Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

国民の総意に準じる 防衛力強化への着実な積み重ねを

2022-06-06 15:37:33 | 国際・政治

昨日生じた、北鮮による 日本海へ向けた同時多発的な複数のミサイル発射事象には、改めての強い憤りを感じるのは当然だ。これまでの我国が心がけてきた「専守防衛姿勢」に正面から冷水を浴びせる様な蛮行的所業は断じて認められず、単なる外交的抗議で済むレベルではないと心得る。

防衛省や専門家各位の見立てでは、これまで以上にミサイル発射の挙がエスカレートした背景には「攻撃側が攻撃を仕掛ける際に、攻撃目標の持つ防御処理能力の限界を超えた時間当たりの量での攻撃を行う」我国や同盟国などへの飽和攻撃を可能にする為の連射能力向上を狙った意図があると言われる。「いよいよここまできたか」との許すべからざる感情を一方に置きながら、昨日の ロイター通信ネット記事を引用して、みて参りたい。

「『北』のミサイル、3カ所から 6発以上と 岸防衛相。『飽和攻撃』狙いか」

岸 信夫・防衛相は 6/5午前、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて会見し、少なくとも 3カ所から 6発以上を短時間に撃ったことを明らかにした。岸大臣は「異例」だと表現し、「飽和攻撃などに必要な 連続発射能力の向上といった狙いがある可能性がある」と語った。

岸防衛相によると、北朝鮮は 1発目を 9:06am頃に西岸付近から東方向へ発射。その後も 9:41am頃までにかけ、西岸付近から 2発、内陸部付近から 2発、東岸付近から 1発を発射した。

最も高く飛んだのは 内陸部から発射した 4発目と 6発目の約 100km、飛距離が最も長かったのは 西岸から発射した 3発目と 5発目の約 400kmだった。変則軌道で飛行したミサイルも含まれるという。

6発以外にもミサイルを発射した可能性があり、防衛省が分析を進めている。韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が発射したのは 短距離弾頭ミサイル 8発だったと発表している。日本政府は (中国大陸)・北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議したことを明らかにした。(ロイター分引用ここまで)

今回の発射で、今年の北鮮によるミサイル発射事案は 17回を数える。今回も、航空機や船舶への被害は確認されていない由だが、だから安心して良い訳では勿論ない。我国及び同盟や連携をするだろう米韓両国などによる防御能力の限界を上回る「飽和攻撃力」を得る足掛かりの為の試射など 断じて認められる訳がない。最早「遺憾の意」や「外交的抗議」で済むレベルではないだろう。

今回事象の以前から 我国防衛力強化への国民的理解が進み始めてはいた様だが、今回事案の発生で その方向はより明確になったのではないか。現状可能なミサイル防衛措置を本気で検討すべき時だ。一度は立ち消えた地上防御設備「イージス・アショア」の再評価も有効ではないのか。ここからは 読売新聞系の日本 TV・NEWS記事を引用して、みて参る事とする。

「日本の防衛力強化に『賛成』72%。4月から 8P上昇~世論調査」

NNN と読売新聞が 6/3から 6/5まで行った世論調査で、日本が防衛力を強化することに「賛成」と答えた人は 7割を超えました。

世論調査で、今後 日本が防衛力を強化することについて「賛成」と答えた人は (約)72%で、今年 4月に同じ質問をしたときよりも 8P上がりました。

現在、日本の防衛費は GDP(=国内総生産)の 1%程度 5兆円あまりですが、今後どうするのがよいか 尋ねたところ「今のままでよい」が 35%、「GDPの 1~2 の範囲で増額する」が 34%で拮抗しました。安倍元総理大臣らが主張する「GDP の 2%以上に増額する」は 19%でした。(新型コロナ感染症のマスク可否記事の為 中略)。岸田内閣の支持率は (約)64%で、高水準を維持しています。(日TV分引用ここまで)

既に今春からの東欧ウクライナ危機の進行に伴ない、我国内の防衛に関するあり方への理解も進んでいたと心得るが、北鮮による今回の「悪質極まる」弾道ミサイル同時連射の件は、こうした国民意識の増進に手を貸す結果となったろう。既に岸田政権は バイデン米政権の意向をも受ける形で防衛力強化の方針を表したが、これからは民意を十分汲みながら、安定した着実な防衛力の積み重ねを願いたいものだ。

防衛予算の対 GDP問題にしても、概ね向こう 5年以内に 現状の 1%を 2%へと引き揚げる方向の様だが、財源面とも突き合わせて 無理ならもう少し期間の猶予をしても良い様に思う。余りの拙速は一定規模の増税を伴うものとなりかねず、それは国民的理解を得難いだろうからだ。まぁ来月に参院選を控える事だし、岸田総理はそんな愚挙とは無縁だろうが。

予算規模に留まらず、この所厳しさを増す我国の周辺情勢と少しでも均衡が取れる様、防衛技術やオペレーション面での議論や検討も欠かせない事だろう。既に松野官房長官らにより明かされた「反撃能力の保有」や有事の際の国民避難のあり方、対米的には 核共有への向き合い姿勢などをタブー視する事なく議論を願いたい。議題にするだけなら、我国固有の核兵器保有や徴兵制の可否などに踏み込んでも良いだろう。左派容共勢力は悉く忌み嫌い敵視する、こうした防衛の事共をオープンに議論し 実務面へと結びつけていく着実な国民的議論こそ、今から深めるべきと心得る。今回画像も振り返りで恐縮。岐阜・滋賀両県境付近の桜を遠景で。通る線路は JR東海道線。

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