吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2011年9月23日/〈大川・町歩き〉005・筑後川昇開橋

2011-09-23 03:57:56 | 〈大川・町歩き〉

 

 写真①:上昇し始めた可動桁 

     =大川市の「筑後川昇開橋」で、2011年9月18日午前10時50分撮影 

 

〈大川・町歩きスポット〉 5 

 

:筑後川昇開橋 

 

現存する国内唯一の昇開式可動橋である「筑後川昇開橋」(長さ約507㍍)は、大川市を流れる筑後川河口近くに架かっています。 

 

旧国鉄佐賀線の鉄道橋として昭和10年に架設され、列車通過以外は大型船が川を行き来できるように可動桁が上げられています。国鉄佐賀線が同62年に廃止されたあと、同市と対岸の諸富町(現佐賀市)の住民による地域発展のシンボルとしての保存運動が実り、平成8年に財団法人筑後川昇開橋観光財団が設立され、「筑後川昇開橋遊歩道」として新観光スポットに生まれ変わりました。

 

18日、「筑後川昇開橋」を訪れ、大川市側から対岸の佐賀市諸富町側へ歩いているうち、橋の真ん中にある可動桁(長さ24㍍、重さ48㌧)がスルスルと上昇し始めました=写真①=。可動桁は、ワイヤーで高さ23㍍まで5分で昇降します。可動桁が上昇するときは両側の鉄塔(高さ30㍍)=写真②=に下がっているウエイトが下がり、下降するときはウエイトが上がる仕組み。

 

 

写真②:「筑後川昇開橋」の中央にある高さ30㍍の赤い鉄塔

 

この可動橋の技術的意匠が評価され、平成8年に国登録文化財の第一陣として登録されたのをはじめ、同15年に国の重要文化財に指定、同19年に(社)日本機械学会から機械技術発展史上重要な成果を示すものとして「機械遺産」に認定されるなど、日本でただ一つの最古の昇開式可動橋として歴史的に貴重な近代産業遺産です。

 

 可動桁の上昇の見物を終え、「筑後川昇開橋遊歩道」を大川市側の岸辺へ戻る途中、カタクチイワシ科の魚で、日本では有明海に流れ込む筑後川や六角川などにのみ分布するエツのイラストが、歩道端のいすの上に描かれているのが目にとまりました=写真③=。

 

 

写真③:ナイフの様な形をしたエツを描いたイラスト

 

 大川市側の「筑後川昇開橋」のたもとにある「昇開橋若津町物産館」=写真④=では、地元のノリ佃煮など新鮮な海産物や農産物が売られていました。

 

 

写真④:大川市側の「筑後川昇開橋」のたもとにある「昇開橋若津町物産館」

 

また、大川市の筑後川左岸にある「筑後川昇開橋展望公園」近くには、大川ライオンズクラブが建てた歌人若山牧水の歌碑=写真⑤=がありました。牧水が大正13年3月21日、同市を訪れ、弟子ら十数人と歓談の一日を過ごしたときに詠んだ「筑後川 河口ひろみ 大汐の 干潟はるけき 春の夕ぐれ」という短歌が刻まれています。

 

 

写真⑤:大川市若津町の筑後川左岸にある若山牧水の歌碑

「筑後川昇開橋」位置図

 

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