厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2024年178冊目 『会社を変えるということ』は、味の素が忖度文化や内向き組織からどう脱却したのか

2024-06-03 12:32:07 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

味の素の元副社長で全社のDXを指揮してきた著者が、内向きで忖度文化が蔓延していた味の素の意識を前向きで自発的にした苦闘が描かれています。

 

・パーパス経営とDXの導入により、味の素の企業文化・風土を変えた。

・具体的には、「夢の持ち方」とその実現の方法としての「変革」。

・会社・組織の夢と個人の夢が同心円になるように運営する。

・現実の仕事のやり方を少しずつ修正しながら、ある転換点を迎えると未来の仕事のやり方に変わっていく。この転換点をいかにして作るか。

 

日本企業や大企業にありがちな忖度文化や内向き組織から、いかに全社最適に変革できるか。

味の素の実話は、大いにヒントになると思います。

 

【my pick-up】

◎仲良しグループから脱却するためには「異質」が必要

日本企業は同質の考えと価値を有する人間のみで構成されている組織がいまだに多く、加えて忖度文化が浸透しているため、違う考え方やその組織の文化に合わない発言や意見を「異質」のものであるとして、排除する傾向が強い。このような組織は「内向きの組織」と言えます。自分とは違う人・ノーを言ってくる人たちは自分と敵対する存在ではなく、アドバイスをくれる人だと理解することがまずは重要です。自分たちと同質でない相手の意見も、考え方やものの見方が違うだけで、目指すゴールは同じだということに気がつけば、議論はむしろ深まります。

◎「やった感」に組織は踊らされてしまうもの

DXが「ただの手段」であることに早く気がついた。事業が縦割りであることが原則の日本企業では、それぞれの事業特性に合わせてデジタルやITツールを特殊化させがちで、非常に複雑なシステムになってしまいます。これに対して世界のDX先進企業では、デジタルやITツールはできるだけ標準的で誰もが簡単に使いこなせるものを積極的に導入しています。「事業部ごとのDXプロジェクト」が乱立すると、情報やデータを全社で統合して共有し利用するというDXの成果を上げるために最も必要な基本的な思想が普及しません。自分の事業部の最適化さえ考えればいいとする会社の文化を変えなければいけません。

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2024年177冊目 『誠実な投資』は、「より良い社会を作る」という投資の本質に気づく

2024-06-03 12:22:22 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

新NISAをはじめとする投資本が乱立する中で、「投資の本質」を考え直すきっかけとなる1冊です。

 

将来的に新しい価値を生み出す素敵な会社を探し、その会社の株式を購入することで事業資金を提供し、より良い未来を作ること。

これが投資の本質だと言います。

 

「自分のことだけを考えた投資」ではなく、「社会全体が幸せになる投資」へ。

後者の重要性を理解するのが、本書のポイントかと思います。

 

【my pick-up】

◎S&P500より、オールカントリーをすすめる理由

つみたて投資枠に選ぶインデックスファンドとして、私はS&P500よりも全世界株式の方が合理的な選択だと思います。最大の理由は、S&P500は「国際分散投資」という点では、あまり理に適っていないからです。S&P500の時価総額の3割は、たった7社(GAFAM+エヌビディア・テスラ)が占めています。米国株式市場はこれまで20年間にわたって、平均的な株式市場の想定期待リターンを上回る、言わば出来過ぎのリターンを捻出してきましたが、これから先の数年間がどうなるかは誰にもわかりません。アメリカ一択にはせず、欧州や日本、新興国なども組み入れられている全世界株式を選ぶ方が、長期的にグローバルな経済成長軌道を捉えるとの観点から合理的だと言えるでしょう。

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2024年176冊目 『いつも仕事が速い人が大切にしていること』は、良い人間関係が効率化につながる

2024-06-03 12:12:56 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

入社して2年目の夏に交通事故に遭い、車いす生活というハンディキャップの中、38歳のときに課長に就任した著者。

 

常に「効率化」「省力化」を考えて仕事をしてきたそうで、その具体的なノウハウを紹介しています。

 

特にこの本では、上司や同僚、部下との人間関係構築を重視しています。

普段から良い人間関係が出来ていれば、それも「省力化」「効率化」に繋がりますね。

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