『クリムゾン・キングの宮殿』 キング・クリムゾン ☆☆☆☆☆
プログレッシヴ・ロックの名作の一つ、『クリムゾン・キングの宮殿』。プログレ好きでこれを知らない人はいないだろうし、プログレって何? という世の善男善女の皆さんは誰も知らないだろう。そういう音楽である。間違っても喫茶店でかかったりスキー場で流れたりはしない。
しかしすごいジャケットである。インパクト絶大。前10ccの記事で書い . . . 本文を読む
『用心棒』 黒澤明監督 ☆☆☆☆★
黒澤明の映画はビデオで色々持っているが、テレビも大画面に買い替えたことだしDVDでまた観てみようと思い、ヴァージンメガストアに行くとCriterionから『Yojimbo & Sanjuro - Two Films By Akira Kurosawa』というのが出ている。画面もオリジナル通りのワイドスクリーンだし、映像、音響ともにリストアされているようだ . . . 本文を読む
『「アパッチ砦の攻防」より 戸惑いの日曜日』 三谷幸喜脚本/佐藤B作演出
☆☆☆
三谷幸喜脚本の芝居DVDを入手した。佐藤B作が演出、主演している東京ヴォードヴィルショーの芝居で、同じパターンの『竜馬の妻とその夫と愛人』はNY公演をナマで観たことがある。『竜馬の妻とその夫と愛人』は強い印象はなかったがまあまあだった。こと芝居に関しては、私は昔観たつかこうへいのインパクトがあまりに大きく、 . . . 本文を読む
『法律事務所』 ジョン・グリシャム ☆☆☆☆
『依頼人』に続いてグリシャム二冊目。トム・クルーズ主演で映画化もされた本だ。面白い。とりあえず他のことは何もできなくなる。この本のページを最後まで繰り続けるだけの猿になってしまう。
文庫にしては結構ぶ厚いが、その分字が大きいので大長編というほどでもない。主人公ミッチはロースクールを最高の成績で卒業した学生で、大手法律事務所からいくつも内定を . . . 本文を読む
『ふたりのベロニカ』 クシシュトフ・キェシロフスキ ☆☆☆☆☆
敬愛するキェシロフスキ監督の『ふたりのベロニカ』を日本版DVDで鑑賞。もう何度も観ているが何度観ても陶酔できる。映像、物語、音楽、すべてが美しい。映像詩というにふさわしい映画だ。
これはただストーリーを追いかけるだけの映画じゃないし、辻褄を合わせたり全部を説明し尽くすような映画でもない。キェシロフスキの映画はいつもそうだ。 . . . 本文を読む
『風の影(上・下)』 カルロス・ルイス サフォン ☆☆☆
色んなところで色んな人に絶賛されている『風の影』を読了。まあ確かになかなか面白い本ではあったけれども、期待したほどではなかった。正直なところ、「すべての誠実な読書人におすすめしたい、掛け値なしの傑作である(逢坂剛氏、讀賣新聞書評)」なんて言われると、そんなにいいか? と首をかしげてしまう。私がアホなのか、あるいは「誠実な読書人」では . . . 本文を読む
『金環蝕』 山本薩夫監督 ☆☆☆★
宇野重吉が出ている映画を観たいと思い、ネットで検索してこの映画のDVDを入手した。政界汚職ものである。仲代達矢、三國連太郎なども出ている豪華キャストだ。とにかく登場人物が多く、一癖も二癖もある狸オヤジが大勢入り乱れて汚職のドロドロが繰り広げられる。いやー、楽しい。
お目当てだった宇野重吉はやはり素晴らしかった。役は石原参吉。網の目のようにはりめぐらせ . . . 本文を読む
『鎮魂歌 - 不夜城II』 馳星周 ☆☆☆★
『不夜城』がなかなか面白かったのでその続編を購入、読了。やはり『不夜城』の方がインパクトはあるが、まあ大体同じぐらい面白かった。だから『不夜城』が面白かった人は読んで損はないだろう。
『不夜城』から二年が経過した新宿、歌舞伎町。楊偉民じいさんは相変わらず隠然たる力を持っていて、北京グループと上海グループは新しいボスを擁して睨みあっている。劉 . . . 本文を読む
『Renaissance Man』 Jamaaladeen Tacuma ☆☆☆☆
せっかくなのでジャマラディーン・タクマをもう少し紹介したいと思う。この『Renaissance Man』はソロ二作目。
一作目の『Show Stopper』が色んなタイプの曲を幅広く収めたアルバムだったのに対し、この二作目は比較的タクマのフリージャズ志向が強く出た作品である。一曲目『Renaissanc . . . 本文を読む
『鮫肌男と桃尻女』 石井克人監督 ☆☆☆★
浅野忠信が前から気になっていたが主演映画を観たことがない、ということでなかなか面白そうなこの『鮫肌男と桃尻女』のDVDを入手した。
いわゆるギャングスター・ムービーで、タランティーノっぽい雰囲気の映画になっている。プロットをわざとシャッフルしてあるところ、端役連中がストーリーと直接関係ない思い出話をだらだら喋るところ、みんなバンバン銃を撃つと . . . 本文を読む