ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

スペイン・ガリシア州のアーモンドタルト

2011-11-09 11:05:25 | 甘いもん
ドイツのお菓子を紹介しましたので、最近出会ったスペインのお菓子を紹介します。
これは初めて食べました。


タルタ・デ・サンティアゴ

スペインの北西部に位置するガリシア州の伝統的なアーモンドタルトです。

サンティアゴという名前は、聖ヤコブ(大ヤコブ)のこと。
聖ヤコブは十二使徒の一人で、スペインの守護聖人となっています。

ガリシアにあるサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)には、エルサレムで殉教したはずの聖ヤコブの墓所があることから、 中世以来、この地はキリスト教の聖地とされ、サンティアゴ巡礼が盛んになりました。

聖ヤコブがアーモンドを好んだのかどうか定かではありませんが、この聖人にちなみ、ガリシアでは「ヤコブのお菓子」と名付けた「タルタ・デ・サンティアゴ」が作られるようになりました。

タルトの表面の絵柄は聖ヤコブの姿を表しています。
仕上げの際、聖ヤコブを象った型紙をタルトの上にかざし、粉砂糖を振って浮き上がらせます。



表面がザクザクっとした食感のアーモンドタルトでした

アーモンドを粉にしたアーモンドパウダー、卵、砂糖などを混ぜ、型に流して焼き上げ、仕上げに聖ヤコブの姿を象った紙(十字架の形もあり)を載せ、粉砂糖を振って出来上がり。

生地には、レモンの皮、シナモンなどのスパイスを好みで加えます。
小麦粉は使わず、アーモンドパウダーだけで仕上げるのが定番のようです。

シンプルで素朴なお菓子ですが、アーモンドパウダーを使っているためコクがあります。
少々パサつく感じもありますが、個人的には好きなタイプのお菓子です。
紅茶が最適かと思いますが、ちょっと甘さのあるスパークリングワインにも合いそうです。



サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅は、今、かなり人気のようで、日本からもたくさんの人が出かけているようです。
しかも、かつての人々が辿った道をわざわざ徒歩で行くのが流行っています。
大変そうですが、それはそれで達成感があるかも(笑)

もし、巡礼の旅でガリシアを訪れる際には、ぜひこのタルトを食べてきてください。
日持ちもするので、お土産にもいいですね(崩さないようにご注意を!)


コメント
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