とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2013伊豆大島ウルトラランニングツアー 2日目(後半)

2013-03-26 00:02:58 | マラソン
いよいよ厳しい上り坂に入っていく。坂道からは、緑豊かな森とキラキラ光る海がまぶしい。


前を見れば、確かに上り坂が続いている。


坂の途中のエイド。


35キロの看板。やはりエイドでいろいろ食べていかないと、この先お腹が持ちそうにない。


黒い地肌は、裏砂漠の一部。三原山の東側には日本で唯一砂漠という地名がついている「裏砂漠」がある。マラソンのコースからは良く見えないが、過去には裏砂漠の中まで行くコースもあったそうだ。


40キロ地点を通過。


島内の大島桜の最古で最大のもの。樹齢は800年以上と言われ、江戸時代には沖を通る船の目印となっていたそうだ。主幹は折れて幹の基部だけが残り、その周囲から伸びた枝先が地につき、そこから根を張って大きな株状をなしている。コースから少し寄り道して見物していく。




大島には、キョンという小型のシカが生息している。大島には元々生息していなく、人為的に移入されたシカであり、大島の豊富な植物のおかげで大量に繁殖してしまったそうだ。木の葉や果実、花などの自然植生や農作物への食害を起こすため、特定外来生物に指定され、島のいたるところにこのような罠が仕掛けられてる。近くで覗いてみたが、幸いなことに罠にはかかっていなかった。


あいかわらず緩やかだが、上り坂が続いている。


45キロ地点。ついにウルトラの世界に突入だ。


50キロ近くまで来ると広大な牧場になっている。何故か牧場内には沖縄与那国島で古くから農耕、運搬などで活躍してきた与那国馬が放牧されていた。性質はおとなしく、どっしりしていて、つぶらな瞳が可愛い馬だ。三原山登山のための乗馬馬として活躍しているとのことだ。


やっと50キロ地点に到着する。ここからは、三原山の姿をじっくり展望できる。




51.3キロの三原山歌の茶屋で折り返すと、一気に下り坂となる。真正面には大島空港が見えている。


55キロ地点。「ぶっ飛ばせジェットコースターのように」とは、いささか乱暴だ。そんなにぶっ飛ばしたら膝が爆発してしまう。


ジェットコースター並ではないが、下りの勢いをかって58キロのつばき小学校の折り返しを通過。58キロコースのランナーがゴールするのを尻目に、2周目と向かう。60キロの看板には笑える。まったくもって物好きなものだ。


菜の花畑もあった。


雲が多くなり、肌寒くなってきた。


小刻みにアップダウンが続いている。


第3関門の大島公園を通過した時は、関門時間までかなり余裕があったのだが、次の第4関門の時間が11時間40分と聞き、焦りだす。事前に後半の関門時間がかなり厳しいという話を聞いていたのだが、実際に走ってみるまではあまり気になっていなかった。疲れてきて頭が回らなくなっていたが、何度も計算しなおしても関門に間に合いそうにないことが分かってきた。それでも、わずかな希望を元に下り坂を利用して、エイドも何ケ所かパスして第4関門の波浮港見晴台エイド(86キロ)まで頑張って走った。しかし残念ながら関門時間を数分過ぎてしまいタイムアウトだった。スタッフにゼッケンを外してゴールまで走っていいかと尋ねたが、それも許されなかった。自分では、最後まで走って行く体力はあったつもりだが、残念な結果だった。

あとで関門時間の配分を計算してみたが、第4関門と第5関門が異常に厳しいことが分かった。単純に100キロを14時間のペースで走ったと仮定すると、86キロでは12時間2分(関門時間11時間40分)、第5関門の91.8キロでは12時間51分(関門時間12時間30分)となり、前半の緩さに比べ後半が厳しすぎる設定だった。警察の要請によるものらしいが、もうちょっと何とかならないものだろうか。フルや58キロのランナーは余裕でゴールできるのに、100キロのハードルは高かった。顔見知りのランナーの数多くが58キロにエントリーしていた理由がよくわかった。

しかし、余裕がある時間でバスに収容されたため、妻や娘とも明るいうちに会うことができ、ダメージが少ない状態で宿に戻ることができた。温泉に入って夕食を食べたら爆睡だった。

完走メダルを見せてもらったが、ガラス製でどっしりとした素晴らしいメダルだ。特に100キロは金色の文字で、フルより一回り大きい。やっぱり欲しかったなあ!


2013伊豆大島ウルトラランニングツアー 3日目に続く。

参考1:100キロ2周目とフルのコースマップ。


参考2:100キロ高低図