きのうは、
十年来続いている年一定例の
アンムクライ会で
フレンチで会食会を催してきた。
自分は、開店来、
月一で通っているが、
三婆様たちは初めてなので、
斬新な品々に感激していた。
自分も含め
全員の孫を足すと
十人にはなろうか…という、
現役ジィジ・バァバの会でもある。🤣
全員、大学ギター部仲間なので
一緒に合宿では
同じ釜の飯を食った間柄だから
絆が強いのかもしれない。
無論、定演でも
同じ舞台に立っているし、
彼女たちがフレッシュマンの時の
選曲は自分がしたものである。
……
アミューズは、
『イカ人参のタルトレット・フール』
(Tartelettes au four aux calmars et carottes)
最近では
当店の定番になりつつある
郷土料理のア・ラ・フランセーズ
である。
一口で味わうものだが、
口中で色んな素材がミクスチュアされ
プチタルトの仄かな甘味が
全体を包み込むようにまとめている。
オードヴル一品目は、
定番の
『人参のムース コンソメジュレ添え』
(Mousse de carottes accompagnée de gelée de consommé)
間にウニが仕込まれており、
甘味のある人参と
コンソメジュレとが三位一体になると
陶然となる美味に昇華する。
オードヴルの二品目は、
『鯵と赤パプリカのテリーヌ』
(Terrine de chinchard au poivron rouge)
これは初めて頂いたが、
鯵はフュメ(燻製)にされていて、
その食感は魚の生ハムのようだった。
火入れした
ポワヴロン・ルージュの香りと
鯵の取り合わせも佳かった。
オードヴルの三品目は、
『北海道産ツブ貝とロワール産アスペルジュ・ソバージュ』
(Bulots d’Hokkaido aux asperges sauvages de la Loire)
ブール・エスカルゴ仕立てなので、
ツブ貝のコリリとした食感が
エスカルゴを彷彿させた。
ポワソンは、
『宮城産アイナメのポワレ エンドウ豆添え アンチョビーソース』
(Ainame de Miyagi poêlé, petits pois et sauce aux anchois)
皮目はカリリとして
その身はシットリ。
よく脱水されていて、
旨味が凝縮されていた。
エンドウ豆の優しい甘味も
いい合いの手になっていた。
ヴィアンドは、
『牛テールのブレゼ
人参のフォンダン添え』
(Queue de bœuf braisée et carottes fondantes)
かつて、
ベルナール・パコーが
ランブロワジーの
スペシャリティとして一世を風靡した
クー・ド・ブッフ・ブレゼ。
クレピーヌ(網脂)は用いずに
煮込んだというので、
トロトロのトロ…くらいに
柔らかかった。
無論、このままでも
十分な美味しさだったが、
ふと、バンズや包子に挟んだら、
さそかし旨かんべぇな……と、
妄想してしまった。
なので、
濃厚な赤ワインソースは
パンでスカルペッタした。
デセールは、
『グラスバニーユとブランマンジェ』(Glace à la vanille et blanc-manger)
ヴァニラビーンズをたっぷり用いた
アイスは、出来立てで、
これまた、トロットロのトロロロ…😍
であった。
これは、
レストランでしか味わえない
究極の作りたて冷菓である。
ブランマンジェも香り高く
高貴な味であった。
アシェット・ブランシュ(白皿)に
白・白とドレッセされ、
潔さ…という感じが伝わってきた。
〆には
ブラックコーヒーを頂き、
甘やかになった口中を
コクのある苦味で引き締めた。
それから、あらためて、
四種のプチフールを味わい、
華やかだったコースを
振り返った。
三婆様方は
初めての店だったので、
それぞれに感激していたようだった。
…
こたびは、
ムクちゃんのスポーティーな
新車の『オーラ』で出向いたので、
フレンチ店でもカッコがついたが、
いつもは、自分の中古軽なので、
フレンチなんか分不相応か
一点豪華主義みたいに
感じられないでもなかった。😭
歳相応の
いいクルマだと
カッコいいんだけどねぇ…。
富裕層じゃないから、
慎ましくいくしかないもんねぇ……。
++++
きのうの名人戦第五局は
終盤まで先手のソーちゃんが
リードを奪われていたが、
最終盤になり、逆転に成功して、
勝敗が決したのは深夜の11時半前だった。
幸いにも寝落ちせず
固唾を飲んで、手に汗握り、
決着を見届けた。
相手は、中学時代からの
二人研究会の恩人でもあり、
いろいろ奢ってもらっていた
兄貴分の永瀬ッチである。
さすがに「研究の鬼」と
言われるだけあり、
二人研究会を解消してから
タイトル戦で何十番と
相手をするようになり、
真剣勝負を通して
凄みを増してきているように見える。
今季の名人戦では異例の
千日手が二回もあった。
結果こそ「4-1」と大勝しているが、
実力が均衡しているから故で、
100手まで進んでも
「50-50」というようなスコアは
それを裏付けていよう。
もっとも、二日制で
長時間の持ち時間では、
仮に実力が「51対49」だとしても、
「51」側が勝利する蓋然性が高い。
これは、相撲のような
一発勝負ではないゲームの
テニスの場合でも、
1セット6ゲーム先取で
3セットを先取すれば勝ち
・・・というような場合でも、
確率的には「51」の側が
勝つ可能性が高いのである。
++
ここまで、
対永瀬ッチのタイトル戦の結果は・・・
王座戦 3-1
3-0
王将戦 4-1
名人戦 4-1
・・・と、圧倒的な勝率である。
次は、王位戦での七番勝負で
また対戦となる。