とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画『テルマエ・ロマエ』

2013-03-06 22:37:02 | 映画


《解説 》
マンガ大賞&手塚治虫文化賞のW受賞を果たした、ヤマザキマリの大ベストセラーコミックを実写映画化。古代ローマで浴場の設計をするルシウスと現代日本の風呂好きたちが、ローマのために闘う。理由は分からないが、とにかく古代ローマから日本にタイムスリップしたルシウス。漫画家志望の真実の恋心に気づいてか気づかないでか、新しい風呂とローマの未来に思い悩む。現代人の真実は、歴史の知識を活かして、ルシウスの力になろうとするが…。出演は、阿部寛、上戸彩、北村一輝、市村正親、宍戸開、笹野高史。日本を代表する顔の濃い役者を集め、原作のイメージを全く崩していないことに拍手。監督を務めるのは、「のだめ」シリーズの武内英樹。(goo映画より)

《あらすじ 》
古代ローマの浴場設計技師ルシウス(阿部寛)は、生真面目すぎる性格から時代の変化についていけず、職を失ってしまう。落ち込んだ彼は、友人に誘われて公衆浴場を訪れるが、そこで突然、現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは、漫画家志望の真実(上戸彩)たち“平たい顔族”、つまり日本人だった。日本の風呂文化に衝撃を受けたルシウスは古代ローマに戻ると、そのアイデアを利用して大きな話題を呼ぶ。タイムスリップを繰り返すルシウスは、ローマで浴場技師としての名声を得ていくのだが……。風呂を愛する2つの民族が時空を超えて出会った時、世界の歴史が大きく動き出す。(goo映画より)


映画館の予告で見た時は、コメディぽく変な映画だなあと思いつつ、それっきりになっていた。しかし、その後の興行収入は50億円を突破し、公開後1週間を待たずに観客動員100万人を突破する大ヒット作になったという。さらに、世界20カ国以上からの公開オファーが殺到し、海外でもすごい人気になったという「テルマエ・ロマエ」を初めて見た。

数日前、WOWOWで放送があったので、ビデオに録っておいたのだ。邦画としては空前のヒット作品だったというので、やはりどれだけ面白いのか興味があった。題名の「テルマエ・ロマエ」は、ラテン語で「ローマの浴場」という意味だ。

原作は漫画であり、けっこう適当な展開でまじめに見ても仕方がない。コメディとして楽しめればいい映画である。まあ、古代ローマのテルマエと、日本の銭湯文化をうまく結びつけた発想は面白い。なんで、古代ローマから、現代日本の銭湯や温泉にワープするかよく判らないが、ローマ人のルシウス(阿部寛)が日本の銭湯文化、機能、小物に驚きと感銘を受ける様子は笑える。また、日本のウォシュレットにも、びっくりする様子も笑える。阿部寛は、まじめな顔してコメディやシリアスな役を見事にこなすので結構好きな俳優だ。映画の前半は、そんなローマと日本の浴場の違いを面白おかしく描いていたので、結構楽しめた。

しかし後半は、ローマ帝国の存亡をかけた歴史ドラマにテロマエを絡ませた展開となり、コメディから真面目な歴史物に変わってしまった。真面目な歴史物として見た場合には、なんか安っぽい映画になってしまった感が強い。コメディならコメディでそのまま突っ切ってしまったほうが笑いに徹することができたのに、今一つ中途半端な展開だったように思える。

阿部寛、市村正親、北村一輝などの「濃い顔」の俳優たちが演じるローマ人と、「平たい顔族」の日本人との対比が、この映画では一番面白い。また、温泉好きとしては、伊豆河津にある大滝温泉「天城荘」の大滝と露天風呂が映っていたのはうれしい。他にもロケ現場となった栃木県の北温泉もよさそうな温泉だ。パート2も制作決定したらしいので、コメディに徹し、日本の温泉の良さをいろいろ紹介できるような作品になったらいいなと思う。