写真①:アオヤギの別名付きラベルが貼られているバカガイ
=福津市津屋崎3丁目の「貝寄せ館」で、2012年4月24日撮影
貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語 15
:バカガイ
「〝貝寄せの浜〟・津屋崎の貝がら展」観覧者からの情報
バカガイが今、宮司浜で採れていますよ
――「貝寄せ館」
「海とまちなみの会」の事務所・「貝寄せ館」(入館無料)には、来館される方たちから〝貝寄せの浜〟・津屋崎海岸の貝にまつわる様々な情報が次々と寄せられます。
4月30日まで特別展示中の「〝貝寄せの浜〟・津屋崎の貝がら展」を観覧された宮司浜に住む年配女性からは、「今、宮司浜にはバカガイがよう採れていますよ」と耳よりな情報がもたらされました。それを聞いた、別の若い女性からは「なんでバカガイと言う名前なんですか」と、ボランティアガイドの私に質問の矢が飛んできます。
私は、展示されているバカガイ=写真①=を指差しながら「一説では、馬鹿のようにたくさん採れたことからバカガイと呼ばれているそうです。このラベルに書かれているように、昔、集めて出荷する場所だった千葉県市原市の地名・青柳から付けられた〈アオヤギ〉という別名もあります」と説明。すかさず、かの女性から「食べられるの?」と飛んできた二の矢の質問には、「海とまちなみの会」長老ガイトの津崎米夫さんが「食べられる。おいしいよ」と答えてくれました。
「バカガイ」と付けられた名前は貝には気の毒ですが、寿司ネタでは「アオヤギ」の名でおなじみ。長さ10㌢ほどに生長する殻は丸みのあるハマグリ形で、薄く壊れやすい。
館内には、津屋崎で採れる約80種類の貝を展示し、貝類に詳しい大賀康子会員(津屋崎北ノ一)にラベルで和名=写真②=を貼ってもらっていますが、このラベルにない二枚貝を24日昼過ぎ、ガイド仲間の有吉敏高会員が津屋崎浜で拾って来て見比べましたが、和名が分りませんでした。多忙な大賀会員にいちいちお越しいただくわけにもいかず、貝類図鑑を館内に備えたいなと思いました。
写真②:和名をラベルに貼って展示されている津屋崎産貝類
=「貝寄せ館」で、4月3日撮影