気温は高くなかったが、朝の雨のためか帰りの時間は蒸し蒸しとしてた。
晩飯は松屋。期間限定の復刻メニューで焼き牛めしが登場しているので食べる。
牛丼チェーンの”焼き”メニューで思い出すのは何年も前に一時、旋風を巻き起こした東京チカラめし。
焼き牛丼をウリに急成長したチェーンだったが、他の牛丼チェーンが”焼き”メニューで反撃し、結局は力及ばず衰退していった。松屋の焼き牛めしもたしかその反撃の時期に登場したものだと、なんとなく覚えている。
東京チカラめしは南行徳メトロセンターにもできた。過去日記を探すと2011年の11月下旬。オープン当日は混乱もあるだろうと思い、3日目に行った。カウンター席にはすぐに座れたものの、焼き牛丼が出てくるまで20数分かかった。牛丼のような気軽に食べることができるメニューで20数分待ちは長すぎる。やっと焼き牛丼が出てきたときは、自分もイライラとうんざりで味を感じることもできなかった。人間、不快な気分になったときは食べものの味など感じなくなるからだ。
それで、もうこんな店は二度と来たくないと思い、実際、それ以後は一度も入らなかった。
そして、南行徳メトロセンターの東京チカラめしは3年ぐらいで消えた。
同じように調理して出すメニューのチェーンで、天丼のてんやが南行徳メトロセンターにオープンしたときは厨房にも本部からだと思うが、応援が来ていたようだ。しばらくしてから入ると、厨房のスタッフが少なくなっていたのでそうだったことに気付いた。それに、オープンして最初のうちは揚げた天ぷらを店頭で販売していた。そういうのがオープン当初に物珍しさでお客さんが集まるのを、なんとかさばくためのノウハウなのだろうと思えた。
東京チカラめしがオープンしたときは応援も多少は来ていたのかもしれない。でも、店内とテイクアウトで集まった注文をとてもさばききれないようすだった。自分も待たされてうんざりしながら食べたあと、店から出るとテイクアウトを待っている人が大勢いた。
(実際、可能かはともかく)牛丼であらかじめ弁当を用意して店頭へ並べるなどして、厨房の負荷を下げるようなこともしてはいなかった。今から思うと、東京チカラめしのような急成長したチェーンには、オープン直後に物珍しさでお客さんが集中するのをさばくためのノウハウも含め、そうした経験値が低かったのだろうと思う。
1年か2年前、ネットのニュースで東京チカラめしのことが載っていて、完全に消えてしまったわけではなく、数は減ったが店はまだあるということだった。今はどうだろうと検索すると、運営会社サイトの中に東京チカラめしのページはあった。
それによると、今の時点で東京圏に9店、大阪に1店あるということだ。
まだあるからといって、やはり南行徳の店での悪印象があるためだろう、別にわざわざ食べに行きたいとは思わない。