去る10日のNHK教育テレビで「ネットワークでつくる放射能汚染地図6川で何がおきているのか」が放送されたために、会津坂下町を流れる鶴沼川が、ホットスポットになっていることが明らかになった。それを知って私は、語るべき言葉を失ってしまった。周囲の山々から雪解け水が注ぎ込めば、大変なことになるとは思っていたが、そこまでは予想できなかった。このままでは、会津地方もまた危険な地域に区分けされるのではないか。川を通じての放射性物質の汚染拡大が深刻なのであれば、まずは徹底した除染を行うべきだ。しかし、国や県とも、まったくそれに目を向けようとしない。騒がれるのが困るのだろう。昨年12月の段階で専門家が土を採取したところ、放射性セシウムが1キログラムあたり8790ベクレル検出された。国が管理する指定廃棄物の基準を超えた数字である。今年4月にも同じ場所で調査すると、1キログラムあたり17000ベクレルにまでなっていた。わずか5カ月で倍以上に跳ね上がったのだ。会津坂下町全体がそうではないとしても、それを放って置くわけにはいかない。鶴沼川は阿賀野川の支流であり、坂下小学校の校歌にも登場する。その風光明媚なイメージが私たちの手から奪い取られようとしているのだ。福島県東部にとどまらず、福島県西部においても、ホットスポットが次々と見つかっており、精神論で乗り切れるほど、単純な問題ではないのである。
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