世の光の時間です。お変りございませんか? 安海靖郎(あつみ・やすお)です。
今日は、行き詰まって死にたいと思うような時にも支えとなる心の支えについてお話しします。
昨年秋以来、暗いニュースが続きました。そんな中で、毎日新聞の夕刊特集ワイドでテノール歌手・新垣 勉(あらがきつとむ)さんの体験談が紹介され、心に残りました。
沖縄で米軍兵士と日本人の母との間で生まれてすぐ、助産婦に間違って劇薬を眼に塗られ、失明してしまったんですねえ。そして一歳の時に両親は離婚してしまい、おばあちゃんに引き取られて育ちました。でもそのおばあちゃんも、十四歳の時、脳梗塞で倒れてなくなってしまうのです。天涯孤独となり、そして不安の中に、生きる意味などどこにもないと思ったそうです。そしてこう思ったそうです。(自分は何て不幸なんだ。父も母も憎い。助産婦さんも憎い。周りのすべてが憎い。そして自分が生まれたことも、自分の人生そのものも憎い。死にたかった)と。そして高校一年の時に、本当に井戸に飛び込んで死のうとしました。幸い、友達が気づいて止めてくれました。
そんな時に、たまたまラジオで聞いた讃美歌に心を惹かれて、近くの教会に行ってみました。そこで一人の牧師と出会います。心の思いをすべてぶつけたそうです。牧師は何にも言わずにじいーっと聞いて、そして一緒に泣いてくれたそうです。牧師さんが泣いてくれたことで、(ああ自分を分ろうとしてくれている。身内でもない自分のために泣いてくれる人がいる。そのためにだけでも自分は生きていかなくちゃ)って思ったそうです。
新垣さんは自分の話しを聞いて泣いてくれた牧師の中に愛を、キリストの愛を感じたのです。自分のために涙を流し、命をも犠牲にしてくれたキリストの愛です。新垣さんは新しい生き方になりました。そして(このキリストの愛を伝えたい)と聖書を学ぶために神学校に、そして音楽大学に学びました。今日も、どんな人でも神様に愛されているオンリー・ワンの存在なのだと歌い続けているというのです。どんなに行き詰まっても、死にたいと思うようなそんな思いになっても、あなたを愛して生かしてくださるのがキリスト、キリストの愛です。
(PBA制作「世の光」2007.01.12放送でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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