ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ホワイトデーにオススメの個性派ワイン

2012-02-29 10:01:44 | ワイン&酒
男性の皆さまへ

ホワイトデーのオススメとして、女子が胸キュンになるワインを紹介しましたが、
こちらも女子が喜ぶこと間違いナシ!だと思います


左)ペール&ジュル ポワール ブリュット
右)モンジレ シュナン・ブラン

左は、フランスはノルマンディー地方産の、洋梨のスパークリングワインです。
口の中に洋梨のナチュラルな味わいがふわ~んと広がり、うっとり~
やや辛口ですが、ピュアでやさしいタッチで、やわらかい甘さを感じます。
アルコール4%なので、クイクイ飲めちゃいます(笑)
これは 超限定品なので、見つけたらラッキーですよ
(参考上代1,500円)

右は、キリリとした酸味がサッパリとした、フランスはロワール地方の白ワインです。
ガテン系のエチケットが印象的で、およそ女性へのプレゼントにはふさわしくない外見ですが(笑)、酸味好きには嬉しいワインです。
これをホワイトデーにプレゼントしてくれる男性がいたとしたら、私なら一目置いちゃいます
(参考上代1,500円)



洋梨はスウィートな雰囲気の女性に、シュナン・ブランはキリリ系が好きな女性にオススメです。
私ならどちらも嬉しいですが(笑)

(輸入元:片岡物産株式会社、 監修:BMO)


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ホワイトデーにプレゼントされたい胸キュンワイン

2012-02-28 10:54:40 | ワイン&酒
バレンタイン前に紹介したかったのですが、ちょっとタイミングがズレてしまいました。
が、これって、男性にプレゼントするよりも、確実に “女性向き” だと思いませんか?


ヴァンムスー  ピュール クー・ド・クール NV シリル・アロンソ

フランスはボジョレー産、ガメイ100%ピンクトパーズ色のスパークリングワインです。
とにかく色がキレイで、シュワシュワと爽やかに泡立ち、それだけでも目がハートに

甘酸っぱい赤いベリーの風味がチャーミングで、ほっと癒されます。
ちょっとクセのあるガメイの個性は感じず、上品に仕上がっているのが嬉しいんです。

ノンヴィンテージですが、2010年収穫のブドウを使っています。
アルコール7%とライトなのも嬉しく、ランチタイムから飲めそうでしょ?

女子会にもピッタリですが、これは ホワイトデーのプレゼント にオススメします
なんたって、女子が胸キュンになる要素がすべて詰まっているワインですからね(笑)

ただし、これは日本向けの特別キュヴェで、限定生産品ということですから、気になる方は早めに押さえておくことをオススメします。
(輸入元:ディオニー株式会社、参考上代2,500~2,700円)



在庫があれば、この店ならほぼ確実に買えます
「自然派ワイン専門店 pcoeur」 (東京都港区白金台)

 ※店舗情報は以前紹介した コチラ を参照してください


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第4回「酒は未来を救う」開催します(3/20)

2012-02-27 14:44:23 | ワイン&酒
孤児・病気の子供たちを支援 するNPO 「酒は未来を救う会」 が、
チャリティー試飲会を開催 します。

昨年3月の東日本大震災以降、被災地支援のための各種チャリティーイベントが開催され、
皆さんはさまざまなイベントに参加してきたことと思います。

が、今回ご案内するこのイベントは、被災地支援イベントではありません。
孤児や病気に苦しむ子供たちを支援することを目的とした募金集めのイベントになります。

お酒を飲むことがチャリティにつながり、未来を担う子供たちを救います。

今年で第4回目を迎えますが、私は第2回からこのイベントの取材をしてきました。
今回も、もちろん伺います。

※過去の紹介記事は → コチラ

震災関係のイベントが色々あったこともあり、今回はチケットの売れ行きが非常に滞っている、というお知らせが届きました。ぜひ皆さんにご協力いただけたら、と思います。
チケットを置いていただける店も募集 しています。
どうぞよろしくお願いいたします。



第4回 酒は未来を救う

日 程 : 2012年3月20日(祝)

時 間 : 受付13時~  13時30分 開場 ~ 16時迄

会 場 : 横浜 大さん橋ホール  横浜市中区海岸通1-1-4 
         みなとみらい線「日本大通り駅」徒歩7分

会 費 : 3,500円(前売券)

主 催 : 特定非営利活動法人 酒は未来を救う会
       http://ameblo.jp/sakewamiraiwosukuu

寄付先 : 日本赤十字社東京都支部 がんの子供を守る会 あしなが育英会

◆ チケット購入方法

 チケット取扱販売店から直接購入 → 店舗一覧 
 
 イープラスから申込み → http://eplus.jp/

※飲食物の持ち込み可能です(ゴミは各自でお持ち帰り下さい)

参加蔵元
< 日本酒 > 
阿櫻 吾妻嶺 一白水成 伊予賀儀屋 屋守 開運 鶴齢 臥龍梅 月山 紀土 
小左衛門 佐久乃花 七田 七本槍 惣誉 大那 楯野川 玉川 天宝一 天明
奈良萬 萩乃露 播州一献 福小町 富久長 鳳凰美田 豊香 陸奥八仙 遊穂 来福 

< 焼酎・泡盛 > 
赤鹿毛 朝日 旭萬年 壱岐っ娘 芋麹芋 海 蔵の師魂 けいこうとなるも 小牧
常徳屋 多良川 杜氏潤平 情け嶋 やきいも黒瀬 凛 

< ワイン > 
麻原酒造 越生ブリュワリー 麻屋葡萄酒 塩山洋酒醸造 甲斐ワイナリー 勝沼醸造 
甲府ワインポート サドヤ シャトージュン 蒼龍葡萄酒 高畠ワイン タケダワイナリー
中央葡萄酒 マルサン葡萄酒 丸藤葡萄酒工業 山梨ワイン ルミエール 



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うさぎの形の肉まん

2012-02-26 18:24:37 | おいしい食べもん

うさぎ肉まん   井村屋

うさぎの形のキュートな肉まん があったので、思わず買ってしまいました。

かわいいうさぎを頭からパクリ(笑)

さすが井村屋、中のあんは具が大きめで味もよし!
皮もむっちむち~

この形なら、「あんまん」があれば、すっかり和菓子です


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或る夜の出来事

2012-02-25 13:23:06 | ワイン&酒
昨日は春のように暖かでしたが、今日はまた寒さが戻ってきました。
寒い!といえば、先日、友人たちと食事に行った際に、ちょっと寒い思い をしました。

小中学校時代の仲のいい友人3人の誕生月に、誕生日会と称して食事&飲みに行くのを恒例としているのですが、2月はMちゃんの誕生月。
行ってみたいお店がある、とリクエストを受け、どうやらそこは人気の店なので予約必須ということで、1週間以上前に予約の電話を入れて伺いました。

その日は冷たい風がピューピュー吹く夜でした。
店に辿り着くまでに体がすっかり冷えてしまったものの、店内に入ればあったかいよね、と予約していることを伝えると、通されたのは、入り口に一番近いレジ前の席。店の中なのに寒い!
奥には空席がたくさんありましたが、きっと後で予約の人が来るのでしょうと、我々3人はそこに座りました。

その後、何人かのお客さんがパラパラと来ましたが、結局、わたしたちが帰る頃になっても奥の席はいくつも空いていました。

多国籍料理の店でそれなりに美味しかったものの、初めて予約を入れて来店した女性客3人を、超寒い日に店内で最も寒い席に案内する感覚に、かなりガッカリ。リピートする気が失せるというものです。
「奥は予約で埋まっているので、ここですみません」みたいな一言があれば、まだよかったですけどね(実際は埋まっていなかったですが)(苦笑)


ナシゴレンは美味しかった・・・



店の座席で思い出しましたが、そういえば、ずいぶん前にこんなことがありました。
(以下、私のグチになるので、お時間と興味のある方だけご覧ください)

友人の友人ということで、あるイベントで知り合った男性(私とほぼ同年代)がいて、その後、何度かワイン会でもご一緒することがありました。

その彼から、「行きつけの店のパーティーがあるから行きませんか?」とお誘いを受けました。
そこは私も何度か行って気に入っているワインの店でしたので、一緒に行くことにしました。
着席ブッフェで、ワインと料理は各自で取りに行くスタイル。参加費は各自持ちです。

定刻通りに行くと、その彼はすでに着席してワインを飲み、料理を食べていました。
しかも、奥のソファ席にどっしりと腰を落ち着けて。
私は自分の分の料理とワインを取りに行き、手前の椅子に座りました。
なんか、違和感・・・?

その後は、彼は自分の分の料理とワインを取りに行き、の繰り返し。
ちょうど隣のテーブルにいらした初対面のオジサマ(女性連れ)と会話が弾み、グラスを重ねているうちに、オジサマが私の耳に小声で「ところで、あなたたちはカップル?」と聞いてきました。

「ちがいますよ」(私)。
「あー、やっぱりね。彼氏だったら向こう(ソファ)に座らないし、ワインや食べ物だって気を遣ってくれるものね。それにしても気が利かないね」と、オジサマ。

ええ、その通りです。
たとえカレシでなくとも、自分が誘った女性に対し、「こっちに座ります?」「料理取りに行くけど、ほしいものある?」「ワインのお代わりは?」と、聞くぐらいしてほしかったんですけどね・・・
と思うのは、女性側にとって都合が良すぎるでしょうか?

その彼は単なるワイン友達でしたが、現在は・・・どうしているんでしょうか(苦笑)

楽しい時間を過ごすには、店側のホスピタリティはもちろんですが、一緒に過ごすお互いへの思いやりも大事ですね。


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スーパープレミアムなワイン会@千駄木

2012-02-24 10:31:31 | ワイン&酒
ドムス・アウレア 1998/1999(チリ)、テヌータ・ディ・トリノーロ 1999(イタリア)、プロヴィダンス 1998(ニュージーランド)と、1990年代後半の素晴らしいワインをこのところ紹介してきましたが、これらのワインを飲んだのは、東京・千駄木にある 「Ristorante tono;4122」さんのワイン会 でした。

先月、Riesling Ring のバイザグラスキャンペーンのワシントンワイン賞受賞記念パーティーに参加したことがご縁で、この会のご案内をいただきました。

一般のワイン会に出席する機会は普段はあまりないのですが(仕事の都合や体力的な事情などで)、この会のワインリストが非常に興味深かったので、思わず、行きます!と手を挙げてしまいました(笑)



ドムス、トリノーロ、プロヴィダンスの他にも、こんな素晴らしいワインが


Calera Selleck Vineyard 1998 Mt.Harlan Pinot Noir (米、カリフォルニア)

あのカレラのピノ・ノワール、セレックの1998年。ミルズ、リード、ジェンセンと4つの著名なピノ・ノワールのひとつです。
外観はまだ若々しさを見せています。果実味豊かな、きれいな凝縮感があり、タンニン量が多いけれど緻密でキメ細か。ボディはしなやかで、複雑味のあるワインです。ちょうど飲み頃になっています。


Spenker Winery LODI Zinfandel Estate Bottled 2003 (米、カリフォルニア)

100年近い樹齢のジンファンデルからつくられたもの。実は、この2003年を最後に古い樹を引き抜いてしまったので、これが古木の最後のヴィンテージだそうです。残念ですね。
色も味わいも濃厚ですが、酸がしっかり残っています。少々梅っぽい風味も感じました。


Bethany Eden Valley Riesling 1999 (豪、バロッサ)

ベサニーは、バックヴィンテージを飲み頃になった頃に出している(ミュージアムリリース)ワイナリーのひとつですが、リースリングに関しては国外に出していません。しかしながら、tonoのオーナーシェフが以前このワイナリーを訪問したことが縁で入手されたという、貴重なリースリングです。栓はすでにスクリューキャップ。
リースリングらしいペトロル香がありますが、心地よい濃密なアロマ。きれいに熟成した、なめらかでまろやかなボディの辛口。余韻も複雑で長いです。これはいくらでも飲んでいられます。


Tokaji Oremus Forditas 1983 (ハンガリー)

トカイといえば、ハンガリーを代表する酒精強化甘口ワイン。28年が経過し、かなり濃い琥珀色をしています。干しリンゴのようなアロマ、シェリーぽい風味があり、甘さは控えめ。酸がしっかり残っていました。



お料理はこちら


前菜盛り合わせ

2種のクロスティーニ(倉橋島の牡蠣 トマト煮込み冷製、キノコのペースト)
エリンギのアヒージョ(ガーリック入りオリーブオイルでソテー)、ポテトサラダ


モントレージャックのパスタ・アル・フォルノ         断面図

モントレージャックはアメリカのチーズ。そのまま食べるよりも加熱するとよく溶けてコクが出ます。
パスタ・アル・フォルノはイタリアはサルディニア島の名物料理で、パスタとソースとチーズをラザニア的に調理したもの。この時のパスタはミートソースベースのペンネ。溶けたチーズがパスタを包み込み、いい味を出していました。好みで辛いハバネロソースをかけて。
この料理、テヌータ・ディ・トリノーロ1999によく合いました。さすがイタリア同郷。


和牛イチボのタリアータ

イチボとは、牛のおしりの部分の先のやわらかい肉のことで、それを薄く切ったタリアータに。脂が少なく、ジューシーでやわらかいお肉でした。
この肉には、テヌータ・ディ・トリノーロ1999、ドムス・アウレア1999がとてもよく合いました。意外や意外にも、ベサニーのリースリング1999もイケました



それにしても、年代は比較的揃っているものの、国もブドウ品種もバラバラ(笑)
でも、どれも 超一流のものばかり で、これは超贅沢なバラバラワイン会でした
お声をかけていただき、ありがとうございました


  Ristorante tono;4122    http://www.tono4122.com/

      東京都文京区千駄木4-1-22


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第7回 Riesling Ring Evening 開催しました

2012-02-23 17:44:54 | ワイン&酒
2012年2月22日、Riesling Ring 主催によるディナー 「第7回 Riesling Ring Evening」を、東京・永田町のレストラン「ヨーロピアンダイニング Bitte」にて開催しました。

今回は、世界各国のリースリングワイン7種


(左より)
Vina Leyda Leyda Riesling Reserva 2010
(Aconcagua / Chile)

Pacific Rim Riesling Made with Organic Grapes 2009
(Columbia Valley / Washington / USA)

Plantagenet Riesling 2010
(Plantagenet / West Australia / Australia)

Richmond Plains Nelson Riesling 2010
(Nelson / South Island / Newzealand)

Dashe Cellars Riesling Potter Valley 2008
(Potter Valley / Mendocino County / California / USA)

Dopff & Irion Riesling Les Murailles 2005
(Riquewihr / Alsace / France)

Selbach-Oster Zeltinger Schlossberg Riesling Spaetlese 2006
(Bernkastel / Mosel / Germany)

リースリング というひとつのブドウだけのワインですが、キリリとした辛口から豊かな甘みを感じるものまで、さまざまな個性を持つワインが集まりました。

チリがいい、NZがオールマイティ、やっぱりドイツと、参加者の皆さんそれぞれお気に入りが見つかったようです。



お料理はこちら


前菜の盛り合わせ                 野菜のテリーヌ


ソーセージ盛合せ                 ウイーナーシュニツェル




ラクレットチーズ

牛乳を原料にした直径約30cmのチーズを半分にカットし、断面を専用のヒーターであぶって溶けたところを削って食べます。現代では専用ヒーターを使いますが、暖炉の火であぶりながら皮付きのジャガイモと一緒にいただくのが伝統的な食べ方。
「アルプスの少女ハイジ」にも、おじいさんの山小屋でチーズをあぶって食べる場面がありますが、そのチーズはラクレットだったようです。



ラクレットはほぼスイス全土でつくられていますが、原産地は南西部のヴァレ州。
スイスのチーズですが、ラクレットという名前は、フランス語の“ラクレ”(削る、という意味)から来ています。正式なAOC名称は、「ラクレット・ド・ヴァレ」(AOC認可は2007年10月)


アッフェルシュトルーデル             カットする前の姿

リンゴをパイ皮で巻いて焼き上げた、ドイツやオーストリアの伝統菓子。



ここしばらく超高級路線が続いていたRiesling Ring Evening ですが、今回は一般愛好家の方に気軽に楽しんでいただける会にしようと、カジュアルなスタイルでの開催となりました。
グランメゾンや高級料亭がいい、レアワインを飲みたい等々、さまざまなご意見ご希望があるかと思いますが、スタイルのバリエーションをつけて提供することで、参加される方が自分の好みに応じた会を選んでいただけるのでは、と思っています。

これからもRiesling Ring Evening は続きます。
気になる会を見つけましたら、その時はぜひご一緒に


一人1本分以上のリースリングを一晩で飲み尽しました(笑)


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NZの自然派ワインProvidence

2012-02-22 12:34:29 | ワイン&酒
現在、ニュージーランドは国、ワイン産業全体を挙げて、環境に配慮した継続可能な(sustainable)、自然なワインづくりに力を入れています。

NZ北島、オークランドの北80kmに位置するMatakana(マタカナ)で、弁護士のジェイムス・ヴルティッチ氏(1944年生まれ)が1990年に立ち上げた “Providence”(プロヴィダンス) も、化学肥料、除草剤、SO2を使わないワインづくりを行っています。

クロアチアから移民としてやってきた両親がオークランドの北の海岸近くでワインづくりをしていた影響を受け、ジェイムスとペーターのヴルティッチ兄弟は、1970年代後半に The Antipodean vineyard をマタカナの地に立ち上げました。
そこではカベルネ・ソーヴィニヨンをベースにした、仏ボルドー第1級のシャトー・ラトゥールのようなスタイルのワインを目指していました。しかし、兄弟喧嘩で決裂。そこで、ジェイムスは自身のプロヴィダンスを立ち上げた、という経緯があります。



The Antipodean とは数キロしか離れていない場所にProvidenceはあります。
The Antipodean の場所ではカベルネ・ソーヴィニヨンが熟しにくかったことから、Providenceでは、あの有名なPetrus (仏ボルドー、ポムロル)のような、偉大なメルロのワインをつくりたい! とジェイムスは考えました。

最初がシャトー・ラトゥール、次がペトリュスと、超一流の名前が出てきます
というのも、フランス以外の場所で最高のボルドースタイルのワインをつくりたい!という高い理想が、ジェイムスにはあったからです。

わずか2haの畑、醸造所も仮小屋のようなところから、彼のワインづくりは始まりました。
Providence のファーストヴィンテージは1993年です。
ニューワールドワインの中でも、NZワインは価格的にやや高めが特徴ですが、その中においても、Providenceは185NZドル(2002年頃の資料で確認)という超高価格ワイン(2012/2/22現在のレートは1NZD約75円)です。

Providenceの名が日本でも知られ、騒がれるようになったのは、徹底したボルドーコンセプトの高品質ワインへの興味もあったと思いますが、NZワインで最も高価格だったこともあるでしょう。
20世紀から21世紀に移り変わる頃が、最もこのワインが飲まれた時代でしょうか。
現在、若いワイン愛好家の中には、Providenceの存在を知らない人もいるかもしれませんね。



先日、そんなProvidenceを、しかも熟成の進んだ 1998年 を飲む機会がありました


左)Providence MATANAKA Merlot Cabernet Franc Malbec 1998
右)Providence MATANAKA Syrah 1998

左が、メルロ、カベルネ・フラン、マルベックをブレンドしたワインで、これが基本となります。
色調は思ったよりも明るく、若々しい外観をしています。香りはカベルネ・フランを強く感じ、熟成感も漂います。しかし、九日含むと酸が非常にイキイキとして軽快で、まだまだ若い!もう少し寝かせておきたいですね。
アルコール12.5%とは意外な数値です。軽快でエレガントさを感じるのは、ライトなアルコール度数ということもあるのでしょう。ガツンと濃厚タイプではなく、バランスを取り、フィネスを感じさせるタイプのワインだと思いました。

右はシラー100%。オーストラリアのシラーズではなく、南仏ローヌのシラーのようなスタイルを目指していると、以前来日したジェイムス氏から聞きました。
香りはシラー独特のスパイシーさがあり、少々薬っぽいニュアンスも加わり、ミント、ハーブ、そして甘いアロマもどんどん出てきます。
こちらもガツンというパワフルさはなく、タッチがとてもデリケート。アルコールも12.5%。一緒に飲んだ人たちから、少々物足りないかな?ボトル差があるのでは?という声が上がりました。


ジェイムス・ヴルティッチ氏 (2008年の来日の際のショット)

この他のラインナップでは、シラーブレンド(+カベルネ・フラン、メルロ、マルベック)のProvidence Four Apostles (2005年から)、カベルネ・フラン主体でつくる Privete Reserve などがあります。PRは、ボルトーはサン・テミリオンのシャトー・シュヴァルブランを意識しているようです。

2008年に取材した時、彼は「飲んでおいしいワイン、1杯飲んだらまたもう1杯飲みたくなるワイン、食事と合わせておいしいワイン、エレガントで、アルコールを感じず、フェミニンだけれど隠れたパワーがあるワイン、調和の取れたワインを目指している」と語っていました。
今回1998年のワインを飲み、彼の言葉を今一度振り返ってみると、なるほどね、と、納得。



では、最近のProvidenceはどうなっているでしょうか?
相変わらずいいお値段で、やはり今も人気は高いようですね。

飲み方ですが、ジェイムスによると、良い年、例えば2005年のPRなどは012年頃から実力を発揮し始める とのことですから、時期を見極めて開ける ことをお勧めします。
1998年が今飲んでもまだちょっと若い、と思ったくらいですから。
とはいっても、いつが最高の飲み頃か?は、いつも判断しにくいものではありますが(笑)


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Tenuta di Trinolo@Super Toscana Wine

2012-02-21 10:29:40 | ワイン&酒
かつて「ワイナート」12号(2001年秋)の表紙を飾り、トスカーナのスーパー・ワイン ベストのカベルネ部門で堂々の1位99点を獲得
“空前絶後のトスカーナ” と評されたスーパータスカンを飲む機会がつい先日ありました。


Tenuta di Trinolo 1999 Tenuta di Trinolo (伊、トスカーナ)

ニューヨーク生まれ、ローマ育ちのアンドレア・フランケッティ氏が1991年にトスカーナに移り住み、畑を拓き、立ち上げたのが 「テヌータ・ディ・トリノーロ」 です。

しかし、トスカーナといっても、ウンブリア州やラッツィオ州に近い南東部サルテアーノ。
周囲には何もなく、石が多い粘土がちの土地で、放置されていたところをフランケッティ氏が整地し、最初にカベルネ・フランを植えました。

フランスからワインづくりを多く学んだフランケッティ氏の目指したのは、仏ボルドーはサン・テミリオンの シャトー・シュヴァルブラン
知る人ぞ知る超一流ワインで、その特徴はカベルネ・フランを主体としている点です。



今回飲んだのは99点を獲得した当の1999年ヴィンテージ(生産量800ケース)

テヌータ・ディ・トリノーロ 1999年は、カベルネ・フラン70%、メルロ20%、カベルネ・ソーヴィニヨン6%、プティ・ヴェルド4%の構成になっています。

もう12年も経っているのに、若々しい色調をしています。
アロマは非常に華やか。甘さのある果実味のアタックは力強く、しなやかさもあります。アルコールが高く(15%)、強いワインで、グラス1杯飲んだだけで圧倒されてしまいますが、品のよさが光ります。

これに高い評価が付いたのは大いに納得。
今、ひとつのいい飲み頃を迎えていると思いますが、まだまだいい熟成をしそうです。
持っている方は、もう少しガマンし、ここぞ!という時に開けるといいのではと思います。



なお、テヌータ・ディ・トリノーロのセカンドワインに、“レ・クーポレ・ディ・トリノーロ” があります。
※以前紹介した記事 → Le Cupole di Trinoro 2002


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これも最近のお気に入り

2012-02-20 11:45:07 | 甘いもん

ホールズ  ピンクグレープフルーツ

皆さんよくご存知のHALLS。色々なフレーバーが出ていますよね。
1月末より咽頭系の炎症でしばらくノドが痛かった際、のど飴として買ったところ、
ピンクグレープフルーツ フレーバーがおいしくてハマりました

柑橘の甘酸っぱさに加え、ピンクグレープフルーツの やさしいまろやかさジューシーな点が気に入ってます

ホールズには1~5までのメントールの“スースーレベル”というのがあるのですが、これはレベル3
シャキーンとしたスースーさを求める向きには物足りないかもしれませんが、美味しさ重視です。

そんなわけで、これでリピート5個目です(笑)


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マッコリ入りチョコレート

2012-02-19 10:41:07 | 甘いもん
私は韓流ドラマファンではありませんし、新大久保にも行きませんが(笑)、このところ家でマッコリを飲むようになったこともあり、スーパーで見かけたコレが気になって買ってきてしまいました


マッコリチョコレート  フルタ製菓

韓国産ではなく、日本の菓子メーカー、フルタ製菓の商品です。

チョコレートの中にマッコリ入りのどろーんとした白いクリームが詰まっています。
このクリームに含まれるアルコール度数は1%未満ですが、アルコールの弱い人は気をつけて、という注意書きがあります。

クリームはたしかにマッコリの風味はしますが、アルコールはほとんど感じません。
チョコもマッコリクリームも甘さが強めで、粒もそこそこ大きいので食べごたえがあり、1粒でかなりの満足感があります。

濃い目に淹れたコーヒーによく合いました。
マッコリとのマリアージュは・・・しなくていいような気がします(笑)



マッコリ好きの方、チョコレート好きの方は、ぜひ一度試してみてはいかがですか?

ただし、1個が52kcalありますから、一度にたくさん食べると危険です(笑)


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マッコリが最近お気に入り

2012-02-18 15:39:35 | ワイン&酒
アルコールの高いものがだんだんと苦手になってきました。
ワインに関しても、ガツンと濃厚な赤ワインより酸味のキリリとした白ワインを好むのは、そうした嗜好変化もあるかもしれません。

そんなときに思いついたのが、韓国の マッコリ

お米を原料にして乳酸発酵させてつくるにごり酒で、アルコールも6%程度とライトな上、お値段もワンコイン前後。健康や美容にもいい?という評判も耳にしますよね。

ひとつ買ってみますか・・・と、出かけた酒屋で、私の好きな黒豆を使ったマッコリを見つけ、ココアに似た風味と説明書きがあったので思わず手に取りました。


黒豆のマッコリ

甘酒のような白いにごり酒が私のマッコリのイメージでしたが、これはにごった灰色!
黒豆の皮が入っているからなのでしょうが、灰色の液体はちょっと食指が・・・(苦笑)
香ばしいココアの風味があり、甘いもの好きの私にはいいかも?と飲んでみるとと、ココアっぽい風味が強すぎました。
うーん、残念ながら黒豆バージョンは苦手でした・・・


そこで今度は普通のマッコリを買ってきました

よく見かける「真露」(ジンロ)の基本中の基本マッコリです。
甘酒を少し酸っぱくしたような味わいで、これは爽やかな甘さで好みです
どうやらこれは 東日本大震災の義援金応援商品 のようです。


“人類ミナJINRO” と書かれています

くすっと笑ってしまうフレーズです
これを買うことで義援金の一部になるなら嬉しいですね。


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奈良の新名物「鹿サイダー」

2012-02-17 18:32:16 | ワイン&酒
お疲れの週末なので、脱力系の話題をお届けします

友人がFacebookで紹介していたドリンクがずっと気になっていたのですが、嬉しいことに、それを飲む機会が巡ってきました!


鹿サイダー  奈良のうまいもの会

2011年10月に発売された、奈良県のご当地サイダーです。

鹿は奈良を象徴する動物ということから「鹿サイダー」と名付けられたらしく、鹿肉や鹿の角の粉末といったものは当然入っていません(笑)

ほんのり酸っぱい、カラダにうれしい、柿酢風味甘泡水

とあるように、入っているのは、100%の “柿酢”

実は、奈良県は柿の生産量が国内2位だそうです。
そういえば、“柿食えば鐘がなるなり法隆寺” なんてありましたね(笑)

無色透明のサイダーです。
飲んでみると、たしかに柿の風味がします。普通のサイダーに比べると、やはりちょっと酸っぱいです。よく冷えた状態ではなかったので、炭酸のキレがイマイチだったのが残念!
これはキーンと冷やして飲むべきでした。飲む時の準備も大事ですね。



この鹿サイダーは、紹介してくれた友人のTさんが持ってきてくれました。
Tさん、貴重なものをありがとうございました


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スーパープレミアムチリワインは今

2012-02-16 16:21:32 | ワイン&酒
チリワインの話をもうひとつ

1999年夏、「ワイナート」3号のチリワイン特集で、新星のように現れたワインが堂々の1位(94点)を獲得したことに驚いた人も多かったのではないでしょうか?

そのワインこそ、エチケットが印象的な Domus Aurea 1997(ドムス・アウレア) でした

チリ、マイポで最高といわれる地区に所有している畑は、高名なコウシニョ・マクールがかつて所有していた一部でした(1925年に購入)。
以降、エラスリス、サンタリタ、コンチャ・イ・トロなどの高級レンジワインにブドウを提供していましたが、1995年にワイナリーを設立し(ヴィーニャ・ケブラダ・デ・マクール)、自らワインづくりに乗り出しました。

ケブラダ・デ・マクールがつくったドムス・アウレアの初ヴィンテージは1996年(リリースは1998年11月)。醸造家は、チリを代表するワインメーカーのイグナシオ・レカバレン氏

翌1997年がマイポのグレートヴィンテージだったこともあり、わずか2年目のドムス・アウレア1997年は、「ワイナート」で取り上げられるや否や、一躍注目を浴びることになりました。



1999年夏というと、ちょうど1997~1998年頃からのワインブームが熟し、安くて濃厚なチリのカベルネ・ソーヴィニヨンが“チリカベ”として大ブレイクしていた時期。

この頃は、安くて美味しいチリワインだけでなく、モンテス・アルファ“M”、セーニャ、アルマヴィーヴァ、ドンメルチョー、エラスリス・ドン・マキシミアーノ等、チリなのに非常に高額な(5,000~1万円前後)スーパープレミアムチリワインも人気となり、ワイン会にもこれらのワインがよく登場しました。

しかし、21世紀に入り、チリワインブームが落ち着いてくると、お手頃なチリワインはそこそこ需要はあるものの、スーパープレミアムチリワインの噂はいつしかほとんど耳にしなくなりましたよね・・・
スーパープレミアムは普段飲みには厳しいですから・・・



ところが、先日、1999年代後半のドムス・アウレア を飲む機会が巡ってきました!


Domus Aurea 1998/1999 Vina Quebrada de Macul (チリ)

ある会でこれら2本が出されることを知り、今どうなっているのか、飲んでみたくなりました。

1998年エル・ニーニョで天候不順となり、収穫はあまりいい状況ではなかったため、30%がセカンドワインに回されました(生産24,000本)。
また、ドムス・アウレアは基本的にはカベルネ・ソーヴィニヨン100%でつくられますが(1996、1997、1999)、1998年はカベルネ・フランが少量ブレンドされたようです。アルコール14%。
色は非常に濃厚で、果実味も鮮やかですが、ミント、土、鉄っぽい風味を感じます。

1999年天候に恵まれ、収量も低く抑えた収穫ができました(4月22-26日)(同36,000本)
外観は1998年と同様に濃厚です。しかし、熟したアロマが豊かで、口に含むと非常に凝縮感があり、エクストラクトが強いパワフルなワインです。それでいてしなやかで、色気があります。アルコール14.5%。



どちらもヴィンテージの影響がよく出ています。1998年はちょっと気の毒な年でした。
1999年は素晴らしい熟成を遂げていて、今まさに飲み頃になっていますが、これから先も進化しそうです。

1996年、1997年、1999年はいいヴィンテージなので、今このあたりを持ってる方は、もう少し待ってみると面白いのではないでしょうか。



現在のドムス・アウレアは、2002年にボルドー出身のフランス人醸造家ジャン・パスカル・ラカーズ氏を迎え、新たな時代となっています。



2003年には、ドムスのセカンドワインだった「ステラ・アウレア」のコンセプトを変更し、ドムスと並ぶプレミアムワイン(女性的なエレガントさを追及)として生産し、「アルバ・デ・ドムス」を2つのプレミアムワインのセカンドワインとしています。

今のドムスがどうなってるか知りたい方は、ぜひこれらを試してみてはいかがでしょうか?
新たな発見があるかもしれませんよ?



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チリワインの実力!

2012-02-15 18:25:25 | ワイン&酒
先月、スーパーのワイン売り場で買ったチリワイン が二重丸でした


SIEMBRA Sauvignon Blanc Reserva 2011 (チリ、セントラル・ヴァレー)

明るい麦わら色。ほのかなハーブ、青リンゴがふっと香り、青臭さはまったくなく、よく熟した果実の香りがあります。フレッシュでキリリとした、厚みのある充分な酸と果実味のボリュームとのバランスがよく、骨格のしっかりとしたワインです。
ソーヴィニヨンのハーブっぽい個性もあり、カレイの唐揚げと合わせてみたところ、よくマッチしました。

アルコール12.5%、栓はスクリュータイプ、お値段は嬉しいワンコイン

レセルブを付けたこの味わいでこの価格とは、チリワイン、コストパフォーマンス良すぎます!

(輸入元:富士貿易株式会社)



そういえば、先月に行なわれたVinexpo (世界最大級の国際展示会)の記者会見の際に、世界のワイン&スピリッツの生産・消費動向の調査報告が行なわれたのですが、チリワインの躍進が目立っていました。

現在、チリは世界“第8位”のワイン生産国で、生産量は1億330万ケース(1ケースは9リットル換算)です。
今後、2015年までには、1億2364万ケースと19.69%成長し、生産量7位に上昇する見込みです。

また、輸出ワイン量においては現在世界4位(1位イタリア、2位スペイン、3位フランス)で、過去5年間に54.72%も伸びています。

輸出ワイン金額においても世界5位(1位フランス、2位イタリア、3位スペイン、4位オーストラリア)で、こちらの過去5年間の伸び率は61.25%となっています。

チリワインの 価格以上の高品質 が躍進の要因のひとつであることは間違いないでしょう。



これだけコストパフォーマンスにすぐれたワインがあると、チリの人たちはかなりワインを飲んでいるんでしょうね、と思いきや、チリの国民一人当たり(成人)のワイン消費量は日本よりも少なく、20位までにも入っていません。

18位の日本は一人当たり2.5リットル19位のブラジルが2.4リットル、20位の中国(香港を除く)は1.10リットルで、チリはその下です(順位不明)。

お隣のアルゼンチン同様(アルゼンチンは一人あたり消費量7位、36.9リットル)、チリでも自慢の肉に合わせてワインを飲んでいるイメージがありますが、チリは国内消費よりも輸出に力を入れている ようです。



ともかくも、スーパーマーケットでこれだけ満足度の高いワインが売られているのですから、普段のワイン選びにおいて チリワインを選ばない手はありません


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