『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

老々介護

2016-08-27 06:24:00 | 生活
久しぶりの
遠隔地出勤で
早朝6時半に家を出た。

ランドマークである
フェスタの観覧車を見るのも
ひと月ぶりであった。



帰りは9時過ぎに
ライトアップされた
観覧車を横目に、
2学期初日も無事終えたなぁ…と、
感慨深く安堵した。



夏休み前に
三人の生徒を紹介した
懇意の精神科ドクターから
診断と処方の返事と共に
私信とお礼の品が入っていた封書が
学校名・役名・個人名宛で届いていたが、
それが開封状態だったので
いささか疑義と共に
心外する思いを抱いた。

教育委員会等から
当該校カウンセラー宛の
公的書類ならまだしも、
個人名宛の信書を
開封されるのは
信書開封罪
(1年以下の懲役又は20万円以下の罰金)
に相当する。

いかな親でも、
正当な理由と
見做されるものがなければ、
子どもへの手紙といえど
開封するのは
個人の秘密の侵害なのである。

どなたかが
生徒の診断を知りたくて
開封されたのだろうが、
その申し出、謝罪もなく、
一日中、不信と不愉快な気分が
付きまとった。

これまでの他校のケースでは、
自宅に電話連絡が入り、
こちらに転送をご依頼することが
しばしばあったが、
7/15の文書を夏休み明けまで放置され、
こちらから頼りにしている
ドクターへの返礼の機会も遅れ
信頼関係を損ねかねたことも
まことに遺憾であった。

教育現場にあって、
個人の職能資質を問われることが、
夏休み前にも度々あったので、
アラ還の人間として
寛容さだけでなく
寛恕することも
必要なのかもしれないと感じた。





10時頃、
入浴をすませ
やれやれとホッとしながら
ベッドで寛いでいると、
カミさんが息子を迎えに行って
帰って来たと思ったら、
慌てて二階に飛んできた。

「おばあちゃんが倒れてる」
というので、
ドキッとして
逝ったのか…と、
ハラハラしながら
老母部屋に入っていたら、
横転しながら唸り声をあげて
嘔吐していたので、
すぐさまカミさんと介助した。

見たら、
熱中症予防で入れてやっている
エアコンを勝手に停めようと
コンセントを直に抜こうと
椅子に上がってコケたようだった。

元来、クーラー嫌いと
公言していたが、
連日30℃を越す部屋なので
そうも言っておられず、
気がついたらエアコンを入れてやって
リモコンを隠していたが、
コンセントを直に抜くことを覚えて、
自分の部屋意外の居間なども
勝手に運転中に抜いてしまうので、
カミさんに幾度も戒められていた。

居間の古いエアコンも
運転中にコンセントを度々抜かれて
マイコンの調子が狂ったのか、
誤動作ですぐに停止する故障を来たした。

あまりに業腹なので
老母の部屋と廊下を隔ててある
居間の引き戸にストッパーを取り付けて
開かないようにしばらくしていたら、
この転倒騒ぎであった。



畳の上だったので、
幸い骨折や頭部の強打は
なかったようだが、
その場に動けなくなってしまい
嘔吐と垂れ流しが起こって
カミさんとパニクッてしまった。

こちらも還暦の年齢で
若くはないから、
決して軽くはない老体を
二人で抱えたり
体を拭いたり、
下の着替えをさせたりで
深夜0時過ぎまで
老々介護の悲惨さを
存分に味わわされた。

居間の扉のストッパーで
やれ安心と老母をキリ捨てていたら
倍返しで介護の労を背負わされた。

バチが当ったのかもしれない。



介助・介護依頼書を
夏休み中、まだ様子見で
保留していたが、
いよいよこれは公的機関への
申請が必要になってきた。

おなじ83歳でも
シャンとして社会生活を営んでいる
老人も少なくないが、
脳の生物的老化だけでなく、
独善的、唯我独尊的な性格が
災いして非社会性が高じてくると、
心理的刺激が自ずと減って
現実検討識に歪み・狂いが生じて
器質的なアルツハイマーでなくとも
呆け状態になるようである。

事実、夏休み中のような
長期休暇中には、
まだ健常な自分たちでも
曜日の観念が怪しくなったり、
無気力に陥ったり、
人格がプチ崩壊するような
失現実検討識の感覚に襲われることがある。



89歳で亡くなった祖母の
晩年の寝たきり姿や
垂れ流し姿も見てきたが、
実母のそれを目撃している今、
釈尊の宣うた「生病老死」の四苦が
幾度も脳裏を過ぎった。

それでも、
まず、生かされて生きていることに感謝せねば、
とも思い、
喰えて、着れて、住めて、介護できることも
ありがたく思わせて頂けるよう
ご神前でご祈念させて頂いた。










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