ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

2006年ベストワイン

2006-12-31 15:53:21 | ワイン&酒
今年飲んだワインの中で、「うまい!」と思ったものはたくさんあり、

特にシャンパーニュに多くお気に入りが見つかったのですが、

どうしても1本に絞るのなら、これ!



Brunello di Montalcino 1971 Canalicchio (Toscana, Italy)

イタリアはトスカーナの カナリッキオ という小さな造り手の

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 


友人の誕生日ということで、バースデーヴィンテージの1971年を開けました。

私の記憶の中では、これだけ古いブルネッロを飲むのは初。


35年経ったブルネッロは、まるで古いブルゴーニュのピノ・ノワールのように官能的で、
うっとりするほど素晴らしい味わいでした 


ここまで待ってこそ味わえるワインの醍醐味です。


さて、来年はどんな素晴らしいワインと出会えるでしょうか?




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『ボナペティ』@吉祥寺

2006-12-30 12:00:09 | レストラン&店
よくワインを持ち込ませていただき、お世話になっているのが、

吉祥寺にあるフランス料理店 『ボナペティ』 



昼、大きな窓から差し込む明るい光のもとのランチタイムも気持ちいいし、
夜、ちょっとシックな雰囲気も素敵。

だけど、肩肘張らず、気軽に楽しめるのが嬉しいフレンチのお店です。

そんなボナペティで、久しぶりにディナーをいただいてきました。


<アミューズ>              <冷前菜>
自家製黒豚の生ハム              黒トリュフとフォアグラのテリーヌ
クレソンのサラダ添え              ソースポルト


<ポタージュ>              <魚料理>
焼き雲丹と蕪のスープ             常磐産特大穴子のグリエ
                          ボルドレーズソース


<肉料理>                <デザート>
北海道産蝦夷鹿のソティ           アマレット風味のボネ
ボアブラードソース



これにコーヒーが付きました。

今回はお皿の数が多い構成でしたが、
皿数が少なくて1品のボリュームがたっぷりの構成のときもあります。


------------------------------------------------

   『ボナペティ』(Bon Appetit)

   東京都武蔵野市吉祥寺南町2-8-8 M288ビル3F
    0422-76-1363


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シャンパンは難しい

2006-12-29 12:49:45 | ワイン&酒
この3月に初めてテイスティングし、
5月15日発行の ソムリエ協会の「sommelier」(90号)で私がレポートを掲載した

シャンパーニュ・ドゥ・ヴノージュ
グラン・ヴァン・デ・プランス 1993 を改めて飲んでみました。



シャンパーニュが2杯ブラインドで出され、どちらかがドゥ・ヴノージュ。

そうだと思われる方は、とーっても若々しく、これでホントに1993年かなぁ・・・?
以前の記憶では、たしかに酸が豊かだったけど。

これを飲む数日前に、同じドゥ・ヴノージュの1995年ものを飲んでいて、
それがすごく熟成感があったので、
それより2年古いグラン・ヴァン・デ・プランスがこれってどうなんでしょ?と思ったのです。



Grand Vin des Princes 1993 Brut /Champagne de Venoge

シャンパーニュのコート・デ・ブランのシャルドネだけでつくった、
いわゆる“ブラン・ド・ブラン”(Blanc de Blancs)。

上に書いたように、とっても若々しくて酸も豊かだけど、今の段階では複雑なニュアンスが全くないので、
もう少し熟成させてから飲んでみたいですね。

これを持っている人は、しばらく放置しておくことをオススメします。




そうそう、画像からわかるように、このボトルはフラスコ型をしていて、
ガラス栓も付いています。

つまり、飲んだ後のボトルは デキャンタ として使えるというスグレモノです 

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ローズマリーの串

2006-12-28 11:11:02 | おいしい食べもん
私の友人には料理上手が多い。
というのも、ワイン飲みはたいていおいしいもの好きだし、
そうすると、自然と料理上手になってくるようで・・・・



10年来の友人Kちゃんもお料理上手で、先日およばれした時に、
こんなお料理を出してくれました。




単なる串焼きではなく、串にハーブの ローズマリー を使った豚肉の串焼きです。

ほほ~う、ローズマリーって、こんな使い道もあったんだ!

たしかに、独特の強い芳香性を持つローズマリーは、肉の臭み消しには最適 

このお料理も、ローズマリーの香りがほどよく肉に移っていて、
おいしくいただけました 


家の庭にも巨大化したローズマリーがあり、どうしたものかと思っていましたが、
剪定した枝をこんなふうに使えば一石二鳥ですね~
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ディープインパクト引退記念焼酎

2006-12-27 12:00:00 | ワイン&酒関係雑記
ディープ引退記念の焼酎ボトル、宝酒造がネット予約販売(朝日新聞) - goo ニュース


有馬記念で引退した、
あのディープインパクトの写真がボトルにデザインされた焼酎
昨日から発売されています。

デピューから引退まで、勝利した12のレースでの写真が使われていて、

700ml入りの12本セットで12600円

しかも、ディープインパクトの卓上カレンダー(2007年度のもの)が付いてくるそうですから、
ディープファンには嬉しいセットかも 


ボトルの中身は、宝酒造から出ている甲類焼酎「JAPAN」

本格焼酎ではないのが惜しいところですが、
酎ハイとかをよく飲む人にとっては、まずまずのお手頃品じゃないでしょうか。

宝酒造のオンラインショップのみでの販売ですから、欲しい人は同社HPをチェックしてくださいね。


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甘王@いちごの王様

2006-12-27 11:15:53 | おいしい食べもん
いちごの高級ブランド「甘王(あまおう」を初めて体験しました。
(福岡産)



すごい大粒で、まるで“すもも”!

ケーキの上に載せるには、ちょっと大きすぎるけど、
本当に載せたら、かなりの迫力が出ること間違いナシ!



さらりとした甘さと酸のバランスが軽快で、キュートな味わい がいいですね~


かい
るい
おきい
まい

が、名前の由来だとか。

もちろん「甘い王様」という意味もあるようですよ。

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とろ~りチーズ@モンドール

2006-12-26 12:15:49 | おいしい食べもん


先日フランスから帰ってくるときに、

「しまった!モンドール買うのを忘れた!」 と、空港で気づいた私。

モンドールは、チーズ好きの人ならピクンと反応を示すほど魅惑的な、
熟成すると とろ~りとなるチーズ 



フランスとスイス国境にある“モンドール”(Mont d'Or)(黄金の山という意味)の山麓でつくられるので、その名がついています。

が、フランス側でもスイス側でもチーズをつくっていて、
どっちがモンドールの本家か云々・・・・ということを言い争っているようですが、

私たち消費者は、おいしいチーズが食べられれば、そんなことは気にしません~


この“モンドール”は“ヴァシュラン・モンドール”“ヴァシュラン”とも呼ばれます。

“ヴァシュラン”(Vacherin)は、方言でフランシュ・コンテ産チーズのこと。
(vacheが雌牛の意味)(フランシュ・コンテ地方はスイス国境地域)

モンドールの製造期間は8月15日から3月31日までと決まっているので、
秋から冬の間にしか食べることのできない、“期間限定チーズ”というわけ。

モミの木の皮の型に流し込まれるので、モミの香りがぷ~んとします。

でもって、熟成してトロトロ~になっているモンドールをスプーンですくって、
パンや茹でたジャガイモにつけて食べると、ああ~、もう堪えられません~


そんなモンドールを、先日友人が用意してくれていました!
ワインと一緒に堪能するシアワセに感謝です 

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シュトレンの断面

2006-12-25 14:27:05 | 甘いもん
昨日紹介した シュトレン の画像は、ドドーンとした塊が映っていただけだったので、

今日はその断面を紹介します。

切るとこんな感じです。




これはフランスで買ってきたので、フランス語の説明が書いてありました。

「Specialite de Noel : Pain brioche aux fruits secs et aux fruits confits」


訳すと、「クリスマスのスペシャリテ:
ドライフルーツとフルーツのコンフィ(砂糖漬け)の入ったブリオッシュパン

ふむふむ、フランスではシュトレンは「ブリオッシュ」と捉えているんですね 



下の画像は、今月に入って私が焼いたケーキの断面。
ラム酒漬けのレーズンをたーっぷり入れたので、かなり酔いそうでした


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クリスマスのシュトレン

2006-12-24 15:27:08 | 甘いもん
今日はクリスマスイブ。

クリスマスケーキを用意する家庭も多いかと思いますが、
うちでは市販のクリスマスケーキを買ったことは一度もなく、

その代わり、ドライフルーツやナッツを入れたフルーツケーキを家で焼き、
クリスマスから新年にかけて少しずついただく、というパターンがほとんど。

でも今年は、先日フランスに行ったときに、
“シュトレン” (stoleen)を買ってきました。



イーストを使い、ドライフルーツなどをたっぷり入れて焼き上げた、
ドイツのドレスデンが発祥のパン菓子で、
クリスマスの1ヶ月くらい前につくり、クリスマスまで毎日少しずつ食べるというもの。

日本でも見られるようになってきましたが、まだまだマイナーで、
しかも、1本数千円と高価なのがツライところ 


私はとても大好きで、秋から冬の時期にヨーロッパに行くと、
必ずシュトレンを買ってきます。

スーパーでも売っているし、とっても安い(2ユーロ前後くらいで買えてしまう)!
(スーパーのは工場でつくられている大量生産品ですけどね)



これはフランスのスーパーで買ってきたものですが、重さ750gとビッグ!
中にはずっしりとドライフルーツが詰まっていて、食べ応えバッチリ。
甘さもしっかりとしていて、満足、満足~

クリームたっぷりのクリスマスケーキはもう卒業したいと思っている人は、
このシュトレンなんていかがでしょう?

保存性が高いので、長期間楽しめるのもシュトレンの魅力です 
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サン・ニコラのパン菓子

2006-12-23 11:49:04 | パン


12月のはじめ、フランスの地方都市のパン屋さんで、
どれを買おうかな・・・と悩んでいた私に、

かわいい店員さんが
「これはいかがですか?」とすすめてくれたのが “サン・ニコラ”のパン。

人の形をしていて、なんだかユーモラスでかわいい

「じゃあ、それ買います」と私。

ブリオッシュ生地の甘いパンでした。


そもそも、このパンが、なぜ“サン・ニコラ”という名前なんでしょ?

調べたら、フランスでは、12月6日が“サン・ニコラの日”で、
いい子にしていた子供は、この日にお菓子やプレゼント をもらえるのだとか。


このサン・ニコラ(聖ニコラ)が、あの“サンタクロース”のモデルだといいます。
そういえば、サンタクロースは”聖(セント)ニコラウス”とも呼ばれていますね。


で、この人形型のパンに話を戻すと、

このパンは“マナラ(Manalas)”と呼ばれていて、
サン・ニコラの日から1月6日の“公現祭”(こうげんさい)の頃まで食べられるそうです。

私の食べたこのマナラは、左半分にチョコがかかっていましたが、
プレーンなもの、シナモン入りのものetc...と、店によって色々バリエーションがあるようです。



”公現祭”で思い出すのは、“ガレット・デ・ロワ”というパイ菓子。

アーモンドクリームを流したパイに小さな陶製の人形(フェーヴ:そら豆の意味)を入れて焼き、
切り分けられたパイにその人形が入っていた人は、紙製の王冠をかぶり、
みんなの祝福を受ける、というものです。

”ロワ(Rois)”は“王様”の意味ですから、王冠が登場するというわけ。

でも、ただそれだけではなく、王に選ばれた幸運は1年間継続するそうですから、
食べるからには、ぜひ当てたいところです!

このガレット・デ・ロワは、最近はけっこう日本でも売られるようになってきましたね。
こういう楽しいイベント菓子は大歓迎です 
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超危険スパークリング

2006-12-22 11:03:49 | ワイン&酒関係雑記
ロイター通信によると、

ペルーの違法酒造業者が、クリスマスシーズンに向けて、

あのアルカイダの指導者
オサマ・ビン・ラディンの名を付けたスパークリングワインをつくったとのこと。



ラベルには「ビン・ラディン・シャンパン」と書かれ、
クリスマスマーケットで1本1ドルで売ろうとしたようで・・・・


リマの北に位置するチクラヨ当局は、
「これを飲むと体調を崩し、深刻な状態になるに違いない」とし、

このワインを差し押さえ、下水に流してしまったそうです。


そもそも、フランスのシャンパーニュ地方で
瓶内二次発酵という製法でつくられたスパークリングワイン以外は
「シャンパン」と名付けてはいけないし、

1本1ドルというのも、中身はいったい何よ?という感じ。

とどめは「ビン・ラディン」という名前・・・ 


どうしてその名前を付けたかはわかっていないようですが、
すべてが超危険! 

ワインジャーナリストとしての興味はもちろんありますが、
これだけ生命の危機感を感じるワインは、やはり口にしたくないですねぇ・・・


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冬至と柚子と運盛り

2006-12-21 11:20:00 | 美容&健康
明日は 冬至(とうじ)。

冬至といえば「柚子」(ゆず)と「南瓜」(かぼちゃ)

柚子は、その香りが邪気を祓うとされ、また「融通(ゆうづう)がきく」ということから、
冬至にお風呂に入れ「柚子湯」にして入りますが、
(冬至(とうじ)=湯治(とうじ)という語呂合わせもあるとか?)

かぼちゃは何ででしょ?

たしかに、カロチン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンC・ビタミンE・食物繊維・・・と、
栄養面からはバッチリの食物。
免疫力も落ちかける冬の寒い時期には嬉しい救世主。

そんな時、ふと見たスーパーのチラシに 「冬至の七種(ななくさ)」という言葉を発見しました。

春の七草や秋の七草はよく知られているけれど、冬至の七種なんて知らなかった!


その7つのものとは、

なんきん(南瓜)、にんじん(人参)、きんかん(金柑)、れんこん(蓮根)、
ぎんなん(銀杏)、かんてん(寒天)、うんどん(=うどん)。




なにか気が付きません?

どれも 「○ん○ん」と、「ん」が2つ入っている食べ物で、

この「んん」「運」と引っ掛けているようで、これら7つを盛り合わせたものを

「運盛り」 (うんもり)と呼び、冬至の1週間くらい前から準備する習慣があるようです。

これは知らなかった!


で、「かぼちゃ」は「なんきん」と言うことから、
冬至にかぼちゃを食べることが浮かび上がってくるわけです。

な~るほど 
もちろん、他の6つもいただくとさらによろしいようで・・・


 
今年はうちの庭の柚子がどっさり実をつけました!
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ドイツのクリスマスマーケット

2006-12-20 14:05:22 | ワイン&酒関係雑記
先日(12/5)、クリスマスマーケットの話題をお届けしましたが、

「ワイン村.jp」“ドイツ特派員便り”を書いてくださっている
沼尻さんドイツ各地のクリスマスマーケットのことをレポートしています。
(第15回)



フランスでは“ヴァン・ショー”と呼ばれているホットワインは、
ドイツでは“グリューヴァイン”といいます。

グリューヴァインの作り方(レシピ)もちゃんと出ていますので、
ぜひアクセスしてみてくださいませ~ 

http://www.jsa-winemura.jp/



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ロゼ@那須ワイン

2006-12-20 10:42:53 | ワイン&酒


先日、日本ソムリエ協会のweb「ワイン村」
“キャッチ The 生産者”(第28回)で (http://www.jsa-winemura.jp/
取り上げた 那須ワイン(NASU WINE)を改めて飲んでみました。



今回飲んだのは、ロゼ 

メルローからつくっていると書いてありますが、
香りがキャンディのように甘くチャーミングなので、メルローだけでなく、
ベリーAあたりも使われているような気がします。

色は本当に濃い、赤に近いばら色で、夕焼け、たまねぎの皮のニュアンスもあり、
琥珀っぽい深みも見られ、かなりいい感じの外観です。

香りは、上に書いたように、甘く馨しく、
辛口のロゼなのにこれだけ匂い立つように甘いとは・・・

口に含むと、しっとりとした質感を感じさせる辛口で、乾いた感じは全くなく、
じわじわ~っとコクと旨味が広がります。

みずみずしい果実味もあり、
とても穏やかで落ち着いていて、でも、しっかりとした手ごたえがあるロゼです。

家の普通の晩ごはん(豚薄切り肉の白菜巻き、ハスのきんぴら)に合わせましたが、
ぶつかるものは一切なく、自然においしくいただけました。

こんなふうに、いつもの食卓にさりげなく置けるワインっていうのは、実にありがたいですね。
たしか、お値段も懐にやさしかったはずです。


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Ch.ラ・ルヴィエール@アンドレ・リュルトン

2006-12-19 16:00:12 | ワイン&酒
先日、アンドレ・リュルトン氏(Andre Lurton)が来日された際に、ご一緒する機会がありました。

アンドレ・リュルトンといえば、ボルドーにいくつものシャトーを所有し、
その名を知らない者はいないほど著名な人物。

また、「リュルトン家」もワインビジネスに広くかかわり、
一族でどれだけのシャトーを持っているんでしょ?と、数え切れないほどです。

そんなリュルトン家の頂点に立つ存在が、アンドレ・リュルトン氏です。

お年は?と訊ねると、

82歳、えー、84歳だったかな?」と、なんともあやふやですが 
とにかく、“いいお年”なのは間違いなく、足が少し弱ってきているというものの、
とてもお元気な様子のアンドレ氏。



お肌の色艶がいいのはワインのおかげ?


今回は、所有するシャトーのひとつ、
シャトー・ラ・ルヴィエール(Ch. La Louviere)が
日本の輸入業者(中部貿易株式会社)と日本における独占販売契約を締結するために来日。

ボルドーワインはネゴシアン(ワイン商)による取引が主体で、
ワインはまずネゴシアンに引き渡され、ネゴシアンから卸売り業者や小売店などに販売されます。

ですが、インターネットの発達などにより、近年の販売形態の変化に伴う競争が激化し、卸売業者や小売店の利益の確保が難しくなってきています。
そこで、適正な利益の確保を目指し、ネゴシアンを介さない販売代理店制(中部貿易が販売代理店ということですね)を採ることになったわけです。


で、当のシャトー・ラ・ルヴィエールとはどんなワインなんでしょ?

アンドレ氏は、

「1965年、このシャトーを発見した時、本当にひとめぼれしてしまいました 
服はボロボロだけど、きれいな女性だということがすぐにわかるみたいにね。

畑は30haありましたが、きちんと手を入れてあげなければならない状態で、辛い作業でした。

建物は内装からすべて作り直さなければなりませんでしたが、
今ではフランスの歴史的建造物に指定されているほどです」と言います。

シャトーはボルドーのペサック・レオニャンにあり、
白ワイン、赤ワインとも生産していますが、

飲ませていただいた中では、白の「Ch. La Louviere 2004」が特に素晴らしく、
コクのあるボディと酸味のバランスがよく取れていました 



Ch. La Louviere 2004 Blanc


「土壌、畑をどう育てていくか?
収穫のタイミングはいつにしようか?
醸造をどうするか?

ワインの品質をどれだけ向上させることができるだろうか?
ということをいつも考えてきました」 と語るアンドレ氏。



現在、ボルドーのグラーヴ地区の北部は「ペサック・レオニャン」(Pessac-Leognan)
というAOC名が付けられるようになっていますが、

「グラーヴ北部で土壌が例外的に素晴らしいところを発見し、
独立したアペラシオン(AOC)をINAOに要求したのも、実は私なんです」とアンドレ氏。

その結果、1987年に「AOCペサック・レオニャン」が承認され、
1986年のワインから名乗れるようになったとのこと。

素晴らしいです、アンドレさん! 

現在、グラーヴ地区の優れた16のワインに“クリュ・クラッセ”という格付けが与えられていますが、
そのすべてがペサック・レオニャンに集中しているとのこと。

アンドレさんのシャトー・ラ・ルヴィエールはクリュ・クラッセではありませんが、
次に格付け改定が行われれば、クリュ・クラッセに入ってくるトップ候補とも目されています。

今のうちに、要チェックすべきシャトーですよ!

アンドレさん、今回はありがとうございます。
またぜひ日本にいらして下さいね~




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