自分たちの尻に火が付いて、ことの深刻さにようやく気づいたのではないか。東京都世田谷の区道で、1時間あたり2・70マイクロシーベルトの放射線量が検出された。あくまでもホットスポットのようだが、マスコミの騒ぎ方は異常である。世田谷区が基準としている1時間あたり0・23から0・25マイクロシーベルトの10倍にあたるからからとはいえ、そこまで大々的に報道するのならば、どうして福島県民のことにもっと目を向けないのだろう。福島市や郡山市は、そんなものではないのである。県庁所在地である福島市の大波・渡利地区は高い線量が出ているにもかかわらず、特定避難勧奨地点に指定するかどうかの決定を、国はズルズル先延ばししている。住民の健康よりも、県都を守ることの方が優先されているからだろう。世田谷の住宅街となれば大騒ぎするが、福島県民のことなどは、眼中にないのだろう。しかし、世田谷のホットスポット騒動によって、福島県民も勉強になったのではないか。ほとんどの福島県民は、世田谷区が基準としている数字を上回るところに住んでいるのであり、それで安全だと思い込んでいたのである。どうして避難しなければならないかを理解できなかったはずだ。今からでも遅くはない。行政の対応を待っているのではなく、それぞれが自主的に判断するときなのである。
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