アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

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降魔の剣

2015-07-31 21:38:44 | 
『降魔の剣―日向景一郎シリーズ〈2〉』 北方謙三   ☆☆☆  日向景一郎シリーズは以前1巻から4巻まで友人から借りて読み、なかなか面白かったので今回特に面白かった巻を再読しようと思ってこの2巻を買った。半分以上読んだところで、しまった、特に面白かったのはこの巻じゃなくて3巻目だった、と気づいた。買う本を間違えたのである。なんたることか。哀号。完全にアホである。  そういうわけですっかりテンシ . . . 本文を読む
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山猫

2015-07-29 20:22:31 | 映画
『山猫』 ルキノ・ヴィスコンティ監督   ☆☆☆☆  見事に映像がリストアされたブルーレイが出た、という噂を聞き、これを機に未見だったヴィスコンティの『山猫』を購入。ブルーレイにはリストア・プロジェクトを手がけたマーチン・スコセッシの推薦文が載っていて、映画史上に燦然と輝く本作の価値について語っている。  確かに素晴らしい映像だ。リストアが優れているというだけでなく、ヴィスコンティがフィルムに . . . 本文を読む
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ウイダーの副王

2015-07-27 20:34:31 | 
『ウイダーの副王』 ブルース・チャトウィン   ☆☆☆★  『パタゴニア』『ウッツ男爵』などの素晴らしい小説の書き手ブルース・チャトウィンの『ウイダーの副王』を読了。これはチャトウィンが『パタゴニア』の次に書いた小説で、ノンフィクション的なトラベローグと目された『パタゴニア』(実は必ずしもそうじゃないらしいが)と違い、より小説らしい小説になっている。肌触りはむしろマルケスの『百年の孤独』に近い。 . . . 本文を読む
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

2015-07-25 19:40:26 | 映画
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督   ☆☆☆★  アカデミー賞を授賞した『バードマン』をiTunesのレンタルで鑑賞。なかなか面白かった。センスのいい映画である。色々なところでセンスが良く、そのセンスの良さが観ていて快感という映画で、逆にそれ以上のものはそれほど強くアピールして来なかった。    センスがいいというのは、まずは単純 . . . 本文を読む
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孤独な青年

2015-07-22 21:15:02 | 
『孤独な青年』 アルベルト・モラヴィア   ☆☆★  再読。私が敬愛する作家モラヴィアの比較的初期の作品(1951年)で、『無関心な人々』より後、『軽蔑』『倦怠』より前である。ベルトリッチの映画『暗殺の森』の原作でもある。ちなみに映画は未見。最初読んだ時モラヴィアにしてはインパクトが弱いなと思ったが、今回再読してもやはり同じだった。『無関心な人々』『軽蔑』『倦怠』の三大傑作と比べると、かなり落ち . . . 本文を読む
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ロープ

2015-07-20 22:25:44 | 映画
『ロープ』 アルフレッド・ヒッチコック監督   ☆☆  これもiTunesのレンタルビデオで鑑賞。未見のヒチコック映画の中からこれを選んだ。主演はジェームズ・スチュアート。  予備知識まったくなしで観たのだが、実は相当な実験作だった。なんと、映画全部がワンシーン・ワンカットで撮られている。まあ正確に言うと「なんちゃってワンカット」で、実は数箇所でこっそりカットをつないである。ただそういう部分も . . . 本文を読む
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砂時計

2015-07-18 21:58:23 | 
『砂時計』 ダニロ・キシュ   ☆☆☆☆☆  ユーゴスラヴィアの作家、ダニロ・キシュの『砂時計』を再読。私が『死者の百科事典』に続いて二冊目に読んだダニロ・キシュの小説であり、他の作品は未読である。これは作者自身が自伝的三部作と呼ぶ作品のひとつで、強制収容所に送られたユダヤ人の父親が残した手紙をベースに、数日間の物語を構築したものだ。  主人公の「E.S.」がつまり作者の父親である。もともと本 . . . 本文を読む
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アメリカン・スナイパー

2015-07-16 23:59:09 | 映画
『アメリカン・スナイパー』 クリント・イーストウッド監督   ☆☆☆  iTunesのレンタルで鑑賞。クリント・イーストウッド監督の新作だし、あの緊迫感に満ちた予告編から期待していたのだが、実際に観て見ると正直、思ったほどのインパクトはなかった。わりと普通の戦争映画という印象だ。  かなり脚色はしてあるらしいが、基本的にはイラク戦争における伝説的な狙撃手の伝記を映画化したものである。その狙撃手 . . . 本文を読む
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内なるネコ

2015-07-13 23:35:31 | 
『内なるネコ』 ウィリアム・バロウズ   ☆☆☆☆  再読。ウィリアム・バロウズが晩年に発表した小説であり、私のお気に入りのバロウズ作品のひとつだ。  これは『裸のランチ』のような前衛的なエグい小説ではなく、もちろん『ソフトマシーン』やその他のいくつかの作品のように常人には読めない小説でもない。『シティーズ・オブ・ザ・レッド・ナイト』のように波乱万丈の大作でもない。猫好きのバロウズが猫について . . . 本文を読む
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デビル

2015-07-10 23:42:14 | 映画
『デビル』 ジョン・エリック・ドゥードル監督   ☆☆☆★  Netflixで鑑賞。原案は『シックス・センス』のシャマラン監督で、かなりシャマラン監督のテイストが感じられる映画だ。ビルのエレベーターの中に5人の男女が閉じ込められ、一人ずつ殺されていく。エレベーターの中でどうやって殺されるかというと、停電して暗闇の中で物音や悲鳴が上がり、灯りがつくと一人死んでいる、という具合だ。だから誰が犯人か分 . . . 本文を読む
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