写真①:「百田興産」が敷設を進めているソーラーパネル群(手前の水路がクロツラヘラサギやバンなど野鳥の楽園になっていました)
=福津市渡池尻で、2012年10月22日撮影
姿を見せ始めた津屋崎のメガソーラ・パネル群
クロツラヘラサギ近く渡来の鳥獣保護区・「津屋崎干潟」そばに
福津市渡の「津屋崎干潟」周辺2か所で建設中のメガソーラー(太陽光発電設備)工事現場のうち、同市渡池尻の用地約5万5千平方㍍では、着々と敷設される「百田興産」(福岡市)のソーラーパネルが姿を現し始めています=写真①=。平成25年7月31日までに、総出力約2千㌔・㍗の太陽光パネル約8千枚を設置する計画です。
「津屋崎干潟」には、世界に約2千羽しかいないという環境省のレッドデータブックで「絶滅危惧ⅠA類」指定のクロツラヘラサギ(トキ科)10羽前後が毎冬、朝鮮半島から渡来。10月末にも初渡来が予想されるクロツラヘラサギたちが、「津屋崎干潟」北側の渡池尻の用地に出現したメガソーラー・パネル群に、上空から目をパチクリしないでしょうか。
このメガソーラー敷設現場の東に接した水路は、「津屋崎干潟」とともに福岡県鳥獣保護区に指定されています。これまで同水路は、冬の渡り鳥・クロツラヘラサギやヘラサギ(トキ科)、留鳥のカワセミ(カワセミ科)、バン(クイナ科)など野鳥の採餌や休息の楽園になっていましたが、水路との境界敷地にあった樹木がメガソーラー敷設工事で伐採され、〝野鳥の楽園〟は敷設現場から丸見えの状態に一変しています。