Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

落ちなかった質(ルヴァンカップGS1節セレッソ戦)

2019-03-07 22:59:54 | マッチレポート19'
個人的にカップ戦が好きです。カップ戦でどれだけゴールを決めようが、どれだけ勝ち点を重ねようが、今季の最大の目標である残留に何一つ影響を及ぼすものではないけど、平日開催のみの何となくクローズドでマニアックな雰囲気、いつもとは違う選手たちの躍動なんかが見られるから好きです。このスタンスはそれこそ大分がナビスコカップを獲る前から変わっていない。J1昇格した大きなお楽しみの一つ。


昨日は遅くまで飲み会があったので、試合は今日録画で観た。リーグ戦からはガラッとメンバーが入れ替わり、ルーキーの3人が揃ってスタメンデビューしたりと難しい状況にあったとは思うけど、想像以上に片野坂さんが目指すサッカーを体現出来ていたと思う。0−1のまま終わってたとしても「やりたいことは出来たけど、やっぱりJ1の決定力はさすがだな」くらいのシーズン前にイメージしてた通りの試合だったと思うし、終始ボールを握って主体的に試合を進めていたことを考えると、決して悪い試合だったわけじゃない。にもかかわらず飛び出した終盤の2発。こりゃたまらんよ。最高だよ。


今のところリーグ戦に絡めていないメンバーたちによるこのサッカーの体現はいかに毎日のトレーニングに一本の芯が通っているかの証明だと思う。これだけガラッとメンバーが変わればサッカーの質が変わってしまうのはある程度はやむを得ないと思ってる。いわゆるAチーム、Bチーム関係なく同じ方向を向いてトレーニングに取り組めているかがこういうところに表れてくると思う。今後も昨日のメンバーが主体となってカップ戦は戦っていくことになると思うけど、単純にGS突破という明確な目標もあるし、もちろんここでアピールすることがリーグ戦での出場機会に繋がっていくわけで、「カップ戦だから」なんていう気持ちは一切捨てて、とことん勝利にこだわってほしい。だからごっちゃんのゴールが決まった直後にいつもと変わらず大喜びしている片野坂さんの姿を見て、ますます「この人は信頼すべき監督だ」という思いを強くした。


丸ちゃんが良かった。昨季も何試合か右CBに入った試合があったけど、その時の印象が吹き飛ぶくらいに昨日の丸ちゃんは良かった。右CBのファーストチョイスである岩田は走力による前への推進力で存在感を発揮してるけど、丸ちゃんの場合は最終ラインのやや斜めの位置にコントロールタワーが置かれてるようなイメージで、縦や斜めへ良質なパスを大量配給していた。多分そこまで慣れていないであろうWB起用に序盤は窮屈そうにしていた成豪だったけど、前半の途中から丸ちゃんが後ろからうまく成豪を使い出すとどんどん右サイドが活性化していった。怜&岩田の走力コンビで右サイドは鉄板とずっと思ってたけど、こういうやり方もアリだなと昨日の丸ちゃんのプレーぶりを見ていた思い直した。そして見事な同点ゴール。終盤の時間帯でも集中力高くインターセプトを狙いつつ、相手DF陣を翻弄するパス交換からのズドン。お見それいたしやした。個人的には文句なしのMOM。


その丸ちゃんにうまく使われてた成豪だけど、やっとそのプレーぶりを見ることが出来た。上でも書いたけど、やっぱりサイドでは窮屈そうにしてる印象は否めないし、最適ポジションは今のフォーメーションならシャドーなんだろうなと思う。360°の視野を確保出来るポジションでもう一度見てみたい。プレー以外の写真なんかを見てたら昌也に雰囲気が似てるなって印象だったけど、プレーしてる姿はまるで夢生。腕の振り方とかドリブルしてる姿なんかそっくり。背番号25も夢生のルーキーイヤーの番号と同じだしね。ちょっと気になりました。


小島も長谷川も奎汰もスタメンデビュー戦とは思えないくらいに堂々としてた。その影には伊佐、馬場、コテ、星あたりの前からこのサッカーを体に染み込ませてる選手たちのフォローもあったと思う。伊佐がテレビで観ていても聞こえるくらいにチームメートに対して声を出していたのは印象的だったし、停滞してる時間帯での馬場ちゃんの動き出しとかさすがの一言だったと思う。いいよいいよ、底上げだ。


たったの1試合が終わっただけだけど、今後がますます楽しみになってきた。カップ戦にはカップ戦の面白さがある。ルヴァン獲ったろうぜ!
コメント (2)
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