Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2012シーズン前半戦総括 後半戦展望

2012-06-26 21:45:55 | トリニータ
昨日から会社の研修施設に監禁されているため、もう丸一日以上シャバの空気を吸ってないです。研修中は飲みにも出られないので、夜が暇のため連日の更新です。

先週末のアウェイ・ギラヴァンツ北九州戦で今シーズンのちょうど半分が終了。12勝4分5敗で勝ち点40。順位は5位ながらも首位との勝ち点差1、そして自動昇格圏との勝ち点差なし。この成績は大分トリニータサポーターとして主観的に見て、とても上出来だと思う。

なかなか難しいですが、ちょっと客観的に見ていこうと思う。前徳島監督の美濃部さんの言葉を今回は2つほど引用します。監督時代の小銭の話ですっかりとりこになり、最近は美濃部さんのツイートにもハマり気味です。美濃部さんは昨シーズン、徳島ヴォルティスを率いて最終節まで昇格争いを演じ、最後の最後で力尽きた経験を持つだけに、ある意味では最も昇格争いの厳しさを知ると言っても過言ではないと思う。その美濃部さん曰く「昇格するには毎試合勝ち点2ペースでいくこと」らしい。ところが今季のJ2は半分を終了した時点で1位の山形が勝ち点41なので、21試合×2=勝ち点42に到達したチームがいない。ちなみに美濃部さんが言ってるのは自動昇格が3チームの時代の話なので、そう考えても21試合を終えて勝ち点40はやはり上出来だと思う。

大雑把な前半戦の印象は「内容以上に勝ち点が取れた」というのが大勢の意見だと思う。自分もそう思う。個別に見ていくと、4節岡山戦、15節町田戦、20節水戸戦。この3試合はよく勝ち点3が取れたもんだなと思う。いづれもセットプレーから勝ち点をもぎ取ったわけだけど、勝ってるわけでそこまで否定的な印象もない。鹿島を代表格に勝てるチームはセットプレーは強いもんだと思うし、セットプレーでしか点が取れないと切り捨てるよりも、高い確率で点を取れる術があると評価する方がいいと思う。

もう一つ特筆すべき点としてあるのは、試合終盤に決壊しなくなったこと。去年はこれでもかというくらい試合終盤に決定的な失点を繰り返した。これは田坂イズムの浸透なのか、個々のレベルアップなのかは分からないけど、きっちりと試合を締められるようになったことで勝ち点も積み上がった。代表的なのはやはりヤス。昨季アウェイ熊本戦で最後の最後で空振りから決勝ゴールをぶち込まれ、その後ほぼ田坂さんから干される形となったヤス。フィードの精度とか色々と課題はあるものの持ち味の走力を武器に今年は数段レベルが上がっている。そしてレギュラー奪取まではいかないものの、あのヤスがクローザ-を務めているっていうんだから驚きだ。ドンミョンのケガの具合がどれくらいなのか現時点では分からない。悲しい。あれだけ献身的にがんばってたドンミョンにもっと輝かせてあげたかっただけに悲しい。でも、ここはヤスを信じたい。ここでヤスがバーンといけるのこそが大分トリニータだと思うよ、表現が抽象的だけど、バーンとね、そんな感じ。

具体的な戦術で見ると、サイド攻撃の過程に問題があるのかなと思う。サイド攻撃は3バックシステムを敷く大分トリニータにとって重要な戦術。確かにサイド攻撃の数は多いと思うけど、サイド攻撃の作り方が右なら右、左なら左の選手だけで作ってるように感じる。サイドラインに挟み込まれて窮屈になってボールをロストしてるシーンが散見される。田坂さんはここ数試合ジョンヒョンをボランチとして起用し続けたけど、起用の理由として「縦にパスが入れられる」と言っていた。ここからは思いっきり推測になるけど、田坂さんとしてはサイド攻撃にもっと迫力を持たせるには、一度中央を経由したいと思ってると思うんだよね。くさびを入れてある程度DFを寄せてからサイドに振れれば、もっとスムーズにサイドの選手がクロスを入れられると。そういう攻撃をしたくてジョンヒョンを起用してたんじゃないかなと思ってる。もちろんそれはいいと思うんだけど、であれば個人的には2トップにしたらどうだろうと思ってる。今の1トップのまま、ロングボールのターゲットもモリシ、くさびのターゲットもモリシだとちょっとやること多すぎるような気がする。3-5-2のトップ下を置くシステムにすれば上記の個人的な妄想はスムーズになると思うんだよね。はい以上、個人的な妄想でした。いずれにしても攻撃のスイッチになる縦パスは非常に重要なポイントになると思う。田坂さんはどう手を打ってくるか。

さて、ここからは後半戦の展望。ものすごく簡単に言ってしまえば、前半戦と同じだけ勝ち点が取れれば、PO圏内は確保出来ると思う。自動昇格圏は相手次第といったとこでしょうか。それじゃ、後半戦に勝ち点40が取れるかと言うと、取れてもおかしくないし、取れなくてもおかしくないと思う。

まず取れると思う理由としては田坂さんをはじめ、選手も完成度に納得しておらず、今以上のサッカーをする可能性が十分にあること。前半戦に出来なかったこととして上位クラブに勝てなかったことがある。大分より上の4クラブから取れた勝ち点がわずかに1。直接対決は勝ち点を取るだけでなく同時にライバルクラブの勝ち点をはぎ取ることが出来るだけに効果は絶大。ここは後半戦を戦う上で大きな課題であり、楽しみでもある。これが出来れば40以上の勝ち点が取れてもおかしくない。

一方で取れそうにない理由として、これは美濃部さんも経験がないことだけど、JFLへの降格の可能性が今季のJ2にはあること。全てのクラブに経験がないため今のところ現実感がなく、J1の降格危機に瀕しているクラブに比べてJ2の下位クラブにはそんな雰囲気をあまり感じない。ただシーズン終盤が迫ってくれば、意識せざるを得なくなってくるだろうし、つまりは下位クラブとの対戦でも勝ち点が計算しにくくなってくるということ。上位4クラブに勝ち点1だったのに対して、下位4クラブからは勝ち点12。なりふり構わず勝ち点を取りに来る下位クラブから同じように勝ち点が取れるかは非常に難しいところだ。

最後に2つ目の美濃部さんの言葉。「ここから夏場の10試合で抜け出すチームが強いということ」。確かにJ1でもJ2でも夏場に突っ走るチームと失速するチームが必ず出てくる。今季のJ2は11月上旬でレギュラーシーズンが終了してしまうから、夏場に失速すると立て直してる時間がなく、致命傷になりかねない。8月終わりから9月にかけては東京V、岡山、甲府、京都というこれ以上ない刺激的な4連戦もある。まさに「勝負の夏」「試練の夏」「運命の夏」。夏が明けた頃にはどうなってるんだろうか・・。

あかん、暇なのをいいことにツラツラとわけ分からんこと書き過ぎた。まずは今週末、後半戦初戦の富山戦。勝てば5連勝。「5連勝」って何やら甘美な響きだなぁ。明日でこの監禁生活からも解放されるので、帰ったら富山の試合をチェックしてまたプレビューでも書きたいと思います。
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