北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

組織は人で成り立っているのです。その人がなあ…

2016-04-12 23:45:53 | Weblog

 

 高校の友達がこの春札幌転勤になったというので家の近くで一杯やりました。

 お互いに組織を束ねるようなポジションで仕事をしてきたこともあって、議論のテーマは言いたくないけどついつい「今の若者は…」ということに。

 彼は「とにかく今の男はだらしない、覇気がない」と不満たらたら。

「言われたことをやるだけならプラスマイナスゼロなんだけど、言われていないことでも切り開いてみようという意欲のない男が多いよね。東大や京大の子も入ってくるけど、そんな学歴だけだったら中堅私立大学の柔道部出身という子の方がはるかに問題の処理能力が高いしね」
「そんなもんかね~」

「小松さんは北大だけど、北大の学生も何百人も受けに来るけど一人も採用されない。そんな中で札幌の藤女子大学の女の子が受かったりしていて、やっぱりその子はハキハキしている。それを見て、(ああもう学歴じゃないんだな~)と思ったよ」
「そりゃ厳しいなあ」

「それに最近は転勤がいやだというので、いわゆる総合職で全国転勤あり、という採用枠では人が集まらなくなった。そこでどうしたかというと、地域職という形でその地域から外への転勤はない地方勤務の枠で採用しておいて、少し経ったところで総合職になってもいいかな、と意識が変わった子に手を挙げさせてその後は総合職として仕事をしてもらうという風に変えてみたんだ」
「その結果はどう?」

「やっぱりそこでも手が上がるのは女性だったりしてね。男のやる気のなさにちょっとガックリさ。まあそもそもそんな人を採用するなよな、ってことでもあるんだけどね」

 どうも若い男性は評判が悪いようです。若手よ、もっと頑張れ!


      ◆ 

 
 私のほうから「そんな『選手が悪いから野球に勝てない』って言っている監督みたいじゃないか。選手なんて今いる人材しかないんだから、それを適切に鍛えて勝てるチームにするのが監督たる上司の役目なんじゃないのかい?」

「僕が入ったときの上司たちって、僕の目から見るとどうも出来が良いように見えなくて、『この人たちを乗り越えよう』という気持ちでやってきたつもりなんだけど、そういう僕らの世代が卒業間近になる今頃に入ってくる子たちは、僕らが乗り越えてきたのとなんだか同じような匂いがするんだ(笑)。頑張って欲しいなー」

 
 お酒が進むと舌も滑らかになって、話題もどんどん盛り上がります。

「上司には立派な人はいないの?」これは私からの質問です。
「ああ、いるね。少し前に使えた社長はなかなか立派な人だったなあ。面白かったのは決済の書類が上がってきたときの対応だったよ」

「ほう、何が面白かったの?」
「うん、決済書類でチェックするのは、誰がこの決済をあげてきたか、ということだったんだ」

「へえ、どういうこと?」
「Aさんが起案した決算だったらすぐに判子を押す、でもBさんだったらちゃんと中身を見てから判子を押す。その違いの基準は、普段の付き合い方からみてその人が信頼できるかどうか、ということだったんだよ。もちろん、そこまで信頼されるようになるためには一定の時間と仕事の成果があってこそ。だけど普段からいろいろと人の仕事ぶりに関する情報を集めたり自分で実際にその目で見たりして、どういう"人"なのか、ということを実に的確に押さえていたね。その仕事の仕方には感心したよ」

 
 批判されるのも人ならば、評価され信頼されるのも人。組織と言えども組織を作り上げているのは人の集まり。

 一人ひとりの力を高めるようなことも上司の力量なのですが、実際にはかなり難しそうですね。

 今日は飲んだな~。 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする