とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2013ぐるっと富士山一周100kmウルトラ・マラニック(下見)

2013-05-19 22:42:45 | マラソン
ぐるっと富士山一周100kmウルトラ・マラニックのコース詳細だ。このコースは裾野市在住のT崎さんの提案にヒロボーさんが共鳴し、浜名湖一周に続く100kmウルトラマラニックの第2弾となったものだ。世界文化遺産登録間近の富士山を一周するわけで、今後大きな反響を呼びそうな気がする。

さて、今回の大会のスタンスは、下見という形で行われた。今後、大きな大会にする上で、ランナー目線でコースを下見し、いろんな問題点を探ろうというのが大きな趣旨である。それにしても、下見という形をとりながら60名以上のランナーが参加したということは、如何に富士山一周というキーワードに反応した人が多かったという訳であろう。いつもは、静岡県周辺の参加者が多いのだが、今回は北は宮城県、南は兵庫県と県外の参加者が多かった。

スタートは、18日(土)の午前0時である。私は、金曜日の仕事が終わってから、車を飛ばしスタート会場の裾野市「大野路」という旅館に夜10時過ぎに到着した。もうほとんどの人が会場に集まってきており、スタートの準備をしていた。その後、午後11時からヒロボーさんよりコースや注意事項の説明が行われた。


午前0時。いよいよスタートである。


コースは、裾野市「大野路」から時計回りに富士山麓をぐるっと一周する。最初から、緩やかだが登り道となっていく。深夜なので、車はほとんど通らないし、街灯もなく、自分のヘッドランプの明かりだけを頼りに前に進む。この日の富士山麓の天気予報は晴れだと聞いていたが、山の天気は平地とは違う。ヘッドランプの明かりに、細かい粒が反射しているのが終始見えていた。やがてその粒は次第に大きくなり雨粒となっていた。いわゆる霧雨となっていたのだ。寒さ対策として着ていたカッパが役にたっていた。コース沿いには、富士サファリパークや富士山こどもの国があるが、真っ暗なので看板しか見えない。

20キロ地点でカッパを脱ぎ、お腹がすいてきたのでおにぎりとスポーツドリンクを飲み休憩する。その後、しばらく進むと懐かしい人影が見えてきた。兵庫のてんちょくさんとyokoさんの仲良しカップルとヒロボーさんだった。兵庫の二人は、わざわざエイドボランティアのために車で駆けつけてくれたのだった。


村山浅間神社前を通過し、31キロ過ぎでコンビニに立ち寄る。多くのランナーが給食のために立ち寄っていた。すでにビールを飲んでいる人もいた。ここから、まっすぐ行くと「白糸の滝」に行ってしまうが、そちらには行かず、本栖・鳴沢方面に曲がる。この頃から、辺りは明るくなりヘッドランプが要らなくなった。そして、緩いながらも長い長い上り坂が始まっていく。ほとんど走れないので、もっぱら歩きが続く。


富士ミルクランド、人穴を経て富士山麓の高原地帯を進む。牧場もあり、牛や馬が寝そべっている様子も見える。


42キロほどで、静岡県と山梨県の境を通過する。


49キロ手前に、今コース中最高地点となる広い駐車場がある。ここは、富士五湖の一つ本栖湖が見える絶景ポイントである。だが、あいにく雲が多く展望は今一つだった。


最高地点を過ぎれば、下り坂となり、富士山の樹海の中をぐんぐん下っていく。

いつの間にか、いい天気となり、横を眺めると雄大な富士山が姿を現していた。これは、富士緑の休暇村前からの富士山だ。


これは、道の駅なるさわの展望台からの富士山だ。大きく裾野を広げた富士山を一望できる絶景ポイントである。


鳴沢では、ビールを飲みたい欲求にかられ、ファミレス「ガスト」に立ち寄る。ついでにカレーを食べたかったのだが、モーニングの時間帯なので、カレーはできませんと断られてしまった。時計を見たら、まだ午前9時を過ぎたばかりだった。たしかにモーニングの時間帯だ。ご飯が食べられなくてショックだったが、やむを得ずパンとスープでエネルギーチャージとする。

これは、富士河口湖町の国道沿いから見える富士山だ。チャレンジ富士五湖のコースとも重なる。


旧鎌倉往還道を進み、道の駅富士吉田も過ぎ、山中湖村に入る。山中湖前で、同行の仲間たちと写真を撮る。


山中湖は、スワンのボートがたくさんあって、賑やかな観光地だ。


ちょっぴり気分を変えて、キン肉マンに変身する。


山中湖村役場前を右折し、篭坂峠に向かう。この峠の登りもなかなかきつい。篭坂峠は標高1097mあり、後半のきつい山場だ。


篭坂峠をやっと通過する。ここからは、激下りとなる。


篭坂峠の下り坂は、交通量が多く対向車に注意しながら進んでいく、坂の途中からも富士山が見えていた。


85キロあたりでGPSのバッテリーが切れてしまう。ちょっとのんびりしすぎてGPSのバッテリー消耗を忘れてしまっていた。以後、交通量の多い国道138号線を御殿場方面に向かって進む。90キロのコンビニを過ぎると大野路の看板がある交差点を右折する。やっと大野路の看板が見えてホッとした。あと10キロでゴールだと思うと本当に嬉しい。しかし、残り10キロはスタート時の10キロとは全く違う距離感だ。なかなか距離が減らない焦燥感で包まれていた。それでも、なんとか気力を奮い立たせて走っていくと、自衛隊の演習場越しに富士山が見えて勇気づけられた。


大野路まで4キロの看板が見えてから、なかなか遠かったが、最後のカーブを曲がるとゴールとなる大野路の手前のコンビニが見えてくるはずだ。


コンビニ前を通過して、すぐにゴールとなった。タイムは17時間19分と今までの100キロのワーストタイムだったが、そんなに悪い気分はしない。しっかりコースの下見ができてコース概要はしっかり把握できたはずだ。少し前にゴールしたN山さんからビールの差し入れをもらい乾杯しながら記念写真を撮る。


ゴール後、午後7時から懇親会があったが、さすがに胃がつかれてあまり食べることができず、終了後は布団に入ると爆睡だった。一晩ぐっすり眠ると、猛烈に腹が減り朝食はしっかり食べた。ウルトラランナーは、みんな食欲旺盛だ。男性も女性も、しっかりご飯のお代りをしていた。


朝食後、大野路前から見た富士山。特にコンビニ横から富士山がよく見える。




結果的には、天気にも恵まれ50キロ過ぎからはずっと富士を眺めながら贅沢なマラニックだった。アップダウンも結構あり、なかなかタフなコースだが、ロケーションは最高にいいコースだといえる。制限時間は、18時間と通常の100キロウルトラマラソンより長い設定なので、完走のハードルは低いといえるだろう。後半は、交通量が多い道となるので、車に気を付ける必要があるが、それ以外は宿の食事や露天風呂もよく魅力ある大会になった。

おまけ1:コースマップ(85キロあたりでGPSのバッテリ切れのため、赤線でコースを追加)


おまけ2:コース高低図(コース発案者T崎さん作成)