とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2013七面山(後半)

2013-03-18 21:30:32 | 山登り
敬慎院を出ると、大きな広場がある。この広場は、ヘリポートである。寺院への資材の運搬は、この広場を起点にして何度もヘリコプターが往復したのであろう。左端にある建物は、荷物運搬ケーブルの駅である。信者の荷物を有料でケーブルで運搬することもあるらしく、厳しい登拝の負担を軽くすることができるようだ。さて、正面の山の手前に黄色い煙がたなびいているように見える。ひょっとして、スギ花粉が大量に飛んでいるのではと、不安になった。


そうは言っても、七面山山頂に行くには、あの中を通って行かねばならない。お腹がすいてきたことでもあり、雪がなくて日当たりがいい場所であるヘリポート広場の片隅で、昼食とした。奥の木が邪魔して真正面にある富士山が見えないのが残念だが、ガスを使うにはこの場所しかない。


今回は、ひさやんさんが大きな鍋に手作りのカレールーを背負って持ってきてくれたので、温めて白いご飯にかける。辛めのカレールーと福神漬けをたっぷり混ぜると、最高に美味しい。冷たいビールを飲みながら食べるカレーは、山ご飯の醍醐味である。




最近、山登りが面白くなったというN山さんは、初めて山の上で食べるカレーに大満足だった。


これは、ひさやんさんが私の誕生日祝いに持ってきてくれたロールケーキ。一日早いが、みんなで食後のデザートとして頂く。


お腹も一杯になったところで、最後のひと登りに向かう。これからが本格的な山道となる。雪も深くなり、踏み跡をたどりながら50分ほどで七面山山頂(1982m)に到着した。


このところ雪山に行くと、雪合戦が始まる。我々以外誰もいない山頂で、しばし雪合戦で遊ぶ。みんな下界では真面目な顔で仕事を務めている人ばかりだが、ここでは少年少女の気分に戻ってしまうようだ。
 

 

全員が、アイゼンを装着している様子を撮っておいた。


山頂から空に向かってカメラを構えてメンバーの写真を撮る。


山頂から、雪道をグングン下っていく。




再び敬慎院の鐘楼まで戻り、下山の安全を祈って一突きする。


その後は、五十丁目から一気に元丁目まで下る。五十丁目から元丁目までは標高差1300mを超える。上りもきついがこの激下りもキツイ。膝に負担がこないように気を使いながらも2時間ほどで下りてしまった。あ~、キツイ下りだった。




このまま、車に戻ろうとも思ったが、下山途中に「白糸の滝」とは違う滝が見えたので、気になって寄り道する。「白糸の滝」(女滝)から5分くらい行った場所にある「雄滝」だった。女性的な細い流水の女滝に対し、雄滝はより力強く流れる滝である。雄滝は滝行の場として訪れる人も多く、信者だけではなく、精神鍛錬のために俳優やプロスポーツ選手が滝に打たれる荒行を行うこともあるそうだ。滝行をやってみたい人には、この滝がお勧めだ。


長時間の山行になると予想はされていたが、やはり七面山は上りがいのある山だった。全行程で約9時間弱。内歩行時間は7時間で、登山口と山頂との標高差は1500mもある。時間的余裕があるときなら、敬慎院の宿坊に一泊して富士山からのご来光を拝むというのが一番いいだろう。特にお彼岸の中日には富士山山頂から放たれた旭光が隋身門を通って本堂のご本尊を照らし出すという。ちょっと見てみたい気がするが、なかなかそんな時に行けないものだ。それでも、いい天気といい仲間に恵まれ、楽しく気持ちよい登山ができた。

こちらは、七面山参詣路案内図。


今回のコースマップ。


今回の高低図。