厳選!ビジネス書 今年の200冊

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今年191冊目『武器としての決断思考』

2011-10-27 16:39:39 | おすすめビジネス書
武器としての決断思考 (星海社新書) 武器としての決断思考 (星海社新書)
価格:¥ 861(税込)
発売日:2011-09-22

評価  (3点/5点満点)

この本は、著者の瀧本哲史さんが、京都大学で学生に教えている「意思決定の授業」を1冊にまとめたものです。

内容は、ディベートの考え方をもとにした決断するための思考法です。授業形式をそのまま用いて、若い世代が武器としての教養として身につけられるよう、わかりやすく書いています。

人生において、個人として大きな決断を迫られる場面に遭遇する機会が、昔に比べて明らかに増えている現状のなか、主観的な意見・主張はとりあえず横において、まずは1回、問題を賛否両方の視点から客観的に考えてみる。そうして問題の全体像を把握したうえで、最終的な判断を下すための根拠を得る必要があります。

本書にもあるとおり、議論にルールを加えたものがディベートであり、単なる議論は自己満足にすぎない場合が多くあります。ディベートの正しい方法を学んで、問題の確実な解決に繋げていきましょう。

【my pick-up】

◎「ブレないこと」に価値はない

世間では、ブレない生き方がやたら賞賛されていますが、「ブレないこと」自体に価値はありません。

イチローがブレていなくて素晴らしいのは、スポーツの話だからです。ルールが変わらない世界では、ブレないことに価値もあるでしょう。でも、私たちが生きている社会では、すぐにルールが変わるし、状況も刻一刻と変わっていきます。

ブレない生き方は、ヘタをすれば思考停止の生き方になります。一度決めたことをやり続けるのは、考えなくてもできる楽なことですが、状況に応じて行動を変えていくのは、けっこう大変なことです。

◎まずはツッコミを入れよう

相手が挙げるメリットの3条件(問題があって、それは深刻で、その行動を取れば問題が解決する)に対して、それぞれ「そんな問題はそもそもないのでは?」「問題だとしても、たいした問題ではないのでは?」「重要な問題だとしても、その方法では解決しないのでは?」などとツッコミを入れることができれば、反論になります。

同様に、相手が挙げるデメリットの3条件(論題の行動を取ったときに、新たな問題が発生する。その問題は深刻であるが、現状ではそのような問題は生じていない)に対して、それぞれ「新たな問題は生じないのでは?」「問題が生じたとしても、たいした問題ではないのでは?」「重要な問題だとしても、すでにその問題は生じているのでは?」などとツッコミを入れることができれば、反論が成り立ちます。

コメント
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