『X&Y』Coldplay ☆☆☆☆★
Coldplay待望の新作である。
ぱっと聞いて感じるのは、前作より更に音が分厚く緻密になっているということだ。特にシンセサイザーによるストリングスが分厚く、そのせいでどの曲もとてもドラマチックに聴こえる。これは私としてはまだ良し悪しを決めかねている。『Parachutes』の頃のあの微妙な空気感、時にはちょっとスカスカした感じというか、ザラザラした感じが好きな私は、この滑らかに緻密に劇的にこなれたサウンド・プロダクションに、少々違和感を覚えている。
曲はどれもこれも素晴らしい。これは間違いない。Coldplayはやっぱり本物だった、と(仮に前作まででまだ納得していなかった人がいたとしても)万人に思い知らせるに十分な出来だ。すべての曲が素晴らしいので、そのせいで全体を通して聞くと平坦に思えてしまうほどだ、と誰かがAmazonのレビューに書いていたが、まさにその通りだ。すべての曲にフックがあり、ドラマチックな展開がある。ファルセットを多用したクリスの歌唱も見事。最初聴いた時は、とにかく曲がどれもこれも感動的でパワフルなのでびっくりした。誰でもまずは最初の4曲でおなかいっぱいになるだろう。どの曲も良いので、一通り聴いた後、さて特に良かった曲をもう一度聴こう、と思ってもどの曲を聴いたらいいか分からないことに気づく。結局頭からもう一度聴くしかない。
しかし全体が平坦に聴こえるというのはどういうことか。ひょっとしたら、すべての曲がシングルカットできるような曲ばかりになってしまった結果、印象や曲の構成が似ているのではないか。決してアレンジがワンパターンというわけではないが、曲が醸し出す情緒がどれも似ているということはあるかも知れない。それからどの曲もサビで怒涛のように盛り上がるのだが、数曲ぐらい淡々と終わる曲や、薄い音と生々しいヴォーカルだけ、みたいな曲があっても良かったのではないか。
まあこういう密度の濃いアルバムはしばらく聴いてみないと全体像は見えてこないものなので、しばらく聴き込んでまた続きを書こうと思う。
Coldplay待望の新作である。
ぱっと聞いて感じるのは、前作より更に音が分厚く緻密になっているということだ。特にシンセサイザーによるストリングスが分厚く、そのせいでどの曲もとてもドラマチックに聴こえる。これは私としてはまだ良し悪しを決めかねている。『Parachutes』の頃のあの微妙な空気感、時にはちょっとスカスカした感じというか、ザラザラした感じが好きな私は、この滑らかに緻密に劇的にこなれたサウンド・プロダクションに、少々違和感を覚えている。
曲はどれもこれも素晴らしい。これは間違いない。Coldplayはやっぱり本物だった、と(仮に前作まででまだ納得していなかった人がいたとしても)万人に思い知らせるに十分な出来だ。すべての曲が素晴らしいので、そのせいで全体を通して聞くと平坦に思えてしまうほどだ、と誰かがAmazonのレビューに書いていたが、まさにその通りだ。すべての曲にフックがあり、ドラマチックな展開がある。ファルセットを多用したクリスの歌唱も見事。最初聴いた時は、とにかく曲がどれもこれも感動的でパワフルなのでびっくりした。誰でもまずは最初の4曲でおなかいっぱいになるだろう。どの曲も良いので、一通り聴いた後、さて特に良かった曲をもう一度聴こう、と思ってもどの曲を聴いたらいいか分からないことに気づく。結局頭からもう一度聴くしかない。
しかし全体が平坦に聴こえるというのはどういうことか。ひょっとしたら、すべての曲がシングルカットできるような曲ばかりになってしまった結果、印象や曲の構成が似ているのではないか。決してアレンジがワンパターンというわけではないが、曲が醸し出す情緒がどれも似ているということはあるかも知れない。それからどの曲もサビで怒涛のように盛り上がるのだが、数曲ぐらい淡々と終わる曲や、薄い音と生々しいヴォーカルだけ、みたいな曲があっても良かったのではないか。
まあこういう密度の濃いアルバムはしばらく聴いてみないと全体像は見えてこないものなので、しばらく聴き込んでまた続きを書こうと思う。
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