くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「きまぐれな夜食カフェ」古内一絵

2018-07-16 08:07:55 | 文芸・エンターテイメント
 いつも読み終わるたびに思うんですよね。マカン・マランに行ってみたい、と。
 古内一絵「きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたび」(中央公論新社)。今回も、おいしそう、です。
 「妬みの苺シロップ」では、「ワタキラ」と呼ばれるブロガーが、様々なものを貶めていくその心理を描きます。
 批評には「思想が伴う」というシャールさんの言葉、考えさせられます。
 「藪入りのジュンサイ冷や麦」も、自信を失った料理人の迷いが、すごく分かります。
 運命を変えていくのは、このカフェではなく自分自身だと語るシャールさんの思いが、この作品でさらに深く感じられました。
 「風と火のスープカレー」も、「離婚式」をすることになった耀子が、シャールさんにドレスを作ってほしいという気持ちにじんわりきました。
 彼女が関心を寄せる「アーユルヴェーダ」と、トルコのレーザー編み「オヤ」はどちらも初耳でした。「オヤ」は検索してみましたよ。可憐で素敵ですね。
 ラストは「クリスマスのタルト・タタン」。比佐子さんが終活を考えるエピソードでした。 
 前の巻は冬至で終わったので、だいたい同じ時期ですね。
 で、読むたびに考えるのです。リアルシャールさんはどんな感じなのか。俳優さんなら、誰が演じればはまるのか。
 五十歳。百八十センチ長身。女装シーンが多いけど、たまに男性としての見せ場もあり。

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