厳選!ビジネス書 今年の200冊

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今年185冊目『頭がよくなる思考術』

2011-10-18 22:36:06 | おすすめビジネス書
頭がよくなる思考術 頭がよくなる思考術
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2005-10-14

評価  (3点/5点満点)

著者の白取春彦さんは、「考える」という内容は次の6つの傾向に分けることができる(特徴づけられる)とします。

①利己的選択の思考、②経験の反省にもとづいた思考、③感情的混乱の妄想、④知識の連絡による思考、⑤本質把握のための思考、⑥論理的思考

この本は、古今東西の多くの古典、啓蒙書、哲学書から示唆された知恵を基礎に、考えるときに実際に役立つ助言を行ったものです。

考えるという身近ながら奥の深い行為に改めて思いを馳せ、楽しくかつクリエイティブな頭をつくりましょう。

【my pick-up】

◎やさしさを持て

レイモンド・チャンドラーはハードボイルド小説の中で「やさしくなければ生きていく資格がない」と書いたが、本当に知性のある人は性格的にやさしいものである。

というのも、知性の土台をつくる読書と人の話を聞くという行為は、やさしさと反する性質があってはできないからだ。

娯楽用に書かれた本ではなく、まとまった主張や思想を書いた本は性格のきつい人間のようなものだ。読むとは、そういう人間とつきあうということと同じだ。しかも、とりあえずはすべてを受け入れなければ相手を理解できない。それは、自分にやさしさ、寛容さがなければ、できないことなのだ。

だから、わたしは本を読まないでいる人間に恐ろしさを感じる。彼らが他人を理解しているということをいぶかしんでしまう。彼らが理解できるのは損得や利害、数字だけなのではないかとさえ疑っている。

しかし、そういう彼らにしても、自分の価値観をそっくり棚上げして異質の本を読むならば、やさしさのかけらを獲得できるだろう。それがいくつかでも積み重なれば、人間性が変わっていくのは確かである。

コメント
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