『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

名店の綻び

2023-11-09 07:55:22 | 映画

今朝方は
グッと気温が下がり、
寝室内が初めて
20度を下回り
窓辺の温度計は
15℃ほどになっていた。

戸外は10℃ちかくなので
ゴミ出しに行くにも
パジャマの上に
セーターが必要なほどだった。

*

吾妻山には
一度だけ冠雪したが、
その後はまた溶けて、
まだ冬景色にはなっていない。

職場の空き時間に
『冬の曲』をいくつか
編曲・録画してみた。



『冬の夜』は
明治45年の唱歌というので
驚いた。

♪ ともし火ちかく
  衣縫う母は ♪

という、出だしの歌詞だけは
おぼろげに覚えていたが、
それ以降は記憶になかったので、
今回、じっくり味わってみた。

***



冬になると
茶碗蒸しが食べたくなるが、
家で創るのは
なかなか難しく、
時折、やってみるが、
いつもスが入り
上手くいったためしがない(笑)。

なので、
回転寿司に赴いた時には
決まって注文している。

最近では、
サイドメニューに
「カニクリームコロッケ」なぞの
小洒落たものもある(笑)。

*



先日、久しぶりに
カミさんと休日の晩に
近所の回転寿司に出かけてみた。

『かっぱ』より
高級志向の店なので、
まあまあのネタを用いている。

一皿110円というのは少なく、
中トロあたりで360円である。

もっとも、二貫の値段だから、
一貫は本物の鮨屋の
1/5くらいだが・・・。

煮蛤・小肌は
やはり本物の鮨屋の
「江戸前仕事」には及ばない。

***

朝と夜だけ
炭水化物ダイエットをしており、
昼だけは摂取している。

オフ日のきのうは、
そんなんで、
一日一回の「ご飯」タイムに
天婦羅屋に出かけてみた。

雛には稀な店として
数回は訪れているが、
平日の口開け時、
いつもは開店待ちの客がいたのに
ガラガラだったので
いささか怪訝に思った。

入店すると
プンと油の臭いが鼻をついた。

鮨屋の酢臭いのと
天婦羅屋の油臭いのは
ゾッとしないものである。

“怪訝指数”が「2」となった。

すぐさま
ランチ用のご飯セットが
運ばれてきたが、
茶碗の縁が欠けていた。

見ると、目の前の
天つゆ入れも
縁が数か所欠けている。

なんだ、こりゃ・・・?!
と、怪訝度は「3」になった。

元々、愛想がないと
評判の店主に
ちょいと言葉をかけてみると
やはり、ぶっきらぼうな返答だった。

海老、小掻き揚げ、鱚、
紋甲イカ、ピーマン、茄子、
椎茸真蒸・・・と、
ひととおり頂いたが、
天婦羅はまずまずだった。

ただ、天つゆが
大根おろしで薄まって
インパクトが弱かった。

お新香には
出来合いの着色したような
柴漬けもどきが盛られ、
これも感心しなかった。

オープン当初は
名店と期待されていたが、
この調子だと、
この先もつか
危ぶまれる気がした。

****
****

ガザ地区では、
10000人を超す死者がでて、
そのうち半数の5000人ちかくは
子どもたちだという。

イスラエルのネタニヤフ政権内では、
連立党内の極右派のシオニストたちが
アメリカの国防省ネオコンらと同調し、
「大イスラエル」建設のための
パレスチナ人の殲滅を目論んでいる。

「テロとの戦い」という大義名分で
無辜の民たちを虐殺している
完全なる戦争犯罪である。

彼らは、あわよくば、
第三次世界大戦が勃発することも
辞さない構えで、
中東のアラブ諸国との一戦も
やむなしと考えているようだ。

ヒズボラ、イラン、シリア…などが
参戦するようだと、
アメリカは傍観もできず、
ウクライナで疲弊した軍を
さらに派兵するか、
洋上から艦隊ミサイル攻撃を
加えるかもしれず、
これに対抗してイラン秘蔵の核戦力が
報復攻撃に使用される危惧もある。

ここに、
ロシアも割って入ったら
まさに第三次世界大戦である。

*

ネオコン・グローバリスト・DSらの
「戦争屋」は、火のない所に煙を立てて、
紛争を起こしてきた。

その背後には、
1%の富裕層が99%の大衆層を
家畜化しようという
世界統一支配の野望が隠されている。

これまでも
金融・市場を操作し、
既成メディアを使って
プロパガンダやフェイク情報で
大衆層を操作・洗脳してきた
グローバリスト・DSたちは、
プーチン=トランプ=将軍連合の
反攻・粛清にあって
かなり弱体化してきたという。

それゆえに、
浅慮な子が、
始業式前に学校に放火する
「8月31日現象」のような
短絡的で追い詰められた心理で、
残党たちは、「窮鼠猫を嚙む」の
なりふりかまわない
「死なばもろとも」
「毒を食らわば皿まで」
戦術で出てくる危惧がある。

*

グローバリストらが推進する
LGBTやSDG'sも
よくよく熟慮して向き合わねば、
単に、社会を混乱させ、
民族・国家・家族を分断させる
「仕掛け」になりかねない。

中高生でも、将来、
結婚しない、
子どもは要らない、
という子が増えて来てる。

「自己実現」やら
「自己充足感」やら
「自己肯定感」という言葉が
曲解・誤解されて、
「ひとりで生きていくのが楽で恰好いい」
と捉えられては、家庭は崩壊、
民族・国家は消滅せざるを得ないだろう。

小泉・竹中時代に
ネオコンの政策に隷属して
グローバリゼーションを推進した結果、
利権に群がるタックス・イーターたちは
肥え太ったが、中間層は消滅して
ワーキング・プアが激増した。

***

時折、発想を転換して、
今、この世界は
自分の意識が創っているものかもしれない、
という妄想的なファンタジーで
現象界を解釈してみる事もしている。

よく、
天国はスタティックて静的、
地獄はダイナミックで動的、
と喩えることがある。

光と影があることにより、
物体は知覚できる。

この複雑怪奇な
世界情勢は、
まさにダイナミックで、
くわえて、天変地異の
気象・地象もそうである。

戦争も起こり、地震も起こる。

人類の亜種は
進化の途上で絶滅しており、
文明・国家の衰亡も
諸行無常である。

 

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超名作

2022-10-18 08:26:51 | 映画

きのうの棋王戦の
準々決勝は、ソーちゃんが勝った。

これで、対トヨピー戦では、
18勝11敗となり、
直近の十局で8勝2敗である。

かつて、
まったく勝てなかった
最高位のトヨピーに対し、
もはや、完勝状態である。

それだけ、
ソーちゃんが強くなった
ということである。

棋王戦は
あと3回勝てば、
タイトル挑戦者となり、
そうなれば「六冠」は確実である。

*

前日に録画していた
『ゴッドファーザー』を
棋戦の合間に見ていたが、
すでに5、6回観た作品なので、
流し見をするつもりだったが、
名作だけあって、今回も
引き込まれてしまった。

今回は、特に、
マーロン・ブランドの
渋い演技に魅了された。

そして、やはり、
若き日のアル・パチーノの
精悍さにも魅了された。

三部作ながら、
やはり原典の『Ⅰ』は
殺戮シーンばかりだが、
家族愛に裏付けられ、
人間の運命の儚さがあり、
その凄み深み重みは
他の作品にはない存在感がある。

もう、
何度も観ている作品だけに、
ゆんべは、寝しなに、
冒頭からどれだけの殺戮シーンが
あったか勘定してたら、
寝落ちした(笑)。

掌をナイフで刺されて
絞殺されたルカ…
敵に内通したポーリー…
マイケルに撃たれた
ソロッツォと悪徳警部…
爆死する新婦アポロニア…
壮絶な銃撃死するソニー…
そこから、タッタリア、モー、
バルジーニ、…
そして、最後は、カルロ…
…(_ _).。o○   

劇中、シチリア島のシーンで
流れるテーマ曲が
見事によかったので、
旋律譜をプリントアウトして
これから『リュートマラソン』用に
編曲しようかと思っている。

このリリカルな曲の中に、
あの壮大なドラマの
「愛と哀しみ」が
込められている感じがする。

*

先日アップした
『スウィング版・枯葉』に
常連さんから「ハートマーク」を
4つも頂き、うれしく思った。

なんせ、
YouTubeでも
ほんの数名程度の視聴なので、
笑ってしまいそうである。

*

『gooブログ』に連載した
『名人を超える』も48回で終了したが、
普段とは違った訪問者が
徐々に増えて、やがて
「だだ減り」した(笑)。

途中で、ヒロインを
殺してしまったので(笑)、
激減したのやもしれぬ(笑)。

物語の創作は、
筆の流れなので、
そのプロットは計画的ではなく、
登場人物の自律性によって
描かれるものなので、
作者もどうしようもなく
仕方がないのである(笑)。

*

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ガンマー第三号 宇宙大作戦

2022-04-27 08:03:00 | 映画
ゆんべは夕食後に
1時間ほど念入りに
マッサージ機で
電気按摩をやってたら、
途端に眠気におそわれて
九時前に寝入ってしまった。

そしたら、
案の定、真夜中の
3時半頃に目が覚めてしまった。

それから
二度寝もできなかったので、
朝刊が来るまで
YouTubeでも見てようと
テレビを付けたら、
昭和っぽいヘンテコな映画が
「無料配信」とあったので
チラリと眺めてみた。




そしたら、
これが大珍品で、
冒頭で波が砕ける
あの「東映」マークが
出たかと思うと、
オールキャストが外人だった。

しかも
『キャプテン・ウルトラ』を
彷彿させるような
チープなセットでの
宇宙モノだった。

ウィキってみたら、
やっぱ『キャプテン・ウルトラ』が
一枚噛んでて、
日米合作の
『東映ちびっ子まつり』で
『河童の三平』と公開されている。

深作欣二が監督というのも
驚きだが、この作品に
タランティーノがぞっこんだった、
というのも笑えた。

全編「吹き替え」だが、
若き日の納谷悟朗(銭形警部)や
北浜晴子(奥様は魔女)の声は
馴染みのあるものだった。

CGも何も無かった頃の
日本のお家芸だった特撮だが、
円谷プロではないので、
そのチープさはハンパない(笑)。

それでも、
アマゾンのDVDのレヴューでは、
そのチープさが楽しめる、
という評価が多かった(笑)。

お子ちゃま向けの・・・
フグスマ弁で言うと
「こっつぁがね」
大阪弁で言うと
「しょーもない」
作品であることは
間違いない。








1時間ちょいを
C級映画を笑いながら見てたら、
夜が明けたので、
小雨ながら車を出して
近所の竹林で
タケノコを7本ばっかり
採ってきた。

きょうはオフ日なので、
夕餉には
筍ご飯に酢の物、
煮物を作ろうと思う。









きのうは
帰宅したら、
アマゾンから愛読してる
『七つ屋志のぶ宝石匣』の
新刊が届いていた。

ひとっ風呂あびてから、
オレンジ・カクテルを
チビチビやりながら
のんびりと頁を繰った。








連ドラの『ちむどんどん』に
エキセントリックな
片桐はいりの
音楽教師が登場し、
俄然オモロクなる気配がしてきた。

彼女のトリックスター的な
存在感はどの作品でも
不思議な魅力がある。

『のだめ』のルイ・ママ、
『あまちゃん』のサユリさん
・・・なぞ、印象が深い。






街出をしていて、
目を惹く書体を見つけると、
すぐにスマホ撮りして、
プリントアウトして、
書室で臨書の手本としている。

唐揚げ屋チェーンの
『味工房』の字体も
魅力的で、フォントと書体の
中間位だが、その連綿には
「気脈」も感じられる。



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007 スペクター

2021-10-13 08:37:00 | 映画
おとついは
30℃もあったのに、
きのうは一転して
日中は18℃という寒暖差で
健康優良児のカミさんも
「風邪ひきそうで、やばい…」
とハラハラしていた。

今週を境に
ぐっと秋めいて
来週には最低温度が
10℃を下回る日もあるという。

晩秋のなかに
冬の足音が
忍び込んできたようだ。





きのうは
さすがにシャツ一枚では
肌寒かったので、
薄手のジャケットを着て、
久しぶりに脱着式タイで
コーデした。

メンタルクリニックの主治医が
女性なので、
先生が作られて窓口で
販売していたワンコインのマスクを
以前に買ってあったので、
それをコーデに合わせた。

涼しくなってきたら、
いよいよジャケパンやスーツの
オシャレのシーズン到来である。

教頭や事務長からは
「先生は、冬になると、
ビシッと決めてきますねぇ」
と言われたことがある(笑)。







かつて
「習字は集字」
というフレーズは
どこかで聞いたことがあるが、
まさにそうで、
新聞広告なぞで
オモシロイ字体があると
切り抜いて溜めて置き、
書室に持ち込んでは
臨書の材料にしている。






輸入代理店に
問い合わせていた
スピネット・チェンバロの
キット価格が79万もしたので
驚いて断念した。

なにせ、
ヤフオクでは
カワイや東海という
メーカー物の完成品が
10万代で出てくるのに
80万ちかくも拠出するのは
いかにもコスパが悪すぎる。

鍵盤とジャックの部分さえあれば
ケース(本体)の造りなぞは
造作もないのだが…。






ブルーレイ・レコーダーに
録り溜まっている映画を
消費するように片付ようと、
ゆんべから見始めたが、
山田監督の『家族はつらいよ』は
最初の30分を見ていて
どうにもツマラなくって
そこで消去してしまった。

手垢の付いたと言ってはなんだが、
見慣れた俳優陣が
山田演出での臭味が鼻について、
『寅さん』でも時折見られる
拙劣な表現が目立っていた。

名優の橋爪 功が
演技させられいる感があったのが
なんだか腹立たしかった。



口直しに
劇場公開で見逃した
『007 スペクター』を観た。

さすがに、
こっちはお約束の安定した
スリルとサスペンスの連続で、
それにちょいと物語性を
味付けして、最後まで楽しめた。

ショーン・コネリーの第一作から
全部観てきたので、
最新作のエンディングで
舞台装置として
アストンマーチンが使われたのは
ファンとしてはニンマリしてしまった。



続いて、
ジェイソン・ステイサムの
『メカニック ワールドミッション』
を観ていたら、
途中で寝落ちしてしまった(笑)。

なので、
今日、明日とオフ日なので、
続けて映画三昧で
過ごそうかと思っている。













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やはり名作!!

2021-09-12 09:41:00 | 映画
きのうは
胃腸炎と全身痛で
まるまる一日
床に伏せっていた。

一年365日
書斎のPC前に座って
早朝からブログを書いているが、
それが出来なくなるほど
具合悪くなるのは
珍しくもあった。

幸いにして、
夕方頃からは
大分とましになってきたが、
今朝は喉の痛みと
頭痛で目が覚めた。

まるで、
風邪がオナカから
症候移動したみたいである。

若い頃は
季節の変わり目によく
扁桃腺炎になって
高熱をだしたものだが、
歳をとってからは
それがなくなった。

その代わり
ダラダラと風邪のような
様態が長く続くのが
やりきれない。

それでも、
仕事に行くと
シャンとするから
不思議でもあり、
有り難くもある。

80年代の教員時代、
中国への修学旅行で、
本格中華のギトギト油脂と
不衛生な食器類に当たって、
高熱を発したが、
不衛生な病院にも行かず
一晩ホテルでウンウン苦しんだ。

翌日もフラフラ状態だったが、
担任として40数名もの生徒を
従えていたので、
シャンとせねばと
気力を振り絞ったら
信じられない速さで
回復した経験がある。






きのうは
夕方5時から
夜10時過ぎまで
アベマの団体戦があり
『チーム藤井』として
ソーちゃんが三局対戦した。

超早指し戦なので、
一局30分ほどで終わるが、
リーダーの自分が初戦を落として
そうとう落ち込んだらしく、
見かねたチームメイトの高見七段が
彼の好きなお菓子を買いに行こうか
と思ったという(笑)。

その後の対戦では2勝して
チームとして勝利できた。

ソーちゃんは
アベマ・トーナメントは
三連覇しており、
毎回、賞金一千万ほどを
稼いでいる。






BSでまた
『シャーロックホームズの冒険』の
再々放送が始まり、
いちど全編を視たのだが、
久しぶりにちょいと視てみた。

舞台を現代に置き換えた
カンバーバッチ版の新作よりも、
やはり当時感のある
ジェレミー・ブレット版の方が
しっくりくる。






きのうは
9.11から20年目だった。

NHKの特集を視て、
泪が止まらなかったという
知人もおり、
恋人を亡くされたので、
『記念日反応』が
起こったようである。

ニュースを視ていたら、
2900名あまりの犠牲が出た
大惨事だったが、
それへの報復戦として
イラク・アフガンで
戦死した米兵は
6900人もなるという。

その亡くなった若者たちの
親族にとっても
9.11は忘れがたい
メモリアル・デイなのだろう。

ビンラディンやフセインは
討伐されたが、
はたしてそれで世界は
平和になったかと言えば、
見ての通りである。

民族・宗教・主義主張の
「違い」が
多くの対立を起こし、
血生臭い殺し合いの戦禍が
今日も各地で絶えることはない。

コロナ禍中に行われた
パラリンピックは、
「みんな違って
 みんないい」
という多様性容認をテーゼとして
世界に発信できたかもしれないが、
先進国にワクチンが集中して
貧困国から新たな変異株が
上陸してくるという
負のスパイラルが起こっている。

世界の死者数は
「第三次世界大戦」に等しい
と形容されるのも
むべなるかなである。

賢くなったつもりでいる人類だが、
まだまだ「野蛮の入り口」に
いるような気がしてならない。







昨晩、BSの深夜枠で
『バベットの晩餐会』の
デジタル・リマスター版が
放映された。

生涯のベスト3に入る
名作なので、
もう幾度観たかわからないが、
評判になった86年に
レンタル店のVHSテープから
ダヴィングしたものを
繰り返し観てきた。

昨晩のは、
画像もキレイになっており、
それをブルーレイ・ディスクに
録画する事ができた。

今朝、十数年ぶりに
じっくり見てみたが、
最後のバベットの
銘セリフにジーンときて
泪がこぼれた。

やっぱし、
名作は「力」があるなぁ…
と感心させられた。

今回は新たな発見があり、
物語の深さを
さらに感じさせられた。

時は19世紀、
処はデンマークの
貧しい海沿いの小集落。

静養に訪れた名オペラ歌手に
「歌の天才」として見出された
美人姉妹の姉は、
牧師の娘として
信仰に生きる道を選択し
華やかなパリでの
音楽家としての成功を断念する。

数十年の時を経て、
パリの動乱で夫と息子を亡くした
中年女性が今や老いさらばえた
オペラ歌手の手紙を携えて
貧しい姉妹の小屋を訪ねる。

何もかも失った彼女を
ふたりは無給家政婦として
受け入れるが、
その集落は貧しく、
老人たちは日々、
愚痴、不平を言い合い、
互いを罵り合い、
食べる物は毎日、
ビールで煮たパンばかり、
と何一ついい事はない。

そこへ、
バベットにパリの友人から
手紙が届き、
毎年、頼んで買ってもらっていた
宝くじが当たったという。

その賞金1万フランで
彼女は泥みたいな
「パンのビール煮」しか
食べた事のない村人たちに、
一世一代のフランス料理を
御馳走しようと全額を投入する。

彼女こそ、
パリで「天才」と謳われた
最高級フレンチ・レストランの
女性シェフだった。

信仰は厚いが
保守的な姉妹や村人たちは、
その材料の生きたウミガメやウズラや、
出汁を取る牛の頭、鶏の脚などを見て
「これは魔女の為す事」だと
震えあがる(笑)。

しかし、
普段からビール煮を
届けてもらっており、
温厚でやさしい彼女の手料理を
喰わないという事はできない(笑)。

それで、
陰で申し合わせて、
いっさい料理の事は話題にせず
強い信仰心をもって
誑かされないようにと絆が深まる(笑)。

「舌は話をする為に使うのよ。
 料理を味わってはいけない」
・・・(笑)。

その晩餐会には
かつて姉妹の妹に恋したが、
その成就を諦めて
パリの騎兵隊で出世した老将軍が
引退したというので訪れる。

その彼は、
VIPとして通った
『カフェ・アングレ』の
名物料理にどれもこれも一緒だ…と、
感激するも、村人たちは、
「明日は雪ですかなぁ…」
とか頓珍漢な反応しかしない(笑)。

それでも、
さすがに、舌は胡麻化せず、
生まれて初めて
超美味なる料理の
フルコースを味わって
頑迷固陋な老人たちの顔が
柔和になり、酔うほどに、
互いを許し合うようになり、
最後は手を取り合って
讃美歌を唄い合うまでに
心が通じ合う。

料理は言葉を持たないが、
「天才」料理人の作品は
人々を「愛」と「喜び」に
目覚めさせる「力」を持つ、
という事を知らしめる。

招待客12人分の食事代が
『カフェ・アングレ』では
1万フランだったというのを聞き、
老姉妹は仰天するも
「あなた、また貧しくなってしまったわね」
と言うと、
「芸術家は貧しくありません。
出来得る最高の仕事をすることが
芸術家の喜びなのです」
とバベットは
誇り高く毅然と言う。

ここがカッコよくて、
いつも泣いてしまう(笑)。


ヒ~! ヽ(;▽;)ノ バベチャン カッチョヨカ~! 


















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