マスコミは大衆を扇動するのが仕事だと勘違いしている。ネットよりもはるかに悪質である。一方的なプロパガンダを流して、いくつもの政権をひっくり返してきたのがマスコミなのである。傲慢な態度は上から目線そのものである▼朝日新聞のそれなりの立場の人間から、驚くべき言葉を聞いたことがある。平成21年の民主党政権が誕生する直前だったと思う。耳を疑うようなことを口にしたのである。「民主党が駄目だったらば、私たちのペンの力でどうにでもなりますから」。これにはあいた口が塞がらなかった。そこまでの力が自分たちにはあると過信しているのだ。「それは無責任極まる」とこちらも反論して、言い合いになったのを覚えている▼オルテガが『大衆の反逆』(桑名一博訳)のなかで堕落した知識人を批判している。「選ばれているのを伝統としている集団においてさえ、大衆と平凡人が優位を占めているのが現代の特徴である。そういうわけだから、その本質自体から特別な能力を必要とされ、またそれを前提とされている知的生活の分野でさえも、資格のない、資格を与えようのない、また本人の素質からも資格を与えられていないえせ知識人がしだいに幅をきかせているのが認められる」▼今のマスコミに登場する大半は「えせ知識人」である。日本国民はいい加減な言説に騙されなくなってきているから、テレビ離れ、新聞離れが進んできているのである。
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