2023/9/15放送
「世の光」の時間です。宮崎市にある佐土原キリスト教会の牧師・吉行孝彦です。
私は教会の奉仕の中で、「ああ失敗した、対応が悪かった。本当に申し訳ないことをした」と激しい後悔とともに自分が責められてどうしようもなかったことがあります。また失敗の結果に恐れも感じ、精神的に崩れて行きました。お医者さんから「今すぐ入院しなさい」と言われて総合病院の精神科に入院し、ラジオから流れてくるクリスマスの讃美歌から逃げるようにして過ごしました。
私は「失敗したぁ」と焦っていましたが、ある日、気づきを与えられました。「神様は、ここまでいつも失敗を補って導いて来てくださったな。あっ、そうだったらベッドに潜り込んでいる今も私は神様の御手の中にいるんじゃないか」 その時、「神が何かをする」という心に響く声というか、印象が魂をよぎったのです。神様が働いてくださるというのです。私の心に希望が生まれました。薬も効いて来たでしょう。しかし、この神様との出会いによって私は不思議なほど急速に回復して行きました。
あの時、「この状況に解決はあるのか」と、もがいていたのに、今は「あの経験がなかったら、今、何を土台に牧師をしていただろうか」と心から感謝しているのです。
私の入院中、家内は1歳半の子どもを連れて元気に見舞いに来て、私の世話をしてくれました。私は「なぜこの人はこんなに元気なんだろう?」と思いました。しかし考えたら、彼女はその1年半前、産後鬱で7週間、同じ病棟に入院していたのです。でも、その酷い状態から神様に助け出されたのです。だから、経験者の強みで、「この人も必ず回復する」と思うことが出来たのだと思います。
私の入院中、彼女が教会のことをしてくれました。退院後、ある方に、「家内が元気でいてくれて助かりました」と言ったら、その方が言われました。「神様は、吉行先生が病気になる1年半も前から奥さんを準備しておられたんですねえ」。
ローマ人への手紙8章28節を新改訳第3版でお読みします。
「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています」
ある著名な牧師は、「この『すべて』にはあなたの失敗も含まれている」と言いました。私はこのみことばを経験させていただいたように思っています。万事を益として下さる神様とともに生きるということ、何と感謝なことでしょうか。
( PBA制作「世の光」 2023.9.15でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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