インフレとは貨幣が物よりも価値が落ちることである。物の価値が上昇し、マネー・貨幣・お金の価値が落ちることだ。
今の貨幣、紙幣は単なる紙であり、それに付加された価値は常にふらふら変動する、架空の約束手形のような代物である。
半年ほど前から動意づいた感のある日本国内の物価の上昇は、円安つまり日本の円の価値が相対的に落ちていることから来ているとされる。
1年前まで115円だった円レートが、135円になれば、
135/115=1.17 で大体、1割~2割の輸入物価上昇となる。これは今までの食品値上がりなどで大体理解できるはず。食品などの輸入が主流の物価はここ1年で1~2割ほどの上昇だ。
これはまあ、庶民でも何とか我慢できそうな値上げである。
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しかし残念ながら、今回はこれで終わりではない。
結論を言えば、もうじき昭和恐慌以上の「令和」恐慌が訪れるはずである。戦後の占領政策以降、心身共に”非常に”弱くなった日本人社会全体を見れば、とんでもない恐慌時代がやってくる可能性がある。
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以下はここ数か月~半年程度の近い将来どうなるのかの予想である。
まず、10月からの国内電気料金の大幅(3~4割)値上げが加わってくるために、現状の円安に伴う1~2割の値上げに、さらに輸入に関係のない様々な物価が上昇する。
もちろん、電気料金と同じく3-4割が一気に加算されるわけではなく、電気料金上昇分の原価が上昇ということで、その分の価格上昇寄与分は、多分1-2割程度だろうとは思うけれども、電気料金の上昇は、あらゆるところに使われている電気・エネルギー価格の上昇であるため、輸入物価だけではなく、国内のあらゆる諸物価の上昇を招くことになる。
今までの円安などに伴う価格上昇分に、さらに電気料金分が加わってくるために、数か月後には1年以上前よりも、3-4割の物価上昇となるだろう。
これは1970年あたりのオイルショックによる狂乱物価以外に、今までに起きたことのない異常な事態である。
気付けるだろうか?
我々の生活に必須な生活基盤、衣・食・住のすべてが・・1年内外のうちに1~2割ではすまない、3~4割のコスト上昇になる可能性があるということだ。
簡単に言えば・・日本人の生活コストは・・このまま何もしなければ、数か月~1、2年後には、最大で1.3~1.4倍になる可能性があるということだ。
例えば、今まで毎月¥20万で済んでる生活費は、¥26万~28万に、毎月30万の生活費の人は・・¥39~42万になる計算である。
もちろん国民の1%以下と言われる裕福な家庭ならば、そのままでも何の問題もないかもしれないが、ギリギリで生活している場合や、あまり余裕のない世帯は、蓄えを放出したあげく破綻してしまうことだろう。
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日本社会全般がこういう状態になったならば、それを”恐慌”と言わずして何なのだろうか?
しかしながら、ほとんどの人がかつてそれを経験したことがないがゆえに、あるいは知らされたことがないがゆえに、今起き始めている由々しき事態に全くといって良いほど気が付いていないのである。
それはまるで、2020年から起こされたコロナの異常事態と同じ性質を有している。表向きの偽の報道の背後にある、潜在している悪意やら危険性に、多くの民衆が気づいていない状態では、いつか沈んでゆくことにもなるだろう。
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下記のグラフは、米国のマネー供給量の推移。
リーマンショックの2008年から極端にドル紙幣が世界に供給され、さらに2020年コロナショックからはさらに飛躍的な量のドルが印刷されていることがわかるだろう。だいたい2008年以前から比べると6倍以上のドルが世界にあふれているということになる。
現在、ウクライナ紛争やら何やら色々な原因が言われているが、そもそも世界の基軸通貨とされるドルがこの状態で世界的にインフレが起きない・・はずがないし、今までそれを抑えてきた様々なタガが外れて来たおかげで日本国内にもそのインフレの波が押し寄せて来たという事だ。
これは一種の経済的な「津波」ということになり、その津波の高さは今のところ低いと言えども、なんの準備もせぬ人によっては、あっという間に押し流されることになるだろう。
「そんなの、あるわけない!」・・という、現実を直視できない利己的な思い込みはまったく何の役にも立たないし、他の人たちの動きを待っているような優柔不断で愚鈍な行為はさっさと捨て去らねばなるまい。
準備せよ、心身とも身軽にせよ、・・!
そして、事前に力を絞って高みへと移動するのだ。
もうすぐ・・そこにインフレから恐慌への波が来ているのだから!
本日も拙い記事をご覧いただきまして、誠に有難うございました。