評価 (3点/5点満点)
2024年1月1日に逝去された経済評論家・山崎元さんの遺作ともいえる1冊。
本書の位置づけは人生相談の本で、「いかにも山崎元の資産運用本といったものにはしない」という思いが込められています。
タイトルの意味は以下のとおりです。
予想と希望を分けることは重要なことです。投資も「予想として今ある予見」と「希望としてどうしたいか」を分ける。
特に希望を予想に混ぜないということは大事だと思います。予想は予想、希望は希望。これをしっかり分けると、すっきりと物事が考えられる。
もちろん投資に関しても述べています。
つみたて投資枠で買えるものを成長投資枠でも買うだけ。一番無難なのはオルカン(オール・カントリー)です。
運用の手段としては平均にかけてじっとしておくというのが有利。そうなると世界の資金は結局グローバルに運用されているから、世界株が投資家の平均投資となる。
【my pick-up】
◎新入社員は2年後の転職を目指せ
「転職できる人」とはどのような人か。ありていに言うと、人材として他社に雇ってもらえる人のことだ。そして、この「他社」を自分で選ぶことができる立場の人ということだ。2年あれば何らかの仕事はできる。あるいは、仕事のスキル習得に向けた努力を具体的に説明できるようにはなる。
◎投資にかかる時間のムダを省く
投資は、特に個別銘柄の株式投資について「いい趣味」であり得ると思いますが、投資が趣味でない人は、人生のもっと重要なことに関心を向けた方がいい。個人的には、特に他人が運用するアクティブファンドに関心を持つのはつまらないし、たいした価値のないマネーアドバイスに右往左往してちまちまとポートフォリオをいじるのも、人間としてかなりつまらないことだと思っています。他人の考えで投資して、何が面白いの?と。銘柄を減らしてオルカンに切り替えて、お金が必要になるときまでじっと、ほったらかしておく方針に全面的に賛成します。
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