朝六時の開場とともにグラウンドに入り、シートを引いて場所取りする顧問のわたし。生徒は八時集合なのでこれでいいのかは疑問ですが、時間があるのでこの本を読んでいました。大村友貴美「前世探偵カフェ・フロリアンの華麗な推理」(角川書店)。この方の本は初めて読むんですが、岩手県出身とか。この本も岩手の図書館で借り、この日いたのも岩手県の競技場です。うーん、環境が近いなぁ、と思っていたら「虐げられた男は逆襲する」の主人公寺見鈴太の前世は和賀の残党でありながら伊達政宗に仕えたサカタトウゴだというではないですか。
佐沼城に籠城した兵を千五百人撫で斬りとか、葛西大崎一揆とか、まさにわたしの地元です。なんだか不思議な感じがしました。
カフェ・フロリアンは、三十歳くらいのショウという男性がママをやっています。
えっ、この文が変ですって? ショウは茶色の縦ロール巻き髪でロングドレスを着ているんです。夜はゲイバーになるし、シェフのマナも乙女っぽい男性。大理石のテーブルに革張りのソファ。なぜかケチャの曲が流れるこの店には、自分の前世が見えるらしいショウに相談をしにやってくる客がたくさんいるのです。
サカタトウゴの生まれ変わりである鈴太もその一人。勇ましい武将だったはずなのに、現在は妻の尻にしかれ、仕事はクレーム処理専任。他の人は誰も変わってはくれない。
そんな彼に、前世はあなたの人生に直接関係があるものではないのだとショウは言います。前世からのメッセージではあるけれど、その人物はあなたとは違う人なのだと。
なにやら困ったことがあると前世のことを思い出したり、死期が近づいてそういう話をしだしたりする人も出てきます。鈴太のように、夢でその人物の行動をなぞる人も少なくない。いや、もちろん前世のことを全く覚えていない人もいるんですが。
小料理屋の女将と駆け落ちしたと噂された祖父。五年経ってやってきた男の子が、祖父とすっかり同じ行動をする。
同級生の女の子が、前世は殺人事件の被害者だったと訴え、自分もそれに共振するような夢を見るようになる。
誤解を受けて殺される人生を繰り返し、今生での人間関係がうまくいかない。
そんな相談に、常連客のオヤジとともに乗ってくれるショウ。第一話の主人公だった南美ちゃんがその後も協力してくれるのが楽しい。
わたしは生まれ変わりにはちっとも興味ないんですが、自分の前世が見えるのにそれに振り回されないショウには好感をもちます。前世を知ったからといって、何かが変わるわけではないですよね。
それにしても、現地踏査に行くこともあるようですが、ショウはどんな格好をしているのでしょう。山奥の村を訪ねるときでもロングドレスなのか、な?
佐沼城に籠城した兵を千五百人撫で斬りとか、葛西大崎一揆とか、まさにわたしの地元です。なんだか不思議な感じがしました。
カフェ・フロリアンは、三十歳くらいのショウという男性がママをやっています。
えっ、この文が変ですって? ショウは茶色の縦ロール巻き髪でロングドレスを着ているんです。夜はゲイバーになるし、シェフのマナも乙女っぽい男性。大理石のテーブルに革張りのソファ。なぜかケチャの曲が流れるこの店には、自分の前世が見えるらしいショウに相談をしにやってくる客がたくさんいるのです。
サカタトウゴの生まれ変わりである鈴太もその一人。勇ましい武将だったはずなのに、現在は妻の尻にしかれ、仕事はクレーム処理専任。他の人は誰も変わってはくれない。
そんな彼に、前世はあなたの人生に直接関係があるものではないのだとショウは言います。前世からのメッセージではあるけれど、その人物はあなたとは違う人なのだと。
なにやら困ったことがあると前世のことを思い出したり、死期が近づいてそういう話をしだしたりする人も出てきます。鈴太のように、夢でその人物の行動をなぞる人も少なくない。いや、もちろん前世のことを全く覚えていない人もいるんですが。
小料理屋の女将と駆け落ちしたと噂された祖父。五年経ってやってきた男の子が、祖父とすっかり同じ行動をする。
同級生の女の子が、前世は殺人事件の被害者だったと訴え、自分もそれに共振するような夢を見るようになる。
誤解を受けて殺される人生を繰り返し、今生での人間関係がうまくいかない。
そんな相談に、常連客のオヤジとともに乗ってくれるショウ。第一話の主人公だった南美ちゃんがその後も協力してくれるのが楽しい。
わたしは生まれ変わりにはちっとも興味ないんですが、自分の前世が見えるのにそれに振り回されないショウには好感をもちます。前世を知ったからといって、何かが変わるわけではないですよね。
それにしても、現地踏査に行くこともあるようですが、ショウはどんな格好をしているのでしょう。山奥の村を訪ねるときでもロングドレスなのか、な?