今年の夏はしっかり暑く、体温並みの気温を連日記録している場所もあり、昼のニュースでは、岐阜県多治見市で40℃超え!
早くも夏バテ、という人もいるかもしれません。
そんな時に嬉しいのが、
ミネラル感たっぷりで、シャキッと飲める白ワイン。
ビールも美味しいですが、ワインも飲みたい、という時には、いくつか覚えておきたい白ワインの産地があります。
先日紹介した
ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデの国境を越えた北側に位置する、スペインの
DOリアス・バイシャスも、夏にオススメのワインのひとつです。
7月10日に東京・天王洲で
DOリアス・バイシャス試飲会が開催されました。
会場は船の上でした
DOリアス・バイシャス Rias Baixas は
スペイン北西部の大西洋を臨むガリシア地方にあり、5つのサブゾーンがあります。
リアス・バイシャスで栽培されているブドウの
90%以上が白ブドウのアルバリーニョです。
他に、ロウレイラ、ゴデーリョなどの白品種、黒ブドウ品種も少々栽培されています。
アルバリーニョはよく熟すと糖度が上がり、果実味豊かでアルコール度数が高めの豊かなボディのワインになりますが、大西洋から吹く風を受け、ミネラルがあり、酸もしっかりとしたワインにもなります。
Flor de Verano 2016 Carros Castro Serantes
(バル・ド・サルネス)※カッコ内はサブゾーン
アルバリーニョ100%。
海抜0mの畑だそうで、飲むと塩気を感じました。
アルコール12%と軽やかで、爽やかに飲めます。
※輸入元:アズマコーポレーション 希望小売価格:2100円(税別)
Sentideino Albarino 2016 Bodegas Gallegas
こちらもアルバリーニョ100%。
酸がしっかりあり、花やフルーツの中に、スパイシーなニュアンスを感じました。
エチケットのブルーが爽やか~
※輸入元:アルコトレードトラスト 希望小売価格:2070円(税別)
Pazo San Mauro 2016 Marques de Vargas (コンダード・ド・テア)
アルバリーニョ100%。
コンダード・ド・テアは、サブゾーンの中では最も南にあります。
優雅な貴婦人のようなルックスで、見るからに涼しげ。独特のフォルムのボトルは特注品だとか。
果実味豊かで、ジューシーで、なめらかな味わいがエレガント。
※輸入元:国分グループ本社 希望小売価格:2800円(税別)
Nai 2016 Terra de Asorei (バル・ド・サルネス)
アルバリーニョ100%。バル・ド・サルネスは海に近いサブゾーンです。
「魚介にはコレ!」とあります。
飲んでみると、フルーツが豊かで、じわ~っと余韻に残るミネラルのうまみがあります。
輸入元の方によると、お刺身や貝類に合うとのこと。
たしかに、帆立の貝柱のお刺身など、貝の甘みに合いそう。
※輸入元:大丸興業
※希望小売価格:750ml 2200円、375ml 1400円(税別)
リアス・バイシャスのワインは、だいたい2000円前後からあり、気張らずに飲むなら、これらの価格帯のものを選ぶといいでしょう。
その上の価格帯になると、各生産者ごとの
こだわりが出てきたり、
ハイクラスのワインがあります。
左)
Pagoa do Mino Lagrima 2015 右)
Condado Laxas 2015
Bodegas As Laxas(コンダード・ド・テア)
左はアルバリーニョ70%、トレイシャドゥーラ20%、ロウレイロ10%のブレンド。アルバリーニョ100%のワインと違い、いい意味での雑味、複雑味が加わります。※2800円
右はアルバリーニョ100%。1滴ずつ集めたフリーランジュースを使用。
味わいに透明感があり、上質な料理と合わせたいタイプ。※3200円
※輸入元:飯田
Attis 2016 Attis Bodegas y Vinedos (バル・ド・サルネス)
アルバリーニョ100%。
ここはオーガニックの生産者。
樹齢の高いブドウを使った、繊細でミネラリーなワイン。
このワインの価格は4100円(税別)ですが、酸がキリッとした「Xion」(3600円)、スモーキーでチャコールのニュアンスを感じた「nana」(6300円)というアイテムもありました。
※輸入元:アルコス
左)
Pazo de Villarei 2016 中)
Villarei Sobre Lias 2016 Bodegas Pazo de Villarei (バル・ド・サルネス)
右)
Pazo Senorans 2017 Pazo de Senorans (バル・ド・サルネス)
すべてアルバリーニョ100%で、サブゾーンは海に近いバル・ド・サルネス。
パソ・デ・ビジャレイはシュル・リー4カ月。酸の厚みがあり、キリリとしたミネラルの味わいがあります。※2840円
真ん中のワインはシュル・リー6カ月で、フレンチオーク樽を使っています。厚みがあり、余韻が非常に長く、リアス・バイシャスというよりも、フランスのシャブリ・グラン・クリュといったニュアンスを感じました。※3300円
パソ・セニョランスはシュル・リー5カ月、瓶熟4カ月。
繊細で、透明感のあるミネラリーな味わいで、複雑味があります。
ハイクラス感のあるワインなので、上質な料理に合わせて飲みたいタイプ。
※4200円
※輸入元:ウミネコ醸造
今回、
スパークリングタイプのリアス・バイシャスが3点ありました。
Albarino Brut NV Terra de Asorei (バル・ド・サルネス)
アルバリーニョ100%。
瓶内二次発酵9カ月で、残糖11g/L。
泡のキメが細かく、とても軽やかでスムース。
希望小売価格3500円(税別)と、同じスペインのCAVAよりは高い価格設定になりますが、スペイン屈指の白ワイン産地「リアス・バイシャス」かつ人気のブドウ品種「アルバリーニョ100%」というアドバンテージでどこまで勝負できるか、がポイントですね。
※輸入元:大丸興業
右)
Sensum Albarino Brut NV Bodegas As Laxas
(コンダード・ド・テア)
上で紹介したアス・ラサスの瓶内二次発酵(9カ月)スパークリングで、アルバリーニョ100%。
ブドウの平均樹齢は25年で、厳選したブドウを手摘みで収穫。年間生産量2万本。
ブドウの自然な甘みがあり、ジューシーでナチュラルな味わいがあります。引っかかりがなく、スーッと飲めます。私なら、上質なコース料理の前半に出したいですね。
※輸入元:飯田 希望小売価格:4000円(税別)
左)
Mar de Frades Espumoso NV Mar de Frades (バル・ド・サルネス)
アルバリーニョ100%。
瓶内二次発酵、ノンドサージュのキリット辛口のスパークリング。
紹介する3本の中で最も辛口で、キリッとドライな「ブリュット・ナチュレ」。
このシャープなキリッと感は、猛暑にはもってこい。
酸の厚み、ボディもちゃんとあります。
※輸入元:ユニオンリカーズ ※希望小売価格:4500円(税別)
※右はスティルワイン(3800円)
リアス・バイシャスの瓶内二次発酵のスパークリングワインは、少々価格が高くなりますが、使い方次第でしょう。
たとえば、ハイエンドなスペイン料理店で、フランスのシャンパーニュではなく、シャンパーニュと同等のクオリティのスペイン産スパークリングとして使えます。
ワインを置いている高級寿司屋や日本料理店にもいいですね。
ワイン好きの集まるホームパーティーなどでも喜ばれると思います。
リアス・バイシャスのワイン、とひとくちに言っても、気軽に楽しめるものから、こだわりのハイエンドワイン、スパークリングワインまで、多彩です。
気になった方は、まずは、2000円前後のクラスから試してみるといいですね。
DOリアス・バイシャスは
「海のワイン」と呼ばれています。
たしかに、海が似合いますね