評価 (4点/5点満点)
この本で書かれているのは「テレワークをあなたのものにする方法」です。
コロナによって、世界中の人がテレワークのデメリットを凌駕するメリットを体感してしまったわけですから、元に戻るということは考えにくいでしょう。
テレワーク10年目で、自分の会社を経営し、3か月に1度は海外旅行をしながら、場所に依存しない仕事のスタイルを確立している著者。ITを使いこなすと「人生が楽になります」というのが本書の言いたいところです。
ITに働かせて自分はサボるといった価値観が全面に出ており、他社が油断しているうちに、これからはテレワーク社会が当たり前という前提に立って、先手を打ちましょうという提案がなされています。
・残業というのは仕事ができない人がやるものだ。(P.30)
・テレワークの本質は「自己管理」にある。自己管理ができればテレワークの問題は7割解決できる。残り3割は、環境の準備や、その他のテクニック論。(P.66~67)
・ペーパーレスはただの慣れの問題。最低でも3か月の移行期間があれば、その後はメリットだらけ。若い世代はそのことに気付いている。特に40代以上では紙の文化が残っている。(P.190)
手元のスマートフォンめがけて、多くの企業があなたの時間を奪うために熾烈な競争を繰り広げている時代。そんな中、私たちの自己管理能力が問われています。自己管理能力を向上するうえではテレワークは極めて有効で、単なる在宅勤務といった薄っぺらいものではないことが分かります。
仕事はより少ない時間で成果を上げる。
家族と向き合う時間を増やす。
空いた時間は自己研鑽に励む。
それを実現するためにITを活用して働き方に革命を起こそう。
自分のためだけではなく、さらに人のためにお金と時間を使うことができれば、より幸せで盤石なテレワークライフを構築することができるでしょう。
【my pick-up】
◎電話は自己中、チャットは利他中
テレワーク時代になると、基本的に突然の電話は嫌がられる傾向にあります。特に集中しているときの電話は迷惑でしょう。相手への気遣いがなく、他人の状況を一切考えていない人は電話して来る傾向にあります。
◎自己解決には基礎習得・情報収集・大量行動
自分一人だけでは何もできない、何も調べられない、こういった人は今までどおりオフィスに通うほうが心地よいはずです。オフィスのほうが良いと思う方は、ITに不慣れで人に依存しやすい傾向にあります。
テレワークでは自己解決できる人間が最も伸びますし、テレワークのメリットを最大限に享受できます。基本的にアウトプットでしか評価できなくなるなるため、社内のムードメーカー的な存在であったことなど、意味をなさなくなります。
◎適度なストレスが自分を成長させる
特に10代、20代の若い人たちは、社会が便利になり過ぎて、ストレスを受ける機会が減ってしまいました。そんな中で、理論だけではなく度胸と根性をつけることができれば、人材としての価値は急上昇です。現に、社会ではそのような粘り強く骨のある人材が求められています。
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