかでも積み重なれば、人間性が変わっていくのは確かである。

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今年184冊目『仕事をしたつもり』

2011-10-16 00:16:14 | おすすめビジネス書
仕事をしたつもり (星海社新書) 仕事をしたつもり (星海社新書)
価格:¥ 861(税込)
発売日:2011-09-22

評価  (3点/5点満点)

本書のテーマである「仕事をしたつもり」とは、どういうことを指すのか?著者の海老原嗣生さんは、以下のような状態を考えています。

・けっこう一生懸命、仕事をしている

・まわりもそれを認めていて、非難する人はいない

・本人はその行為にまったく疑問を持っていない

・しかし、成果はほとんど出ない

OA機器の多くは、近時本格的な普及を見せました。にもかかわらず、労働時間はほとんど減っていない。その理由は、やらなくてもいい仕事が増えたからではないでしょうか。その最たる例は、パソコンの発達で身内の会議にまできれいな企画書が必要となったこととか。結局、技術の進歩は、やらなくてもいい仕事を多重に増やしてしまっただけではないのか。

この増え続ける「仕事をしたつもり」とうまくつき合っていくには、いったいどうすればいいのか?この本で少し考えてみましょう。

日頃あまり意識しないでやっている仕事ひとつひとつの意味(目的・成果・手段)を探る良いきっかけとなりますよ。

【my pick-up】

◎「1枚型プレゼン」に対する大誤解

「1枚型プレゼン」は、営業や企画の世界では昔からよく言われていることで特に目新しい話ではないのですが、その理解のされ方が誤っていることが本当によくあるのです。

「1枚にしろ!」と聞くと、その1枚のなかに起承転結を作り、編集加工を施し、顧客の疑問も払拭できるように注釈だらけ、といった資料(しかも小さい文字でびっしり埋まっている)を作る人がいますが、そういうことではありません。

そうではなく、本当に安易に、「自分が言いたいこと、相手が知りたいと思うだろうこと=結論」を1枚に、ベタ打ち(改行なし)でいいから短くまとめる。見出しをつけたり、文字のフォントを選んだり、大きさを変えたりするような、余分な編集加工はまったく必要ありません。

時間を割くとすれば、「相手がどんな疑問を持つか?」「その疑問を払拭するための資料にはどれを使えばいいか?」「どんな答え方をすればいいか?」ということに頭を働かせるべきです。

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