私は読みませんが、 「シャトー・モンペラ」 は、人気のワイン漫画で取り上げられてブレイクしたワインをリポートします。
評判に乗っかるのは簡単ですが、私は自分の舌で味わってみないことには納得がいかない性質ゆえ(笑)、デスパーニュ家の当主チボー・デスパーニュさんが来日した2013年11月、「シャトー・モンペラ」を味わう会に参加しました。
“Chateau Mont-Perat” は、アペラシオンでいうと、ガロンヌ川の右岸に位置するAOCプルミエール・コート・ド・ボルドーになります。
グラーヴ地区の対岸あたり、といえば、想像がつきやすいでしょうか?
かつては白ワインの方が優勢な産地でしたが、現在は赤ワインの生産が増え、評価も上がっています。
とはいえ、メドックやサン・テミリオン、ポムロルといった著名産地と比べると知名度は低く、地味な印象の産地です。
そんな中、国外のワイン誌のブラインドテイスティングでメドック1級シャトーに勝ち、世界のワイン評論家たちの絶賛を浴びるようになったのが、デスパーニュ家が所有する「シャトー・モンペラ」のワインでした。
※メドック1級シャトーに勝ったのは2001年ヴィンテージ
Thibault Despagne (チボー・デスパーニュ)氏
モンペラの畑は標高約110mの丘の上にあり、土壌の上部は砂地で、その下は石灰粘土。
「まるでボルドーのトスカーナ」と、チボーさんは言います。
モンペラの主要ブドウはメルロですが(80%前後、年による)、砂利地でよく育つカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランがブレンドされます(年によって片方のみの場合もあり)。
例えば、時間をかけてじっくり飲んでみた 「Chateau Mont-Perat 2005」は、メルロ75%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%、カベルネ・フラン10%。
よく凝縮し、最初は閉じ気味でしたが、時間をかけるとグラスの中でしっかり開いてきます。濃厚でしなやか。それでいて、実はお手頃プライスなんですよね(2011年ヴィンテージで2500円前後)
そりゃあ、人気出るはずです。
家庭なら、私はハヤシライス、ビーフストロガノフ的な料理に合わせてみたいです。
モンペラには 白ワイン “Chateau Mont-Perat Blanc” もあります。
この地域で白をつくると、AOCボルドーになります。
ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデルのブレンド。バリックの新樽を少々使い、味わいはしっかりめ。
デスパーニュ家ではモンペラ以外のブランドも所有しており、チボーさんは、その中から
“Chateau Tour de Mirambeau” と “Girolate” を紹介してくれました。
Chateau Tour de Mirambeau Blanc 2012
「シャトー・トゥール・ド・ミランボー・ブラン」は、ボルドーのアントゥル・ドゥ・メール地区の白ワインで、ソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン20%、ミュスカデル20%で構成されています。
フルーツのニュアンスがあり、ボリュームたっぷりですが、バランスがよく、幅広い料理に合わせられそうです。個人的にも、このスタイルの白は好みです。
Girolate Blanc 2010
デスパーニュ家がつくるワインの最高峰が “ジロラット”
シャトー・トゥール・ド・ミランボーの畑の中の最上の区画(粘土石灰土壌)を選び抜いています。よって、AOCはボルドーのアントゥル・ドゥ・メール(赤)。
白ワインの場合はAOCボルドーになります。
2010年の白はソーヴィニヨン・ブランとセミトン各50%で、新樽100%。
新樽の使用率は毎年変わるそうです。
2011年はふっくらとしたボリュームがあり、非常にリッチな味わいです。
「白ワインの最高峰はブルゴーニュだから、ボトルをブルゴーニュ型にしてみた」とチボーさん。
ブルゴーニュへの対抗意識を燃やしています
Girolate Rouge (AOCアントゥル・ドゥ・メール)
ジロラットの赤ワインのボトルには、何回目の収穫かを表す数字が付いています。
2001年が初ヴィンテージです。2004年と2007年は収穫はしたものの、ジロラットとしてのクオリティに達しなかったため生産しませんでした。
ジロラットはメルロ100%。
ファーストヴィンテージの2001年は熟成感があってうまみが乗り、いい飲み頃になっていましたが、2008年はまだまだ若く閉じています。
ジロラットは、モンペラはよりは我慢が必要なワインですね。
価格はモンペラの約3倍となっていますが、デスパーニュ家つくるワインのTop of topですから、お値頃といえるでしょう。
Mont-Perat Grain Noble 2007 (AOC Gadillac)
モンペラには、食事の最後の締めくくりにふさわしい甘口のデザートワインもあります。
ブドウはセミヨンで、貴腐ブドウ10%を加えているとのこと。
上品な甘さに、ほっとひといき
どれもいいワインです。騒がしい評判は無用でしょう。
これから飲む方は、先入観を持たず、ぜひ素直に向き合うことをオススメします。
チボーさん、素晴らしい機会をありがとうございました
評判に乗っかるのは簡単ですが、私は自分の舌で味わってみないことには納得がいかない性質ゆえ(笑)、デスパーニュ家の当主チボー・デスパーニュさんが来日した2013年11月、「シャトー・モンペラ」を味わう会に参加しました。
“Chateau Mont-Perat” は、アペラシオンでいうと、ガロンヌ川の右岸に位置するAOCプルミエール・コート・ド・ボルドーになります。
グラーヴ地区の対岸あたり、といえば、想像がつきやすいでしょうか?
かつては白ワインの方が優勢な産地でしたが、現在は赤ワインの生産が増え、評価も上がっています。
とはいえ、メドックやサン・テミリオン、ポムロルといった著名産地と比べると知名度は低く、地味な印象の産地です。
そんな中、国外のワイン誌のブラインドテイスティングでメドック1級シャトーに勝ち、世界のワイン評論家たちの絶賛を浴びるようになったのが、デスパーニュ家が所有する「シャトー・モンペラ」のワインでした。
※メドック1級シャトーに勝ったのは2001年ヴィンテージ
Thibault Despagne (チボー・デスパーニュ)氏
モンペラの畑は標高約110mの丘の上にあり、土壌の上部は砂地で、その下は石灰粘土。
「まるでボルドーのトスカーナ」と、チボーさんは言います。
モンペラの主要ブドウはメルロですが(80%前後、年による)、砂利地でよく育つカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランがブレンドされます(年によって片方のみの場合もあり)。
例えば、時間をかけてじっくり飲んでみた 「Chateau Mont-Perat 2005」は、メルロ75%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%、カベルネ・フラン10%。
よく凝縮し、最初は閉じ気味でしたが、時間をかけるとグラスの中でしっかり開いてきます。濃厚でしなやか。それでいて、実はお手頃プライスなんですよね(2011年ヴィンテージで2500円前後)
そりゃあ、人気出るはずです。
家庭なら、私はハヤシライス、ビーフストロガノフ的な料理に合わせてみたいです。
モンペラには 白ワイン “Chateau Mont-Perat Blanc” もあります。
この地域で白をつくると、AOCボルドーになります。
ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデルのブレンド。バリックの新樽を少々使い、味わいはしっかりめ。
デスパーニュ家ではモンペラ以外のブランドも所有しており、チボーさんは、その中から
“Chateau Tour de Mirambeau” と “Girolate” を紹介してくれました。
Chateau Tour de Mirambeau Blanc 2012
「シャトー・トゥール・ド・ミランボー・ブラン」は、ボルドーのアントゥル・ドゥ・メール地区の白ワインで、ソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン20%、ミュスカデル20%で構成されています。
フルーツのニュアンスがあり、ボリュームたっぷりですが、バランスがよく、幅広い料理に合わせられそうです。個人的にも、このスタイルの白は好みです。
Girolate Blanc 2010
デスパーニュ家がつくるワインの最高峰が “ジロラット”
シャトー・トゥール・ド・ミランボーの畑の中の最上の区画(粘土石灰土壌)を選び抜いています。よって、AOCはボルドーのアントゥル・ドゥ・メール(赤)。
白ワインの場合はAOCボルドーになります。
2010年の白はソーヴィニヨン・ブランとセミトン各50%で、新樽100%。
新樽の使用率は毎年変わるそうです。
2011年はふっくらとしたボリュームがあり、非常にリッチな味わいです。
「白ワインの最高峰はブルゴーニュだから、ボトルをブルゴーニュ型にしてみた」とチボーさん。
ブルゴーニュへの対抗意識を燃やしています
Girolate Rouge (AOCアントゥル・ドゥ・メール)
ジロラットの赤ワインのボトルには、何回目の収穫かを表す数字が付いています。
2001年が初ヴィンテージです。2004年と2007年は収穫はしたものの、ジロラットとしてのクオリティに達しなかったため生産しませんでした。
ジロラットはメルロ100%。
ファーストヴィンテージの2001年は熟成感があってうまみが乗り、いい飲み頃になっていましたが、2008年はまだまだ若く閉じています。
ジロラットは、モンペラはよりは我慢が必要なワインですね。
価格はモンペラの約3倍となっていますが、デスパーニュ家つくるワインのTop of topですから、お値頃といえるでしょう。
Mont-Perat Grain Noble 2007 (AOC Gadillac)
モンペラには、食事の最後の締めくくりにふさわしい甘口のデザートワインもあります。
ブドウはセミヨンで、貴腐ブドウ10%を加えているとのこと。
上品な甘さに、ほっとひといき
どれもいいワインです。騒がしい評判は無用でしょう。
これから飲む方は、先入観を持たず、ぜひ素直に向き合うことをオススメします。
チボーさん、素晴らしい機会をありがとうございました