梅雨に入って、この土日は雨のようなので洗濯物のベランダ干しは出来ない。土日で半分ずつやって、脱衣場の突っ張り棒に干して除湿機の速乾モード乾燥となる。
午後は妙典へ映画を見に行く。途中、行徳駅前のCoCo壱番屋で昼飯。
ほうれん草カレーの1辛を食べる。
妙典駅前。雨はやっぱりうっとうしい。
ワーナーマイカルシネマズ市川妙典へ。
右上のほうには予告編などを流すディスプレイが上下に何列にも並んでいるが、節電のためだろう、一部分だけを使っていた。
見た映画は「ブラック・スワン」。
4月初めに六本木ヒルズのTOHOシネマズで映画を見たとき、機器トラブルで10分程度、上映が中断した。すると帰るときに特別招待券をくれた。じゃあ、六本木で見ようかと思ったが、TOHOシネマズのサイトで見たら、予約がかなり、入っているような状態。「ブラック・スワン」の注目度は高いようだ。特別招待券はチケット窓口で引き換えるものだから、ネット予約には使えない。六本木まで行って満席だとばかばかしいから、特別招待券は別の作品を見るときにする。有効期限は9月末だからまだ時間はある。
午前中に、ワーナーマイカルシネマズ市川妙典の午後の回をネット予約する。すると、予約の仕組みが変わっていた。シアター内をいくつかにエリアに分けて、指定したエリアからシステムが提示する座席を選ぶ方式だったのが、座席表からピンポイントで選ぶ方式に変わっていた。
これはTOHOシネマズではすでに導入されている方式。ワーナーマイカルも最近、導入したようだ。確かに、このほうが座りたいところを選びやすい。
それで、「ブラック・スワン」の感想。(ネタバレあり)
見ている最中は、
「ホラー映画じゃないんだよ!」
と何度も思ったが、それがラストにつながり、そして、ラストの解釈を観客に委ねているから後に残る。(このことを書くのでネタバレにならざるを得ない)
自分のダンサーとしてのキャリアと引換えに、娘を一流のバレエダンサーにすることだけを生きがいにしてきた母を持つ娘ニナが主人公。大人になっても部屋に鍵をつけてもらえず、常に母親に監視された生活の中で、自傷癖を持ってしまった繊細な女性。友達付き合いも干渉され、男との付き合いなども当然ダメ。そのためバレエの技術は完璧でも、感情を現すことを抑制してしまっていて、白鳥の湖の繊細な白鳥は踊れても、官能的な黒鳥は踊れない。
物語は、ニナが一卵性母娘というべき母との関係を断ち切って、最後に黒鳥を見事に踊るという、一見、ヒロインの成長物語。でも、繊細なヒロインが幻覚か妄想の世界に陥ってしだいに狂気をはらみ、その結果、才能を開花させるという展開なので、ホラー映画ばりの場面が何度も出てきて、そのたびに観客をギョッとさせる。黒鳥を踊りながら、腕に鳥肌が現れて、羽毛が伸び、翼を持つ黒鳥の姿になってしまう場面は、ホラーというより特撮映画だが。
終盤では幻覚と妄想がエスカレートして、役を奪おうとしたライバルと楽屋で争いになり、割れた鏡の破片で腹を刺して殺してしまう。でも、それは妄想だった。ところが、黒鳥を踊り終わって気が付くと、自傷癖がエスカレートしたのか自分の腹を刺していた。白鳥役に戻って最後の幕を踊り終わったときには、バレエの衣装の腹が鮮血に染まっていた。
そこで、コーチである舞台監督が、「救急車を呼べ!」。
横たわったニナは、「完璧だった...」とつぶやいて、意識が遠のいてラスト。
このラストの解釈が二つに分かれてしまう。どちらかは示されず、観客にゆだねられる。
ニナは助かったのか、それとも死んだのか。鏡の破片で自分の腹を刺したとはいえ、最後まで踊り続けられたのだから、すぐに病院へ運ばれて助かっただろうとも思える。でも、かなりの血が出ていたから、出血多量で手遅れになって死んだとも考えられる。
助かったとすれば、苦痛を伴いながらも母親離れをして、自分の才能を開花させたハッピーエンドという解釈になるだろう。
死んだとすれば、一流のバレエダンサーを目指すように仕向けた母親の呪縛から逃れられず、完璧さの実現と引換えの死という、破滅のラストになる。
どちらかと言い切るのは難しそうだ。どちらかの物語が自分の好みに近ければ、そっちのほうだと思うこともできるが、若い頃ならともかく、今は別にそういうのはない。
ただ、破滅のほうのラストを考えると、「巨人の星」みたいだと思えてきた。
主人公・星飛雄馬は、野球選手としてのキャリアを失った父・一徹に無理やり野球選手にされ巨人の投手となる。だが最後は、中日のコーチになって立ちはだかった父相手に、禁断の魔球・大リーグボール3号で完全試合を達成するが、その代わり左腕を潰して選手生命を失う。
でも、「巨人の星」は最終回で父・一徹が飛雄馬に「これからはおまえ自身の人生を生きるのだ。」というようなことを言うわけで、これはまだいいほう。ニナはダンサー生命ではなく、自身の命を失ったわけだから、これだと救いのない悲劇ということになる。
夜は居酒屋オンドリへ行く。最初は中生。食べるほうはとり皮の炒めもの。
ビールの次は地酒で文佳人。食べ物は釣アジの刺身。
次の地酒は中将。食べるほうは和風豆腐。
ハイボールは去年から登場しているが、今回、メニューを見ると、オリジナルブレンドの南行ハイボールというのになっていた。
それなら飲んでみようかと注文。オリジナルブレンドがどういうのかは不明、というか聞きそびれた。
アルバイトが1人、急にやめてしまったということで、今日はマスター1人でてんてこ舞いだった。そして雨のわりにお客さんがけっこう多かった。自分がいた間、自分以外に7組ぐらいはお客さんがいた。こういう日は、食べ物のレスポンスは悪くなるので、飲むほうはゆっくり目にする。いつもなら、2時間ぐらいで4品食べてお勘定だが、今日は4品で2時間半あまりかかる。
締めの食べ物はふきの白和え。
雨は続くようだし、明日、南行徳メトロセンターが予定している被災地応援イベントはどうなるか。