草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

原発に背を向けるのはサヨクではなく反近代の保守派だ!

2011年05月08日 | 思想家

 またぞろサヨクのお出ましとなって、反原発で気勢を上げたようだが、文明に背を向けるというのは、本来であれば保守派の特徴なのである。サヨクというのは未来をバラ色に描いており、原発だって否定しているわけではない。社会主義の国であっても、それを推し進めているのが現状だ。彼らが問題にするのは、それを運営する主体が誰かということなのである。そして紋切り型のプロレタリアートという言葉を持ち出すのだ。文明の恩恵を否定するわけではない。それと真っ向から対立するのが、日本ロマン派の保田與重郎に代表されるような日本の保守派だ。共産主義とアメリカニズムを一挙に打倒しようとしたのは、文明の利器を退けるのが、保田の立場であったからだ。その意味では、功利と打算の産物である原発は、日本人が受け継いできた美意識への謀反である。保田は『戴冠詩人の御一人者』のなかで「日本武尊の悲劇の根本にあるものは、武人の悲劇である。神との同居を失い、神を畏れんとした日の悲劇である」と書いている。ギリシャ神話にもあるように、イカロスは蝋で固めた人口の翼をつくり塔から逃亡したが、あまりにも高く飛び過ぎたために、太陽の熱で翼が溶けて墜落死したのだった。保守派というのは、イカロスと違って、文明に背を向けた者たちを指す言葉なのである。

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