とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

世界文化遺産『富士山』から三保松原は除外か

2013-05-15 23:09:18 | ニュース


ゴールデンウィークの初日に、ユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」が、静岡県の富士山について「三保松原」を除外する条件付きで、世界文化遺産への登録勧告をしたというニュースが飛び込んできた。イコモスが勧告したということは、ほぼ決定間違いなしということだ。正式には、6月16日からカンボジアのプノンペンで開かれる世界遺産委員会で、勧告内容を踏まえて登録の可否を審議することになるという。 

このニュースは、静岡県人として大変嬉しいことだ。古くから日本文化の象徴として親しまれてきた霊峰「富士山」が世界遺産として認められたわけだから、今後の富士山の保全に関して関心が高まることが期待できる。ただ、6月に登録されれば、開山期の7~8月には今まで以上に登山客が押し寄せる可能性もあり、入山規制や入山料の徴収など早急に決めなければいけない問題が出てくるだろう。また、構成資産に含まれる場所の中では、今までほとんど観光客が訪れることもなかった所もあり、今後の対応をどうすればいいのか予想がつかないと心配しているという。日本人は、こういったブームに乗りやすいので一時的なものにならず、継続的に世界遺産として認知されていってほしいものだと思う。

さて、大方満足できる勧告ではあったが、唯一「三保松原」を除外せよという件は、ある程度予想はついたものの残念な内容であった。申請していた25の構成資産の中では最も隔たりがあり、イコモスは「一体とみなすのは困難」と結論づけている。また、海岸浸食を防ぐ消波ブロックが景観を損ねるという理由もあるらしい。ただ、三保の松原越しに見る富士山の姿は、とてもいいものだと思う。この感覚は、外国人には理解できないのだろうか。離れてこそ見える富士の姿に気持ちを躍らせるのも日本人の文化といえるのだが、どうもユネスコには伝わらないかもしれない。