とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「ストレステスト」とは?

2011-07-06 22:39:33 | ニュース
今朝、海江田経済産業大臣が全ての原発に「ストレステスト」と呼ばれる安全評価をすることを明らかにした。停止中の原発の中で、九州の玄海原発が第一号として地元町長の再開容認発言を受けた最中での突然の発表に地元は戸惑いを受けているという。この発表によって、テストの結果が出るまでは、何処の自治体も再開の判断はできない状況になったといえる。

「ストレステスト」とは、製品の性能の限界以上に力や電流などを加えた場合に、どのような影響があるかを確認する試験だそうだ。今回、国が参考にするのは、EU=ヨーロッパ連合が導入したシミュレーションによる安全評価の手法で、大地震や津波の規模を段階的に大きくした際に、原発の設備などがどこまで耐えられるのか限界を見極めることと、電源や冷却機能が失われた場合の対応策について具体的に評価することだという。

こんな安全評価の方法があったなら、もっと前からやっておく必要があったのではないだろうか。原子力安全・保安院では、各地の原発の安全性については、これまでに行った緊急安全対策で十分に確保されており、今回導入する「ストレステスト」は、あくまで住民の安心感を得るためのものだと言っているそうだが、どうも頼りない言い訳にしか聞こえない。充分安全が確保されているなら、必要ないと突っぱねることもできるはずだ。全ての原発でテストを行なうと言っている以上、不安要素があることは間違いないだろう。

この「ストレステスト」を行うということは、ますます原発に対する国民不安が増大する発言である。佐賀県知事も、国が再開に責任をもつという発言を受けていたので、いきなりハシゴを外されたような発表に激怒していた。全ての原発に「ストレステスト」を行なうという事自体は、もっともな話で理解はできるが、その前の原発再開要請とは違う方向に行きそうな国の方針に、自治体は右往左往しているようにも思える。国の方針がふらふらとしているようでは、誰を信じていいいのかも判らなくなるのも当然である。今日のニュースを見ていて、日本にはリーダーたる人がいないということを改めて実感した。

尚、「ストレステスト」の具体的な内容やスケジュールはまだ決まっていないようだ。このテストの結果がどう出るかは大いに気になる。問題は、テストを行なう機関が公正であり、信憑性のある結果を出せるかどうかある。いずれにせよ、早いうちに結果が出ることは考えられず、原発は停止したままが続くだろう。